参加者80名の台湾ボーイズアイドルオーディション番組「原子少年」(ATOM BOYZ)の放送が4月17日から始まりました。
「原子少年」(ATOM BOYZ)審査員:ELLA(元S.H.E)、坤達(元Energy)、周湯豪、田一德。
放送媒体:TVBS歡樂台/TVBS精采台/LINE TV/YouTube/中視、三立等
2022年4月17日(日)20時~放送開始、1回あたり約1時間40分、全13回、2022年7月中旬終了予定。
参加者:80名。最年少が2006生まれ、最年長が1997年生まれ。
YouTube公式チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCQarhowx2x0qbeB8d4AeUZQ
台湾では「原子少年」の前に「菱格世代DD52」という女子向けオーディション番組を放送しており、G.O.F、PINK FUN、HURの三グループがデビューしています。
「原子少年」(ATOM BOYZ)は5000人以上がカメラテストに参加し、1.2億台湾ドルを投じて制作されたと言われています。
プロジェクトしては2020年にスタートしましたが、コロナの影響で1年も中断してしまいました。
参加者は最年少が15歳で、19歳から22歳くらいの子が多いですが、番組に応募した時点ではいまより2歳若かったことになります。
80名の参加者がいますが、最初から水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星という8つのグループに分かれています。
第1回のオープニングムービーによると、「宇宙に二つのブラックホールが現れ衝突により太陽系が消滅の危機にさらされている。太陽系を救うためには、8つの惑星から特殊な能力を持つ少年を見つけ出さなければならない・・・」ということで、8つの惑星に10名ずつ分かれています。
EXOのファンからクレームがきそうな設定ですが、放送が始まってみると、この「特殊能力設定」が反映された演出はいまのところ見られません。
各グループ(惑星)にはそれぞれの特徴があります。
地球:親近感あふれる美少年アイドル
水星:平均年齢17歳の明朗快活な少年たち
金星:美の象徴・金星、中性的な魅力
火星:熱くワイルド
木星:全員180cm以上、モデルのようにクール
土星:ダンススキルが高い(練習生・芸能歴が比較的長いメンバーが集まっている)
天王星:HIP&HOP系アイドル
海王星:個性的でエネルギッシュ
「原子少年」(ATOM BOYZ)番組ルールの特徴
いわゆる「PRODUCE101」系のオーディション番組とはかなりルールが異なります。
・第1回目の冒頭でいきなりテーマ曲が披露される。テーマ曲のセンターポジションをめぐるプロセスは番組本編ではなく、番組開始前に動画で簡略的に公開された。
・80名の参加者があらかじめ10名ずつ8グループに分かれている。10名の中から、実際にパフォーマンスに参加できるのは5名のみ。その5名を選ぶのは番組内部のトレーナー。よって、まったくパフォーマンスに参加できないメンバーもいる。
・第2回目公演終了後、各グループの10名のうち、人気最下位が1名ずつ淘汰される。
客観的にみて基本的なダンススキルが高くない参加者も多く、80名の参加者全員がテレビ放送に堪えうるパフォーマンスができるわけではないので、このようなルールにされているものと思います。
台湾の強み
コロナの影響もあるため、審査員を含め台湾ローカルの人材で制作されています。
審査員は全員台湾のベテラン芸能人で、参加者たちに対し非常に優しい姿勢で臨んでいます。韓国のオーディション番組にみられる苛烈な競争や審査員からの辛口のコメントは一切なく、温かい目で見守られています。そこが視聴者にとっては、ちょっと物足りないかもしれません。ですが、制作側は台湾の現状、出演者の力のレベルをよく理解しており、身の丈にあったことを無理なくやっています。
また、中韓のオーディション番組では暗黙の了解として「シナリオ」があり、参加者は自身に与えられた「キャラ設定」を際立たせることで視聴者の注意を惹きつけるという演出がなされていましたが、「原子少年」はそういった意図的な演出はあまりみられません。
4月17日放送の第1回目、翌週の第2回目では、8グループの初回パフォーマンスが披露されました。
水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星という8つのグループがありますが、すべてオリジナル楽曲でした。
番組製作陣が作詞、作曲、アレンジ、振付した、この番組のためのオリジナル楽曲がテーマ曲とは別に8つも用意されていたのです。
どの曲もなかなかクオリティが高く、台湾音楽界の底力を見せています。
韓国や中国のオーディション番組と比べると、ダンス、歌、ルックスのレベルはもちろん、衣装、メイク、照明、舞台装置、カメラワーク等も見劣りがするのは否めないのですが、C-POPの天地・台湾が作るだけあって曲がいいのが「原子少年」の特徴です。
人気メンバー・グループ
