2011年2月19日 NHKニュース
以下NHKニュースより。
『主に母乳によって母親から感染し、
大人になって白血病などを発症するおそれのある「HTLV-1」と呼ばれるウイルスについて、専門家が最新の研究成果を報告する会議が東京で開かれています。
「HTLV-1」は主に母乳によって母親から感染するウイルスで、
長い潜伏期間を経て大人になって
白血病の一種「成人T細胞白血病」や脊髄の難病「HAM」を発症するおそれがあります。
「HTLV-1」について、様々な研究をしている専門家が集まり、最新の研究成果や今後の課題について報告しました。
このうち、感染予防について報告した厚生労働省の研究班のメンバーは、
母乳による母親から子どもへの感染を抑えるには妊婦の指導に当たる医療関係者のためのマニュアル作りが重要だと指摘しました。
「HTLV-1」については、これまでテーマごとに個別に研究が進められてきましたが、
去年12月に政府が総合対策をまとめ、
今後は年に1度、専門家が集まる会議が開催され、総括的に研究が進められることになります。』
以上NHKニュースより。
ご存知ですか?
HTLV-1ウィルス感染者で病を発症した患者たちが、
私たち脳脊髄液減少症患者のように、長い間、国や自治体の無関心に苦しんできたこと。
患者会を立ち上げ、仲間が次々と亡くなる中で
ひとりがんばって、患者救済や再発防止を訴え続けてきたHAM患者の女性のこと。
私は先日、2月11日の朝の番組で
そのことを知りました。(見た方のブログ記はこちら。)
(その日そのことについて思いを書いたのですが、まだここにUPしていません。HAM患者の女性の頻尿や歩行障害などの症状が、脳脊髄液減少症の私と似ていると感じました。)
白血病を発症し、その女性の活動を知り、共に声を上げた元宮城県知事のこと。
今までいろいろな議員さんたちが患者を救おうと動いてくださっていたが、
具体的には患者救済も予防策も全国的にはすすまなかったこと。
政権が変わり、
やっと首相のトップダウンで患者の救済策や予防策が具体的に動きだしたこと。
(結局、前の政権は私たちだけでなく、他の病の患者の声にも耳をかさず何もしてこなかったのか!)
脳脊髄液減少症と同じ状況にあった患者さんたちがいた・・・・。
私たち脳脊髄液減少症患者と同じように
世間の無理解と闘い続けて、ついに国を動かした患者さんたちがいたことを知り、
勇気をもらいました。
彼女たちの病の原因が、ウィルスによる感染症であるために、
感染症ではない脳脊髄液減少症の私たち患者より、
もっともっとひどい誤解や偏見に苦しんできたことでしょう。
しかも、命までも次々と奪われていく仲間たちの中で
自らも症状が重く、活動もままならない中、あきらめなかった一人の女性。
そんな中でも、実名で声を上げ、今後の早期発見や、母子感染をふせぐように、
国や自治体に訴え続けてきた患者さんたち。
ようやく、その声が国に届き、母子感染を防ぐ対策も全国的に動きはじめるようです。
私たちも、彼女たちを見習わなければなりません。
あきらめず、訴え続けることの大切さ。
自らが
自らの病気に誤解や偏見を持たないことの大切さ。
それは、病を隠さないこと。
(病を隠すという行為は、自ら、さらに誤解と偏見を社会に生み出します。)
私たちは何も恥ずかしいことも悪いこともしていないのだから、
どうどうと、患者としての権利を訴え、今後の患者が同じ目にあわないようにと
国や自治体に訴え続けていくこと。
国や、世間や医師の中に必ず存在する、良心を信じること。
そんなことを彼女は私に教えてくれた気がしました。
HAM患者の彼女の活動は、西日本新聞の過去記事をすべて読めばわかります。
ぜひ、ご一読を。