アグリコ日記

岩手の山里で自給自足的な暮らしをしています。

朝食をとる 2

2011-02-27 18:44:23 | 思い
 この課題に取り組むにあたって、まずは一日二食と三食の人体に対する影響の違いを見てみよう。食の問題はヒトという種の食性を抜きにしては考えられない。ヒトが少なくとも有史から近代までの数千年間一日一食ないしは二食だったのには、なにか生存上・健康上の理由がなかったのだろうか。  例えば、食餌療法によって数多くの病気、難病、体調不良を治してきた甲田光雄医師は、著書「小食が健康の原点」の中で次のように報告し . . . 本文を読む
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朝食をとる 1

2011-02-26 11:41:59 | 思い
 有史以来長い間、日本人は一日一食、ないしは二食(平安から近世まで、概ね昼の10時~12時頃と、16時~18時頃)の生活だった。それが一日三食に変わったという、その起源は文献上では安土桃山時代に遡る。時は戦国、合戦に望む兵は、どのような状況でも食べれるように各自携帯食を持参していた。また戦時中とて当然ながら食事も不規則になり、「食べれるときに食べておく」式の食形態になることしばしばだった。  余談 . . . 本文を読む
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咀嚼今昔 3

2011-02-17 18:19:52 | 思い
 咀嚼の習慣の形成と密接に結びついているのが、主食である「米」の食べようである。  今まで見てきたように、日本の庶民が白米を食べ始めたのは古くは江戸時代、爆発的に普及しだしたのは明治から大正、昭和初期にかけてである。しかしこのことと、明治以降の肉食・洋食化の進展とが相まって、当時の社会ではさまざまな病気が起こっていた。  ビタミンB1不足による脚気だけではない。今日でいうアレルギーや喘息、結核、原 . . . 本文を読む
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咀嚼今昔 2

2011-02-16 20:11:19 | 思い
 次に源頼朝の食事(12世紀・鎌倉時代)を見てみよう。玄米おこわにイワシの丸干し、味噌汁と梅干。なんだか平安期の貴族の食事より質素である。しかしまあ、平安貴族が豊かすぎたのだから、これも本来の食の姿に復する形になったとは言える。また貴族と違い肉体を動かして仕事に当たる武士階級は、奢侈を戒め質素を旨とし、白米を食べるなどという習慣を好まなかったのも事実だろう。日本の食の歴史を紐解くに、平安貴族層と現 . . . 本文を読む
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咀嚼今昔 1

2011-02-15 09:27:43 | 思い
 最近、齋藤滋著「よく噛んで食べる~忘れられた究極の健康法」(NHK出版)という本を読んだのだが、それに食に関するとても興味深い内容の事が載っていた。過去と現代の食事内容と食事時間、それと、それを咀嚼する回数の比較実験である。そこで、今回はそれを題材に取り上げて「噛むこと」について話してみたい。ただ、この本の内容や実験の有効性などについては、私自身若干の疑問や批判を感じるところもあるので、場面に応 . . . 本文を読む
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