人気が高いのは、地球、水星、金星などです。
地球(EARTH) 初回公演曲「全世界暫停」
地球(EARTH)には、一番人気の林佳辰(リン・ジャーチェン)がいます。2000年6月5日生まれ、現在21歳。身長180cm、体重64kg。
中国武術の達人・黄文廷(Tin)、台湾BLドラマ「HIStory3」に出演していた陳廷軒(Kenny)などもいます。
水星(MERCURY)初回公演曲「FREAKY LOVE」
16歳の林毓家、17歳の李秉諭などはダンスの実力者。黄莑茗は歌、ダンスとも安定しておりグループを引っ張る。
金星(VENUS)初回公演曲「怎麼會」
美の象徴金星。金星は「中性的な魅力」が特徴。歌が上手く表現力のあるメンバーが多い。ダンスのレベルも高い。
天王星(URANUS)初回公演曲「KING」
HIP&HOP系の天王星。高雄出身の長身イケメン・蔡承祐が人気。小孩(シャオハイ)は小柄で金髪が似合うやや中性的なルックス。ダンス、RAPともに高く評価され、ステージ慣れしている印象を与えます。
「原子少年」(ATOM BOYZ)に参加している子たちは、みんなK-POPが大好きです。BIGBANG、EXO、BTS等から大きな影響を受けており、現役で活動している男子・女子グループを全般的にフォローしています。
「原子少年」は海外でも通用するアイドルをデビューさせることを目標にしていますが、海外進出できなくても台湾で十分活動の場があると思います。
コロナの影響が続く現在、台湾ローカルで活動するライバルとなる男子アイドルが基本的にいないので、「一日店長」などオフラインの商業コラボなどは相当需要があるのではと思います。
香港で2018年にデビューした「MIRROR」が香港土着のボーイズグループとして成功したことも刺激になっています。MIRRORはソロ活動が多く、俳優活動に重点を置くメンバーも多いのと比べると、「原子少年」は年齢が比較的若いこともあり、よりアイドル的な活動が期待できそうです。
コロナ対策に比較的成功していると言われる台湾でも、「原子少年」の収録は1年も中断され、80名もの芸能を志す若者たちが影響を受けました。
2022年4月にようやく番組の放送が始まったと思えば、台湾でもオミクロン株が大流行し、連日5万人を超える陽性者が出ています。
台湾の芸能ニュースによると、「原子少年」の出演者・関係者からも46名の陽性者が見つかったと言われており、放送を継続できるか心配されています。
現在第4回まで放送されており、第3回、第4回では、各グループが台湾アイドルの先輩たちとコラボステージを披露します。
「原子少年」(ATOM BOYZ)審査員:ELLA(元S.H.E)、坤達(元Energy)、周湯豪、田一德。
放送媒体:TVBS歡樂台/TVBS精采台/LINE TV/YouTube/中視、三立等
2022年4月17日(日)20時~放送開始、1回あたり約1時間40分、全13回、2022年7月中旬終了予定。
参加者:80名。最年少が2006生まれ、最年長が1997年生まれ。
YouTube公式チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCQarhowx2x0qbeB8d4AeUZQ
台湾では「原子少年」の前に「菱格世代DD52」という女子向けオーディション番組を放送しており、G.O.F、PINK FUN、HURの三グループがデビューしています。
「原子少年」(ATOM BOYZ)は5000人以上がカメラテストに参加し、1.2億台湾ドルを投じて制作されたと言われています。
プロジェクトしては2020年にスタートしましたが、コロナの影響で1年も中断してしまいました。
参加者は最年少が15歳で、19歳から22歳くらいの子が多いですが、番組に応募した時点ではいまより2歳若かったことになります。
80名の参加者がいますが、最初から水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星という8つのグループに分かれています。
第1回のオープニングムービーによると、「宇宙に二つのブラックホールが現れ衝突により太陽系が消滅の危機にさらされている。太陽系を救うためには、8つの惑星から特殊な能力を持つ少年を見つけ出さなければならない・・・」ということで、8つの惑星に10名ずつ分かれています。
EXOのファンからクレームがきそうな設定ですが、放送が始まってみると、この「特殊能力設定」が反映された演出はいまのところ見られません。
各グループ(惑星)にはそれぞれの特徴があります。
地球:親近感あふれる美少年アイドル
水星:平均年齢17歳の明朗快活な少年たち
金星:美の象徴・金星、中性的な魅力
火星:熱くワイルド
木星:全員180cm以上、モデルのようにクール
土星:ダンススキルが高い(練習生・芸能歴が比較的長いメンバーが集まっている)
天王星:HIP&HOP系アイドル
海王星:個性的でエネルギッシュ
「原子少年」(ATOM BOYZ)番組ルールの特徴
