グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

土は無生物と生物の集合体。

2012-01-30 22:04:49 | Weblog
 土は無生物と生物の集合体。

われわれの誰もが、普段なにげなく目にし・意識することなく触れて
いるはずの 『土』。
じつは、その土は 多様な物質で構成されているのです。一般的には、
次のような構成物になります。


 生物由来の成分 

     植物 ・・・    植物の根など
     動物 ・・・    動物の体など
     原生動物 ・・   単細胞の動物・アメーバ類・繊毛虫類
     微生物 ・・・   藻類・菌類・放線菌・細菌・ウイルス

 無生物由来の成分

     無生物 気体部分 ・窒素・酸素・二酸化炭素・その他  
     液体部分 ・・   水・無機イオン・水溶性有機物
     鉱物 ・・・    れき・砂・シルト・粘土
     有機物 ・・    堆積有機物・腐植酸・フルボ酸

おおまかに土の構成物質を調べると、だいたいこのようになっています。
したがって、生物由来の土の成分である、原生動物や微生物が土の性質
に大きな影響を及ぼす可能性も高い
というわけです。

前回の話し は こちら 。


▼ 土は 無生物と生物の集合体 だ、というわけですね。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜





『NYの高校で広まるトゥレット障害のような奇病』

2012-01-30 14:47:15 | Weblog
『NYの高校で広まるトゥレット障害のような奇病』

本日のアメーバのニュース〔 こちら 〕でみたのですが・・・

 本人の意志とは関係なく体が動いたり声が出る病気

という『NYの高校で広まるトゥレット障害のような奇病』のはなし。
ニュース中にある、 ローリ・ブラウネル(Lori Brownell)さんの

「これと同じ症状に悩まされてる人いますか? いたら連絡ください。
 どう対処してるのか知りたいの、本当に...」


という呼びかけ、そして〔削除されてしまったようですが〕最初に貼
りつけてあった動画には、 彼女の置かれた切実な情況が見て取れ、
大きな同情をもたずにはおられませんでした〔ユーチュープにアップ
されている動画は こちら 
〕。

ニュースの最後にある、この病気に対する対策が早急に功を奏するこ
とを願って
やみません。

そして・・・

このニュースにある病気の発生状況や病気の症状の動画を見聞きした
ときに、まずいちばんに 私しが連想したのは、当ブログでもご紹介
した1月03日に掲載したアフリカの奇病である『うなづき病』です。

『うなづき病』に関する回 は こちら

勝手な推測なのですが、高校周辺の水や土を調べることが、病気の解
決の糸口になるのではないか
と。そう思います。


▼「科学班を現地に派遣し、リーロイ高校周辺の土壌サンプルを取っ
  てこさせ中
」・・・と ありますので、意外に解決は早いかも。
  微生物検査も実施されることでしょうから。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜





土って、正直・・・土壌診断の実際。

2012-01-30 10:41:04 | Weblog
土って、正直・・・土壌診断の実際。すみ

土の診断依頼をうけ、10年以上ハウスキュリを連作されておられる
ハウスをおたづねしました。「年明けより2月にかけて、病気が多発
する」とのこと

いってみると、作物の植わっている間の通路に水がたまっています。
かなり土が固い証拠。これだけ過湿だと、根張りが悪いはず・・・病
気が多いのもうなづけます。

さっそく長靴をもちだし、柄の先の細いスコップで、資料を採取。
10アールあたり、表層土を12箇所。同じ場所の深さ30センチの
場所も、同じく12箇所採取〔試料採取は、いがいと肉体労働なんで
すよ〕。

採取したあとは、耕作者Nさんから施肥状況の聞き込みです。

土づくりとして、牛ふんとワラを混ぜたたい肥 を購入し、10年
 同じ量をいれている。肥料は、油粕や魚粕を中心の有機質肥料が主
 体。追肥は、米ヌカを発酵させたものを畝に散布してきた
』 と、
 いうのが おおまかなお話でした。

毎年おなじ施肥をしており、最初の5年は成績もよかったのだか
 
 とのこと。

そして後日。

結果のでたNさんのハウス土壌診断結果は、『石灰や苦土はそれほど
多くないのに、PHが高い』タイプの土
。つまり養分のたまりすぎた
土の状態です。

このような土では、つぎのような症状があらわれます。

■ 家畜ふんたい肥のカリやナトリウムが蓄積したためにPHが上昇
■ 過剰なカリが苦土やホウソなどの微量要素の効きを悪くしている
■ ナトリウムが土の団粒構造を破壊し、土の通気性・透水性が悪化
■ 生の有機物の追肥が〔分解に伴い〕土中の酸素不足をおこしている


といった症状です。

土がこの状態なら、耕作者Nさんのハウスが、「年明けより2月にか
けて、エキ病や青枯れ病が多発する」のも当然ですし、ハウスが過湿
状態であったこともうなづけます

はからずも、「土づくり運動」の弊害がでた、ある種典型的なハウス
であり・典型的なハウス土壌であったわけです。


▼ 土って、土壌検査って、正直なんですよ。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染