アグリコ日記

岩手の山里で自給自足的な暮らしをしています。

食べ物替え

2005-06-08 16:54:30 | 暮らし
昨日、最後のたくあんを糠床から出した。
去年仕込んだ樽もこれでもう空っぽ。春以来カボチャ、白菜漬け、ジャガイモと、冬の間寒さから体を守ってくれた食べ物たちが次々と無くなって行く。そして一番最後に残ったたくあん。我が家では毎年大量のたくあんをこれまた大量の塩で漬ける。でもこれに慣れてしまうと他所のたくあんが食べたくなくなるのも事実だ。がっちりと干した塩辛いたくあんは、酒の肴にもちょうどいい。それに糠床を自家製の有機米から作っているのも大きいかもしれない。これでたくあんの味は大きく違う。

でもそのたくあんも、とうとう無くなってしまった。これから冬まではまたたくあんの無い暮らしをしないとならない。
半年もの間酒のつまみに食べ続けて来た漬物類が無くなってしまうと、少し寂しいような気はする。けれどそれに代わって食卓にはワラビや葉っぱものが顔を覗かせている。昨日今日も近所からレタスとホウレンソウを頂いた。特にレタスは嬉しい。我が家では去年の夏に草取りに手が回らず腐らせてしまって以来だ。ほぼ1年ぶりのレタスは宝の珠のように見える。昨日はどんぶり2杯のレタスを、マヨネーズとカラシを付けていただいた。
これら旬の野菜はこれからの暑さを乗り切る力を与えてくれる。
真冬のレタスは想像するだけで寒さに震えるようだけれど、今時分昼の農作業に火照った体は飽くことなくレタスをむさぼる。まるで一時的に青虫になったみたいだ。

衣服と同じように、食べ物も季節の変わりとともに自然と移り変わる。大地が季節を感じ、先人たちが知恵を集積して「食習慣」を作り上げて来たお陰で、今私は悩まず苦しまずして季節ごとのエネルギーを体に吸収することができる。
暑くなって来た。そろそろ梅雨が来るのだろうか。草丈の伸びも著しい。

食べ物が替わることによって、やっと季節の変化を実感できたりもする。




【写真は、「ボクたちの食事はいつも変わらないぞ~~!」 猫たちには年中魚のあらと玄米、それと時々鶏肉とキャット・フードをやっている。それと冬にはジャガイモとカボチャを・・・】



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2 コメント

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自然と共に… (海猫)
2005-06-08 20:05:04
生きる…すんばらしい~(*^_^*)♪!海猫も そんな 生活が いいな~(^_^)
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そうでしょう!・・・ (agrico)
2005-06-08 23:49:55
・・・でも、それと同時に手放すものも多いんですよ。

現代の便利さ、スーパーマーケットの利便さ、それらすべては異世界の出来事に遠退いてしまいます。生活自体が私たちのかつて知った年代を越えて歴史上の事柄に遡ってしまいます。



でも人生の一時期、そんな経験をするのもいいだろう。そう思って私はそれに飛び込みました。

今じゃあそこから出たくないんですよ。
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