いわゆる「PRODUCE101」系のオーディション番組とはかなりルールが異なります。
・第1回目の冒頭でいきなりテーマ曲が披露される。テーマ曲のセンターポジションをめぐるプロセスは番組本編ではなく、番組開始前に動画で簡略的に公開された。
・80名の参加者があらかじめ10名ずつ8グループに分かれている。10名の中から、実際にパフォーマンスに参加できるのは5名のみ。その5名を選ぶのは番組内部のトレーナー。よって、まったくパフォーマンスに参加できないメンバーもいる。
・第2回目公演終了後、各グループの10名のうち、人気最下位が1名ずつ淘汰される。
客観的にみて基本的なダンススキルが高くない参加者も多く、80名の参加者全員がテレビ放送に堪えうるパフォーマンスができるわけではないので、このようなルールにされているものと思います。
台湾の強み
コロナの影響もあるため、審査員を含め台湾ローカルの人材で制作されています。
審査員は全員台湾のベテラン芸能人で、参加者たちに対し非常に優しい姿勢で臨んでいます。韓国のオーディション番組にみられる苛烈な競争や審査員からの辛口のコメントは一切なく、温かい目で見守られています。そこが視聴者にとっては、ちょっと物足りないかもしれません。ですが、制作側は台湾の現状、出演者の力のレベルをよく理解しており、身の丈にあったことを無理なくやっています。
また、中韓のオーディション番組では暗黙の了解として「シナリオ」があり、参加者は自身に与えられた「キャラ設定」を際立たせることで視聴者の注意を惹きつけるという演出がなされていましたが、「原子少年」はそういった意図的な演出はあまりみられません。
4月17日放送の第1回目、翌週の第2回目では、8グループの初回パフォーマンスが披露されました。
水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星という8つのグループがありますが、すべてオリジナル楽曲でした。
番組製作陣が作詞、作曲、アレンジ、振付した、この番組のためのオリジナル楽曲がテーマ曲とは別に8つも用意されていたのです。
どの曲もなかなかクオリティが高く、台湾音楽界の底力を見せています。
韓国や中国のオーディション番組と比べると、ダンス、歌、ルックスのレベルはもちろん、衣装、メイク、照明、舞台装置、カメラワーク等も見劣りがするのは否めないのですが、C-POPの天地・台湾が作るだけあって曲がいいのが「原子少年」の特徴です。
人気メンバー・グループ
人気が高いのは、地球、水星、金星などです。
地球(EARTH) 初回公演曲「全世界暫停」
地球(EARTH)には、一番人気の林佳辰(リン・ジャーチェン)がいます。2000年6月5日生まれ、現在21歳。身長180cm、体重64kg。
中国武術の達人・黄文廷(Tin)、台湾BLドラマ「HIStory3」に出演していた陳廷軒(Kenny)などもいます。
水星(MERCURY)初回公演曲「FREAKY LOVE」
16歳の林毓家、17歳の李秉諭などはダンスの実力者。黄莑茗は歌、ダンスとも安定しておりグループを引っ張る。
金星(VENUS)初回公演曲「怎麼會」
美の象徴金星。金星は「中性的な魅力」が特徴。歌が上手く表現力のあるメンバーが多い。ダンスのレベルも高い。
天王星(URANUS)初回公演曲「KING」
HIP&HOP系の天王星。高雄出身の長身イケメン・蔡承祐が人気。小孩(シャオハイ)は小柄で金髪が似合うやや中性的なルックス。ダンス、RAPともに高く評価され、ステージ慣れしている印象を与えます。
「原子少年」(ATOM BOYZ)に参加している子たちは、みんなK-POPが大好きです。BIGBANG、EXO、BTS等から大きな影響を受けており、現役で活動している男子・女子グループを全般的にフォローしています。
「原子少年」は海外でも通用するアイドルをデビューさせることを目標にしていますが、海外進出できなくても台湾で十分活動の場があると思います。
コロナの影響が続く現在、台湾ローカルで活動するライバルとなる男子アイドルが基本的にいないので、「一日店長」などオフラインの商業コラボなどは相当需要があるのではと思います。
香港で2018年にデビューした「MIRROR」が香港土着のボーイズグループとして成功したことも刺激になっています。MIRRORはソロ活動が多く、俳優活動に重点を置くメンバーも多いのと比べると、「原子少年」は年齢が比較的若いこともあり、よりアイドル的な活動が期待できそうです。
コロナ対策に比較的成功していると言われる台湾でも、「原子少年」の収録は1年も中断され、80名もの芸能を志す若者たちが影響を受けました。
2022年4月にようやく番組の放送が始まったと思えば、台湾でもオミクロン株が大流行し、連日5万人を超える陽性者が出ています。
台湾の芸能ニュースによると、「原子少年」の出演者・関係者からも46名の陽性者が見つかったと言われており、放送を継続できるか心配されています。
現在第4回まで放送されており、第3回、第4回では、各グループが台湾アイドルの先輩たちとコラボステージを披露します。