11月13日と14日に東京でひきこもりを考えるシンポジウムが行われるようです。
場所は東京都千代田区一ツ橋の日本教育会館。
ひきこもりに悩む家族や本人への支援策を考えるシンポジウム「ひきこもり東京大会」
「全国引きこもりKHJ親の会」は1999年に埼玉県ではじまり、58支部、約8000人の家族に広がったと記事にありますが、
この人たちは、脳脊髄液減少症が見逃され続け、診断も治療もされないまま放置されると、結果的にひきこもり状態になることを知っているのでしょうか?
おそらく想像もできないと思います。
私がもし青年期で、脳脊髄液減少症の病名がついていないままだったら周囲はどう私をみるでしょうか?
仕事もせず、経済的に家族に頼り、外出もせず、毎日のほとんどを家の中で過ごしている私は、もし、うつ病とか統合失調症とか誤診された病名さえついていなかったら、
私は「社会問題」としての「ひきこもり」と間違われるかもしれません。
誰も脳脊髄液減少症が原因でひきこもり状態になっていると気づけなければ、
そう周囲に判断されてもしかたない状態だからです。
そして、ひきこもり対策としての「就職支援」や「社会適応訓練」などの
方向違いの支援を受けるかもしれません。
今18歳以下で脳脊髄液減少症の診断がついた患者さんも、
もし、そのまま18歳を越えてもなお、病名がつかなかったらどうなると思いますか?
脳脊髄液減少症のお子さんをお持ちの保護者の方なら
想像できるかもしれません。
記事によると、会員383家族の当事者の平均年齢は30・3歳で
初めてひきこもった年齢は平均19、6歳で、12歳から29歳が全体の88%だそうです。
(ひきこもりは30歳以下に多いというより、
私の経験上考えると、当事者が30歳、40歳、50歳となっていくと、親もますます年老いるため、
そういう会に所属して活動する気力も体力もなくなっていくものと考えられ、そのために30歳以上の当事者が統計に出てこない可能性もあると思うのです。
10代20代は元気だから、遊びにスポーツに活発に動きやすい年齢ですから事故にも合いやすいため、脳脊髄液減少症を発症する機会も多いかもしれません。
でも、実際は30代だって、40代だって、50代だって、脳脊髄液減少症によってひきこもりと同じ状態にある人はいるはずなんです。
もし、脳脊髄液減少症を発症してもそれに気づけなければ、
18歳以下の子なら精神的なものが原因での「不登校」と誤解されるかもしれません。
18歳を過ぎれば、「不登校」とは言われなくなると思います。
そのかわり、
原因もはっきりしないまま病名もないまま、ほとんど家の中で過ごしていれば、
まして気分のいいときは好きな事ならできるのをみれば、
「ひきこもり」と誤解されかねないと思います。
厚生労働省は今年平成22年5月19日に
ひきこもりのガイドラインを公表したそうですが、(ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン)
これによると、
ひきこもりの定義は
「6か月以上自宅に引き込もって社会参加をしない状態」だそうです。
でも、もし、脳脊髄液減少症が見逃されていても、医師にも異常なしと言われ、
症状によって「6か月以上自宅にひきこもらずを得ず社会参加をしたくてもできない状態」の患者は
「ひきこもり」の定義にピタリとあてはまってしまうのです。

記事によると『大半が統合失調症などの精神疾患を患っていることが多く、ひきこもりの長期化を防ぐには、当事者が支援機関にできるだけ早く受診することが必要』とありますが、
しかし、その肝心の支援機関の人たちや精神科医師、相談員たちが、
脳脊髄液減少症が隠れたひきこもりを
知らない人が多いと思います。
統合失調症でのひきこもりは知っていても、
脳脊髄液減少症での二次的なひきこもり状態はおそらく多くの関係者が知らないのが現状だと思います。
ここにも、脳脊髄液減少症の文字はどこにも出ていません。
おそらく知らないのでしょう。

専門家が知らないし、想像さえできないのだから、
ましてや、ひきこもりを抱えた家族は
隠れた脳脊髄液減少症の可能性に気づけるはずはないと思います。

18歳以下のこどもの脳脊髄液減少症の理解は、患者や家族の働きかけで
文部科学症や各教育委員会に認知が広まりつつありますが、
18歳以上の青年期の脳脊髄液減少症の認知への働きかけは、まだまだ進んでいない気がします。
厚生労働省は、
脳脊髄液減少症が若者のひきこもりとも、無関係でないことに、そろそろ気づいてほしいと思います。
記事によると
11月13日の午後は医師によるひきこもりのガイドラインの解説などがあり、
11月14日午前は「若者の生きにくさを訴える」などの分科会があるそうです。
お近くで関心のある方はどうぞ。
参加費は2日間3千円。
1日のみ2千円。
当事者、学生は2日で2千円。1日だと千円
問い合わせは
実行委員会
03 3918 0655
詳しくは、本日の朝日新聞記事をどうぞ。
KHJ西東京「萌の会」ブログ
私たちは、
引きこもりの家族を抱える親の会の皆様にも、脳脊髄脊髄液減少症という病の存在を知らせなければなりません。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/07/tp0728-1.html