グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

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「ヤパンス・シェーンハイト、ヤパンス・ゼーレ」

2013-10-13 01:09:19 | Weblog
「ヤパンス・シェーンハイト、ヤパンス・ゼーレ」

こちらは、かつてドイツで開催されたときの薪能の公演のポスター。


 能・海外公演.jpg


ヤパンス・シェーンハイト、ヤパンス・ゼーレ」とは、この公演ポ
スターのきめぜりふにて、訳すと『日本の美、日本の心』となるのだ
そうです。

舞と歌とをひとつの筋を追って演ずるものをいう能楽は、江戸時代に
幕府の儀式芸能として興隆を極めます。その能楽にあって、漆黒の闇
の中で篝火を焚いて演じられる薪〔たきぎ〕能は最近日本各地で、ま
た現代においては海外でも開催され人気を博しています。

そんな薪能では、やはり舞台設定が重要となりますが、なかでもこの
写真のように お城の石垣を舞台背景に設置した能舞台は、なかなか
なもの。

そんなお城の石垣という舞台装置を備えた薪能公演が、宮崎県延岡市
でおこなわれる「天下一薪能」です。


 能舞台.jpg
 

秋の日が暮れ、篝火がともり、遠くから聞こえる太鼓の響きと笛の音。
そんななかに漆黒の闇の中遠く、ぬっと浮き出るお城の石垣
・・・・・

とくれば、一夜限りの幽玄の世界へと観客を誘う最高の舞台装置とい
えるでしょう。

ちなみにこの石垣。

豊前から入封した高橋元種によって慶長6年(1601)から2年余の
歳月をかけて作られたもので、その通称を「千人殺しの石垣」といわ
れていますよ。

その後の歴史において、その名のように合戦で千人をうちとることは
できませんでしたが、時を経た現在において薪能の舞台の一部となり、
いまは 三千有余人を楽しませる石垣 として知られています〔この能舞台
に関するブログはこちら〕 。


◎ 守護神社である今山八幡宮に奉納するために「神事能」を
  慶長12(1607)年から藩の行事として始めたという能好き
  の高橋元種。自らの築いた石垣の前で能興行がおこなわれ
  るのを一番に喜んでいるのは、この元種にちがいありません。

  51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」 「里地里山複合大汚染