「この国のかたち」的こころ

敬愛する司馬遼太郎さんと小沢昭一さんに少しでも近づきたくて、書きなぐってます。

東京紀行7 嬬恋神社の迷惑

2006年01月05日 00時24分26秒 | 紀行
 湯島天神からの帰り道、僕はいつも少しだけ脇道にそれて、嬬恋神社に寄ります。
 道路の上の方に「初詣は嬬恋へ神社」っていう横断幕があって気になったのが最初なんだけどね。

 この湯島は湯島聖堂や湯島神社や東京大学、東京医科歯科大学といった文教に関係している雰囲気が支配してると思いきや、結構ラブホテルの多い地域だったりする。
 嬬恋神社のあるからっていう訳じゃなくて、上野の歓楽街が下にあって、それが湯島の上にまで伸びてきてしまったというのがホントのところなのではないだろうか、嬬恋神社のために弁護しておきたい。

 この嬬恋神社はラブホテルを横目で見ながら脇に入り、少し階段を登った狭い社域のコンクリート製の神社であるが由来は古い。

 何てったって日本武尊(やまとたける)の東征の際に三浦半島から房総半島に渡るとき、自分を人身御供にして海を鎮めた女性にちなんで建てられたってんだから話が古い、その後この社は枕の下に敷いておくと願いが叶うという七福神の絵をうって霊験あらたかと言うことで有名になったらしい。

 一度だけ偶然宮司さんのお話を聞くことが出来て、年末にもかかわらず枕絵を売って頂いた。
 家のどこかにあるはずだ。

 霊験はあらたかかどうかは意識していない。でも大過なく過ごせただけでも立派な霊験ではなかろうかと思える。

 一度だけカミさんを連れてきたことがあるが、さほどの感動はなく、ラブホテルに囲まれた雰囲気に居たたまれないような感じで早々に引き上げた覚えがある。


 ちなみに昨年末に行ったら曲がり角のラブホテルは取り壊しの最中であり、むき出しになった、バスルームや極彩色の壁が一つの哀愁を誘っていた。それとそのホテルが築後何年かは知らないが、コンクリートには網の目のように鉄筋が入っており、設計が姉歯さんではないなと言うことが分かった。
 ビルの取り壊し現場を、ビルの取り壊しに関する見方がそういう目になっていることや、何よりそういう自分に驚かされて改めて事態の深刻さを思ったりしている。

 


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2 コメント

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湯島の白梅 (あおい君)
2006-01-06 06:58:11
湯島天神は梅の季節に何回か行ったことがあります。

あんな街中に梅の名所があったりするのは、地方ではなかなかないような気がします。

また、ホテルの多さも意外で驚きました。



そう言えばそこのホテルを舞台にした小説を読んだことがあります。(題名も誰が書いたかも忘れてしまいましたが)

ホテルの入口が建物の裏側にあり、表側は普通の喫茶店の入口で一般客で賑わっているのだが、勝手知ったる男女はそこの喫茶店で待ち合わせをして、そのまま連絡通路でホテル側へ抜けるという設定が妙に記憶に鮮やかに残っていて、本当にあるのかどうか一度確かめに行こうかななんて思っていました。

いや、ホテルを利用しようということではないですよ!

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東京の (aniki)
2006-01-06 22:46:17
 その手のホテルは駐車場がいかにも狭そうですね。車じゃなくて歩いてきて入るのでしょうね。

 なんかそういう場面ってドラマかなんかでありましたよね、以前は。



 でも事情を知らずにその喫茶店に入った人が次々と奥へ消えてゆくカップルをみたら、かなり想像力を働かせるでしょうね。
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