農業の成功は、労働力でもきまります。
農作業における作業能力が同程度の人がいると仮定すると・・・
トマトハウスのトマトを管理する場合、管理する人の数によって当然
管理方法がちがってきます。
仮に10アールあたり、1000本のトマトが植わっているハウスが
あるとします。
いままでこのハウスのトマトを4人で管理していたのですが、来年は
都合で2人に減らされることになってしまいました。さあ、あなたが
このハウスの責任者だとするならば、今年はどうやってトマトの管理
作業をこなされますでしょうか。
がむしゃらに働くというのも手です。
残業を増やすのもいいかもしれません。
しかしもっと簡単な方法がある。そうです、ハウスに植え込むトマト
の苗を減らせばよいのです。 10アールあたり800本のトマトに
する。余裕をみて600本にしてもよいかもしれません。
本数が減るのですから、たしかに全体の果実数は減少する。
しかし、このやり方であれば、トマトへの日射量も増え、通気性もよ
くなるので、全体の果実品質はあがり、1本あたりの平均果実収量は
ふえることでしょう。
それでは、逆に、4人で管理していたトマトハウスを、来年は都合で
6人で管理するようになった場合はどうすればよいでしょう。
そう、この場合はハウスに植え込むトマトの苗を、とりあえず増やし
てみるのが手です。まずは1200本あたりでどうでしょう。
ハウス内の本数が増えたとはいえ、管理する人員が増えたわけですら
たとえば病気になった葉や古い葉を大事にならないうちに、先回りし
てとる〔摘葉といわれます〕ことや、害虫が増えるのを予防するとい
った管理を徹底することで、1本あたりの果実収量はふえるはずです。
なんといっても もともと全体の植え付け本数が増えているのですか
ら、このような管理を徹底すれば、増収はまちがいのないところです。
と、こういうふうに、手を入れることによって増収するように工夫す
る[単位面積当たりの量と質をあげる]農業、これを 集約的農業と
いいます。
・・・現在の、栽培面積をふやすことばかりを強調する「構造改革」
農業の推進には、私は多いに疑問があります。
だって、大面積を誇る米国やオーストラリア農業にも、経営体の倒産
はもちろんあるのですからね。面積は単純に広ければよいというもので
はないと思うのです。
◎ 今回は「労働力」をテーマとしましたが、これは「栽培面積」に置
き換えることも可能ですよね。たとえば「5反あるハウスを4反」
にしたり、「5反あるハウスを6反」にしたり。
そうなると「投下資本」にもつながる話ともなってきます。たとえ
ば高騰しているハウス燃料は、4反と6反ではずいぶん異なること
になりますし。こういった条件と状況からみた工夫は大切だよなと、
思うんです。
「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」
農作業における作業能力が同程度の人がいると仮定すると・・・
トマトハウスのトマトを管理する場合、管理する人の数によって当然
管理方法がちがってきます。
仮に10アールあたり、1000本のトマトが植わっているハウスが
あるとします。
いままでこのハウスのトマトを4人で管理していたのですが、来年は
都合で2人に減らされることになってしまいました。さあ、あなたが
このハウスの責任者だとするならば、今年はどうやってトマトの管理
作業をこなされますでしょうか。
がむしゃらに働くというのも手です。
残業を増やすのもいいかもしれません。
しかしもっと簡単な方法がある。そうです、ハウスに植え込むトマト
の苗を減らせばよいのです。 10アールあたり800本のトマトに
する。余裕をみて600本にしてもよいかもしれません。
本数が減るのですから、たしかに全体の果実数は減少する。
しかし、このやり方であれば、トマトへの日射量も増え、通気性もよ
くなるので、全体の果実品質はあがり、1本あたりの平均果実収量は
ふえることでしょう。
それでは、逆に、4人で管理していたトマトハウスを、来年は都合で
6人で管理するようになった場合はどうすればよいでしょう。
そう、この場合はハウスに植え込むトマトの苗を、とりあえず増やし
てみるのが手です。まずは1200本あたりでどうでしょう。
ハウス内の本数が増えたとはいえ、管理する人員が増えたわけですら
たとえば病気になった葉や古い葉を大事にならないうちに、先回りし
てとる〔摘葉といわれます〕ことや、害虫が増えるのを予防するとい
った管理を徹底することで、1本あたりの果実収量はふえるはずです。
なんといっても もともと全体の植え付け本数が増えているのですか
ら、このような管理を徹底すれば、増収はまちがいのないところです。
と、こういうふうに、手を入れることによって増収するように工夫す
る[単位面積当たりの量と質をあげる]農業、これを 集約的農業と
いいます。
・・・現在の、栽培面積をふやすことばかりを強調する「構造改革」
農業の推進には、私は多いに疑問があります。
だって、大面積を誇る米国やオーストラリア農業にも、経営体の倒産
はもちろんあるのですからね。面積は単純に広ければよいというもので
はないと思うのです。
◎ 今回は「労働力」をテーマとしましたが、これは「栽培面積」に置
き換えることも可能ですよね。たとえば「5反あるハウスを4反」
にしたり、「5反あるハウスを6反」にしたり。
そうなると「投下資本」にもつながる話ともなってきます。たとえ
ば高騰しているハウス燃料は、4反と6反ではずいぶん異なること
になりますし。こういった条件と状況からみた工夫は大切だよなと、
思うんです。
