グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

「おもろうてやがてかなしき化けし猫」

2013-05-01 17:38:44 | Weblog
「おもろうてやがてかなしき化けし猫」

日本の怪談ものの代表格としてかか欠かせないのが、『化け猫』もの
です。

その話のなかで、お屋敷の主人の奥方や母親に成り変った猫の変化が、
まるでその正体を自ら露見するかのように/笑〕行灯の油を夜な夜
な舐める場面は、怪談話しの名場面といえるでしょう。そのシーンの
あとの、“見たな~”という定番の名ゼリフには、ぞくぞくしてしま
います。

そして個人的にもっと好きなのは、この化け猫の“招いた手”の動き
で、ヒトを自らの意のままに操ったり、逆にヒトの動きを止めしまっ
たり〔いわゆる金縛り〕もできること。「自分の念をヒトに送り込む
ことによって、自分の意のまま心のままに他人を操作すること」を 
テレキネシス〔念力〕という言葉で表現しますが、そういう意味では、
化け猫はすぐれた超能力者であるともいえますよね。

そして、化け猫物語の魅力は、それだけではありません。

じつは化け猫は、“善良であったはずなのになんらかの罠や策謀によ
って無念のうちに命までも奪われた飼い主の無念
”を晴らすために、
悪人なのに善人のふりをした〕権力者に復讐していることがほとん
どなのだという点です。

そう、じつは化け猫は、多くの場合は 正義の味方で忠義の士。

それなのに最後には討ち取られてしまうという、この律儀なゆえの哀
しさはどうでしょう。・・・じつに美しく魅力的だとは、おもわれませんか。

そんな忠義な生きものである化け猫の像が、熊本にできました。
その名も 玉垂、その謂れと姿を伝えたニュースは こちら です。


◎ この普門寺の玉垂の場合は、主人である玖月善女といっしょに
  身投げして亡くなっている点、そして祟られた側の相良氏によ
  って実際に供養されている点が、従来の化け猫話しとちがって
  おります。・・・けっこうリアルなお話ですよね。 こちら 。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染



カラスの大量死といえば。

2013-05-01 13:52:12 | Weblog
カラスの大量死といえば。

前回は、横浜でのカラスの死亡のニュースに関連する回 として、
カラスの死体が消えるわけ」を再掲載したわけですが、それと
もうひとつ。2011年2月に54羽ものカラスが死亡していたこと
がありました。ということで、この回もよろしかったら、ご参考に。

 ↓

「腐肉食のカラスを死に至らしめた細菌。」

高地に住む国の人々にとって、一般的な葬祭方法のひとつ である
鳥葬は、中国語では天葬、英語では空葬 (Sky burial) とよば
れます。日本での一般的な言葉である『鳥葬』が使用されない理由
・・それは鳥は、魂の抜け出た遺体を「天へと送り届ける」ための
乗り物であると考えられるからと、いわれています。

したがって、そうした形の葬儀が執り行われている国々では、ハゲ
ワシやハゲタカ、さらにはカラスなどに代表される腐肉食が可能な
鳥たちは、大切な役目を担うもの として神聖視される
というわけ
です。

彼らはまた、そういった宗教のある国々だけでなく、〔鳥葬が行わ
れていない〕国々にとっても大切な存在です。
それはもちろん環境保全の面からです。動物の遺骸などに代表される
さまざまな有機物を、食べることによって無機に分解し、環境に還元
する
という役目を果しているからです。


さて、ここまでは、前置き。ここからが本題なのですが・・・

そんな腐肉食が可能な生物であるはずのカラスが、細菌により腸が
壊死(えし)する腸炎にかかって死んだという、じつに奇妙な話し
があるのです。
環境保全の役目を果しているはずの彼らが、大量死したというニュ
ースです。

にかほ市象潟町の象潟海水浴場キャンプ場で、今月5~16日に
 計54羽のカラスが大量死していたことが18日、分かった。県
 が病理検査した結果、細菌性の腸炎が原因と判明。鳥インフルエ
 ンザの簡易検査では抽出した検体16羽すべてが陰性だった。
 県自然保護課によると、死骸の大半がハシボソガラス。同課は
 「簡易検査で大量の検体を調べたが陰性だった。鳥インフルエン
 ザへの感染の可能性は低い」とみている。国立環境研究所(茨城
 県つくば市)に詳細検査を依頼した。
 一方、県食肉衛生検査所(鹿角市)で病理検査を実施。細菌によ
 り腸が壊死(えし)する腸炎にかかって死んだ
ことが18日判明
 し、同所で細菌の特定を進めている。
 キャンプ場は松林で覆われ、カラスのねぐらとなっていた。


というものです。

腐肉を食べるプロであるはずのカラスを死に至らしめた細菌の正体
やいかに・・・。

被害に遭ったのは、ハシブトガラスよりも植物質の餌を好むという
ハシボソガラスではありますが、知能の高さを誇るカラスでもある
だけに、じつに気になりますね。


◎ 「象潟」は、「きさかた」とよみます。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