ヴェトナムで使用された枯葉剤は、大戦中に日本人の糧道を断つ目的で開発が進められてきた化学兵器だった。元はといえば植物の成長促進物質の研究の中で見出された成長抑制作用だったのだが、これを効果的に利用することにより日本の田や畑をすみやかに壊滅させることが期待でき、それによって米軍の実質的損害なくして戦局を押し進めることができるはずだった。
結局その意図は実現されないまま、日本は終戦を迎えた。しかし . . . 本文を読む
ショッキングな動画と出会った。人によれば退屈な、なんの刺激もないものと見えることもあるだろう。けれどそうでない人のために、私自身と少なくともこの何か大切なものを共有してくれる人のために、たった6分間のこの映像を紹介します。
Nuclear Tests
それまで大気中に、水中にこの地球の母の温みを信じて悠々と暮らしていた生きものたちのことを思った。彼らはこの爆弾が炸裂する直前まで、風も空気も . . . 本文を読む
近年の私たちにとって、食の変化にはとても激しいものがあるけれど、これを人類の歴史の中で見ると、今の変化よりももっともっと大きくて重大な変化の時が遠い昔にあったように思う。それはたぶん、人間が主たる食生産基盤としての農業を始めた時だったろう。有史以前のことなのではっきりとはわからないが、今から一万年ほど前に当たるのかもしれない。
思うに、それまでの人類の暮らし向きは、決して今の私たちが頭に想い描 . . . 本文を読む
先日の記事「農薬を食べる」にて引用した農薬使用量についてのデータが少し古かったので、今回あらためて調べなおしてみた。ネット上で幾つかのサイトや資料を閲覧したのだが、その中で裏づけのある数値を使っているなど、信憑性の高いと思われるものを基本にして以下に纏めてみる。
農薬使用量は世界的に漸減傾向にあり、日本においても1980年の69万トンから20年余りで半分以下にまで減っている。その理由としては . . . 本文を読む
朝の一服に干し柿を齧りながら思う。
晩秋に穫れたあのパンパンに張った赤い柿が、幾度かの雪と寒さを経てこのように縮み皺がより、肌にうっすらと粉を吹いた甘い甘い干し柿へと変わる。干し柿も干し芋も、日光を浴びながら乾燥することによってより甘くなりまた幾つかの栄養素を加味して、こうして冬に生きる私たちの活力源となってくれている。自然の力、生命の力とは不思議なものだ。ミイラとなることによって、更に自身を . . . 本文を読む