広がりつつあるウメのウイルス病。
感染すると、ウメの実の品質の低下やウメの木自体の成長を妨げるために
ウメ栽培に甚大な被害を与えるウメのウイルス病が、拡大しています。
ウメの実の商品価値をほぼゼロにしてしまうという、このウイルスの名前
は プラムポックスウイルス。日本では ウメ輪紋ウイルスとよばれてい
ます。
このウイルスが日本最初に発見されたのは、2009年の4月のことでし
た。そしてその後のウイルス拡散の状況は以下のとうり。
1.平成21年4月東京都青梅市のウメにおいて、ウメ輪紋ウイルスに
よる植物の病気の発生を国内で初めて確認。
2.その後の調査で青梅市のほか、あきる野市、八王子市、奥多摩町及び
日の出町の範囲において本病の発生を確認。
3.平成22年5月から9月まで、防除区域と周辺地域おいての発生調査
を行った結果、東京都羽村市などでの発生を確認。
4.平成23年5月から9月まで、防除区域と周辺地域などでの発生調査
を行った結果、東京都福生市などでの発生を確認。
5.平成24年2月から10月まで、防除区域と周辺地域などでの発生調
査を行った結果、東京都昭島市・兵庫県伊丹市などでの発生を確認。
という具合に、次第にこのウイルスの発生地域は拡大しています。
もちろん上記の発生地域では、ウイルスのまん延を防止し、その根絶を
図るために、植物防疫法に基いた緊急防除が開始されるわけですけれど、
〔なにせウイルが起こす病気ですから〕病気自体を治療する薬剤がないために
● ウイルスに感染し症状の出たウメの木の伐採と適切な処理
● ウイルスを媒介するアブラムシの防除
● 発生地域からのウメの苗木などの持ち出し禁止
などといった対処療法しかおこなえないのが実情だという、じつに心も
とない状況となっております。
実際のところ平成23年に国が全国の梅の木の調査をした結果では、上
記の緊急防除がおこなわれている東京都と〔おこなわれようとしている〕
兵庫県のほかにも、茨城県・大阪府・滋賀県・奈良県においても、感染
が確認されているとのことですので、〔ウメ生産農家であらずとも〕国
内におけるさらなる被害拡大が心配されているところです。
ちなみに唯一の直接的な病気の蔓延防止策である、感染したウメの木の
伐採にいたる基準ですが、
● ウメ畑では、「感染樹が1割以上で全て伐採」「一割未満で感染樹
及び隣接している木の伐採」
● 公園、庭木などの場合は、「感染樹のみの伐採」
といった基準が取られていますよ〔個人的には公園もウメ畑なみの厳しい
基準にすべきだと思えます〕。
いじょう、日本の伝統的な果樹であるウメの木の病気が、日本各地へと
次第に拡大しているというおはなしでした。
◎ 今年になって絶滅危惧種に指定されたニホンウナギのように、日本の
ウメもピンチが拡大していくのかもしれません。そうなると“食い合
わせ”などの言い伝えをはぐくんできた日本の文化も、意味を成さな
くなっていきそうで・・・じつに寂しいかぎりであります。
「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
感染すると、ウメの実の品質の低下やウメの木自体の成長を妨げるために
ウメ栽培に甚大な被害を与えるウメのウイルス病が、拡大しています。
ウメの実の商品価値をほぼゼロにしてしまうという、このウイルスの名前
は プラムポックスウイルス。日本では ウメ輪紋ウイルスとよばれてい
ます。
このウイルスが日本最初に発見されたのは、2009年の4月のことでし
た。そしてその後のウイルス拡散の状況は以下のとうり。
1.平成21年4月東京都青梅市のウメにおいて、ウメ輪紋ウイルスに
よる植物の病気の発生を国内で初めて確認。
2.その後の調査で青梅市のほか、あきる野市、八王子市、奥多摩町及び
日の出町の範囲において本病の発生を確認。
3.平成22年5月から9月まで、防除区域と周辺地域おいての発生調査
を行った結果、東京都羽村市などでの発生を確認。
4.平成23年5月から9月まで、防除区域と周辺地域などでの発生調査
を行った結果、東京都福生市などでの発生を確認。
5.平成24年2月から10月まで、防除区域と周辺地域などでの発生調
査を行った結果、東京都昭島市・兵庫県伊丹市などでの発生を確認。
という具合に、次第にこのウイルスの発生地域は拡大しています。
もちろん上記の発生地域では、ウイルスのまん延を防止し、その根絶を
図るために、植物防疫法に基いた緊急防除が開始されるわけですけれど、
〔なにせウイルが起こす病気ですから〕病気自体を治療する薬剤がないために
● ウイルスに感染し症状の出たウメの木の伐採と適切な処理
● ウイルスを媒介するアブラムシの防除
● 発生地域からのウメの苗木などの持ち出し禁止
などといった対処療法しかおこなえないのが実情だという、じつに心も
とない状況となっております。
実際のところ平成23年に国が全国の梅の木の調査をした結果では、上
記の緊急防除がおこなわれている東京都と〔おこなわれようとしている〕
兵庫県のほかにも、茨城県・大阪府・滋賀県・奈良県においても、感染
が確認されているとのことですので、〔ウメ生産農家であらずとも〕国
内におけるさらなる被害拡大が心配されているところです。
ちなみに唯一の直接的な病気の蔓延防止策である、感染したウメの木の
伐採にいたる基準ですが、
● ウメ畑では、「感染樹が1割以上で全て伐採」「一割未満で感染樹
及び隣接している木の伐採」
● 公園、庭木などの場合は、「感染樹のみの伐採」
といった基準が取られていますよ〔個人的には公園もウメ畑なみの厳しい
基準にすべきだと思えます〕。
いじょう、日本の伝統的な果樹であるウメの木の病気が、日本各地へと
次第に拡大しているというおはなしでした。
◎ 今年になって絶滅危惧種に指定されたニホンウナギのように、日本の
ウメもピンチが拡大していくのかもしれません。そうなると“食い合
わせ”などの言い伝えをはぐくんできた日本の文化も、意味を成さな
くなっていきそうで・・・じつに寂しいかぎりであります。
「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」