アグリコ日記に「ご利用ガイド」を作ってみました。
とかく最新記事からしか読まれないBLOGですが、初めての方がこのサイトを読みやすいようにと少し工夫を凝らしてみました。
「あぐりこ日記」は山里で自足生活を営むあぐりこの暮らしと思いを中心にしたBLOGです。常連の方やそれらに興味のある方々は従来どお . . . 本文を読む
先般ある本を読み始めた。
それは「スッタニパータ」(中村元訳「ブッダのことば」岩波文庫)。釈迦の言葉を記した現存する最古の教典である。昨年の冬に法華経や般若心経を読んだ折り、これが釈迦の言ったことなんだろうか?と疑問に思うところが多々あった。そこで最も原型に近い仏典は、と調べて入手しておいたものである。はからずもそれから一年後にこうしてやっと紐解くことができた。本というものにも出会うに時期、読むに . . . 本文を読む
雪が舞っていた。薄青い星明りを浴びて。
彼方の空に、星屑たちが白く光った。一塊の雲にも見えるそれはまるで金糸を縫いこんだ織物のように、小さな火花を散らしながら空の淵を静かに横切っていく。それは夜空を横断し、山の端の手前でひらりひらりと分列行進のようにターンしたかと思うと、今度は逆の方角に向かって静々と進む。翻るたびに皆いっせいにきらりと光を放ち、その都度徐々に大きさを増す。でも僕は、それが魚の群れ . . . 本文を読む
その子の顔は能面のようだった。
目、鼻、耳、口と感覚器官の集中する顔は、神経や血管が濃密に張り巡らされている上に、筋繊維の交差も仔細で複雑にできている。
また顔は意思や感情の伝達器官でもある。外界の情報を取り入れる窓というものは、えてしてその個体が外界から知覚される窓口ともなりうる。人は目で「見る」と同時にその目を通して「見られ」ているのである。犬や猫は互いに鼻をすり合わせながら互いの情報を交換 . . . 本文を読む
洗い物で濡れた手を拭いながらサンダルをつっかけた。いつの間にか涼しげな風が吹いていて、外はとっぷりと暮れている。
県道を走るトラックの地響きも、田帰りのトラクターの音も聞こえない。今夜は虫さえも鳴き声をひそめているようだった。もうそんな時間なのだろうか。ついさっきまでまだ明るかったと思ったのに。物静かな春の宵はまるでちゃぶ台や豆電球に溶け込んで可愛らしく年輪を重ねたおばあさんのように更けていく。
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このように、「身土不二」は石塚左玄の提唱した食養運動のひとつのスローガンであり、その思想は彼亡き後、短い期間ではあったが食養会活動を継承した桜沢如一によって継承・発展させられた。桜沢氏の卓越したところは、石塚左玄の「ナトリウム・カリウム理論」を食物以外にも敷衍して、社会や宇宙を構成する根本則たる「無双原理」に昇華せしめたことにある。が、そのことについてはまた別のテーマになるのでここでは言及しない . . . 本文を読む