「この国のかたち」的こころ

敬愛する司馬遼太郎さんと小沢昭一さんに少しでも近づきたくて、書きなぐってます。

乾燥大陸アメリカ

2006年12月07日 03時52分54秒 | 紀行

 アメリカはとにかく乾燥している。飛行機の席が窓際だったので、ロスアンゼルス空港に着陸する少し前から陸地の上を飛んでいた。これがアメリカなんだとえらく感動した。とにかく放っておくしかないような圧倒的な乾燥大陸なのが西海岸なのだと思った。草木のまったく生えない。もしくは土ぼこりまるけの潅木が生えるだけの山。日本の国土の25倍もありながら人口は日本の3倍もない。
 土地に価値を見出す日本的感覚は生まれないんだろうなと思う。少なくとも山林地主みたいなものはありえないとしか言いようがない。
 山襞を縫うようにして水のない川が流れている。そういったところに思い出したように町や農地が見える。
 この国では土地が農地であるかなしは大きな問題なのだろうと思う。戦争映画で、老兵や戦争に倦んだ兵士が、「この戦争が終わったら農業をやろうと思う。カルフォルニヤに畑が50エーカーほどあるんだ。」などいうせりふを聞くことがある、そういう兵士は退役直前で死んでしまうのが映画のの中のドラマだったりするんだけど。
 土地があるだけじゃ意味がなくて、そこにちゃんと灌漑施設があって恒常的に水が確保できて初めて土地としての価値が生まれるんだという感覚は僕ら日本人にはなかなか捉えにくい感覚なのではないかと思う。
 サンディエゴ郊外のオーシャンサイドというヨットハーバーに行ったときに僕はホテルの少なさを疑問に思い聞いたところ、現地コーディネーターがいうのは、「この辺りは、このての海岸が果てしなく続くので、どこをを拠点にしたらいいのかわからないんだろうと思います。」とのことでした。

 恐れ入りました。


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