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僕の家には娘しかいない。
でも僕の家の玄関には御覧の通り所謂虫かごって奴が3連ちゃんでコンボイを組んでいる。
中にはつがいが一組づつ。
だから僕の家にはカブトムシが雄雌会わせて六匹いることになる。
いっておきますが僕の趣味じゃありません。
今年小学校5年生の娘が男勝りで、虫でも何でもOKという人ではありません。むしろ最近はドンドン女の子らしくなって合唱の練習とかしています。
ですからこの趣味はウチのカミさんなんです。
買ってきたの?
いいえ違います。
カミさんはそこまでのめり込んではいません。
このカブトムシはカミさんの職場からもらってきたものです。
カミさんの職場は森に囲まれています。
そこで色々な雑務をしているおじさんと仲良しなので、クワガタだのカブトムシだのを捕まえるとくれるそうです。
最初は幼かった娘さんのためにということだったのですけど、そのうちカミさんだけのためにもらってくるようになりました。
カミさんの実家は大井川の奥にあります。
大井川線の終点よりもさらに奥です。
ですから当然山の子です。
(元本川根の小学校では「山の子」という唄が伝わっているらしい。)
で、こっちは本気で男勝りだったのだそうで、弟と二人で一生懸命虫で遊んだそうです。
で、その血が娘が虫をもらったのを契機に甦ったようで、ここ数年一夏に10匹ぐらいのカブトムシを世話するようになった。
でも不思議なことにこういうタイプによくありがちなそれぞれ名前を付けて可愛がるというのめり込み方はしていないようである。
そのかわり雄のカブトムシのことを「ほんちゃん」といい、雌のカブトムシを「ぶーちゃん」と呼んでいる。
これはとても地域的な言葉で、以前僕が調べたところ、同じ大井川流域でも川根町や旧中川根町ではこのような呼称がみられず、旧本川根町の小学校、中学校でしか通用しない言葉となっている。
ちなみに「ほんちゃん」と「ぶーちゃん」の呼称の違いはそのスタイルから来る価値の差が生み出した言葉であろうことは容易に推測がつくのであるが。真相は分からない。
まあとにかく、カミさんとしてはマメに世話してるので文句は言わないが、養殖の元気のない奴と違って、食欲も性欲も脱出欲もすこぶる旺盛で、みると盛んに重なっているし、ゼリーはすぐに平らげ、虫かごのプラスチックの蓋を軽々と持ち上げてしまうので、何か重しをのせとかなくてはいけない。
で、基本的に夜間徘徊の傾向が強い不良少年少女の一群なので一度や二度の失敗などでめげるはずはなく、夜中になると「ぶーん、ぶーん」という飛行訓練かつ脱出へのトライを繰り返している。
一昨年などは、脱出したカブトムシに気がつかず、捜索の甲斐無くカミさんが踏みつけてしまったという痛ましい事故もあった程である。
まあとにかく自分で楽しんでやってるので何も文句は言わないけれど、そんなに飼わなく立って良いのではないかと思う。