アグリコ日記

岩手の山里で自給自足的な暮らしをしています。

肥満と人間 3

2009-09-26 17:31:30 | 思い
 前出の千島博士はその著書の中で、世界各地や歴史上のさまざまに異なった生活環境での事例を挙げて、人間の生体は食物の種類や量に非常な弾力性をもって適応し、生命を維持できるようになっていると述べている。その上でただし、その適応性にもおのずと限度があって、極端な欠乏や過剰はやはり病気の原因となるとも付け加えている。  ところで私は猫や犬、鶏などを飼っていて思うのだが、彼らは日常の食餌量が少ないことに対し . . . 本文を読む
コメント

肥満と人間 2

2009-09-21 12:07:11 | 思い
 ところで肥満は、決して望ましいものでも人間として唯々諾々と許容できるものでもない。実は肥満は我々ヒトの個体と種の存亡にとって、とてつもない負の推進力を持っているのである。肥満が生命に及ぼす影響を、まずは「ガン」を例に取り上げて見てみよう。  肥満度を表す数値のひとつに「BMI」(Body Mass Index)というのがある。これは、 体重(kg)÷身長(m)2 で表される。このBMI値が22と . . . 本文を読む
コメント

肥満と人間 1

2009-09-16 19:24:00 | 思い
 今からおよそ500万年を遡り、類人猿から猿人が分かれてこの方を俯瞰しても、ヒトという種族に「肥満」という状態はなかった。  3500年前に成立したと言われるギリシャ神話の世界には、一人として肥満した神は出てこない。旧約聖書も、日本の神話にも然り。元来肥満は生物にとって非健全・病的で特殊な状態であり、いのちの循環という観点では過度の摂食行動によって数多の生命をないがしろにするものである。よってどの . . . 本文を読む
コメント