アグリコ日記

岩手の山里で自給自足的な暮らしをしています。

氷雪の門 3

2010-11-21 19:48:10 | 思い
 大戦前まで、他国に抜きんでた日本軍の規律の高さを、欧米諸国は賞賛の眼差しで見ていたことを裏付ける記録が幾つも残されている。外国の報道機関や外国人個人によってなされたものなどだが、その中でも、清朝末期・義和団の乱の頃に北京市内に進駐した日本軍についての記述はよく知られているもののひとつである。  フランスの国際法学者フォーシーユは、日本軍を賛えて次のように語っている。「日中戦争で日本軍は . . . 本文を読む
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氷雪の門 2

2010-11-19 09:28:04 | 思い
 次に、「軍隊の規律」という面から見たソ連軍というものについて述べよう。これは大戦当時、米国やソ連に敗退した際に取り残された一般日本人民がどう扱われたか、どのような行動の選択をしたか、に関連するとても大切なものを含んでいる。日本人民の「集団自決」「自害」は、決して武士道の言うところの「生きて捕虜の辱めを受けず」のみを根拠とするものではない。大戦中多くの人民、特に婦女子が進んで自決の道を選んだのは、 . . . 本文を読む
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氷雪の門 1

2010-11-16 08:56:51 | 思い
 1945年8月20日朝、真岡郵便電信局は炎と煙に包まれていた。艦砲射撃の轟音と炸裂。ソ連兵の機銃音。真岡の街は殺戮の場と化していた。 交換台にも弾丸が飛んできました。もうどうにもなりません。局長さん、みなさん…、さようなら。長くお世話になりました。おたっしゃで…。さようなら  最期に残された回線。震える手でマイクを掴む電話交換手たちの言葉の断片が、泊居郵便局、そして蘭泊郵便局へと放たれる。  燃 . . . 本文を読む
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