アグリコ日記

岩手の山里で自給自足的な暮らしをしています。

童(わらし)の去る家

2006-09-27 08:54:54 | 思い
旧家の嫁御に気立てのいいのはいねのっす。 はあこの歳まで生きてると いろいろと見たくもない気づきたくないものにまで気づくもんだから 長生きなんてするもんじゃねえっつうアタシの姑御の 言ったのもまんざら嘘じゃないと今んなって思うのす。 知ってのとおりアタシは旧い家に育ったから 昔からいろんな人を見てきたし家にもたくさんの出入りがあった。 まんずこの一帯で知らねえうちがないほどに 明治大正からじっと . . . 本文を読む
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枝豆の季節

2006-09-21 20:23:55 | 暮らし
街でスーパーに入り、豆腐の棚の前に大きな張り紙を見つけると嬉しくなるんだ。 一ヶ37円。特に長い冬の間、僕はこの張り紙にどれだけ喜んできたことだろう。 こうして時々買う特売の豆腐が、わが家のささやかな贅沢だった。 しかし季節は巡り猫の毛もとうに生え替わって、入道雲とともに熱帯性高気圧が南から熱波を運んで来るようになるともう状況は一変する。 畑で枝豆が収穫できるようになるからだ。僕の方じゃこの日の . . . 本文を読む
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人生の帳尻

2006-09-19 15:44:41 | 思い
わが家を訪れるお客さんは、それが就農したての人やこれから農業なり自給自足の道に入りたいという人ならばなおのこと、家の所々に置いてある古い農具や道具類に必ず目を留める。 足踏み脱穀機や唐箕、また調理器具では石臼や餅搗き用の杵と臼など、どれも一時代前には農作業や炊事の道具としてなくてはならないものだった。 そして今でも、わが家の暮らしにとっては必需品である。年に何度も使うので、そのたびに手入れや修理を . . . 本文を読む
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「働く」コミュニケーション

2006-09-15 20:31:53 | 思い
猫家に来た人はみな働かされる。 特にこれから農業をしよう、なんていう人は尚更である。・・・ わが家には意外に来客が多い。 ホコリたかき男の一人所帯なのでなにも面白いことなどなかろうにと思うけれど、時々「自給自足について教えてくれ」「雑穀について」「ソバの育て方」または「これから田舎で農業したいんだけど」「鶏の捌き方を教えて」などという人たちが突然連絡をくれたりする。 まったく何を介して私のことを . . . 本文を読む
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残暑!とうがらし

2006-09-11 18:39:36 | 暮らし
私はニンニクやトウガラシが好きだ。 と言っても特に苦いのや辛いのが好きというわけじゃない。いつもの味付けである塩、味噌、醤油のベースにその日にありあわせの香辛料野菜を加えることによって、気分まで「ピリッ」と引き締まるような気がする。同じ理由でショウガもネギもアサツキもよく食べる。でもなによりも好きなのが、青いトウガラシだ。 トウガラシは青くて小さいうちはあまり辛くない。穫れ始めから夏にかけてはシ . . . 本文を読む
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C-U「夏の企画」

2006-09-09 15:52:13 | アテンション!
創作を楽しむブロガーたちで構成されたネット界の新・創作集団「Contemporary Unit」 その夏の特別企画『夏の掌編』現在開催中です。 昨日アグリコも思い出話をひとつ投稿させていただきました。 よろしかったら、どうぞ。 『天使の病因』 またぜひこの機会に、他の方々の素晴らしい作品も読んでみてくださいね。 東西のブログが産んだ卓越した作品群が、ここにあります。 . . . 本文を読む
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バランスと復元力

2006-09-03 18:04:28 | 思い
発症から8日目。 猛威をふるったウルシかぶれも完全に収束に向かっている。 最も炎症が激しかった腕も、この一両日で急速にかさぶた化した。色素が沈着して外見的にはかえって悪化したような印象を与えるが、もう痒みも熱もほとんどない。所々かさぶたが剥けて生まれたての皮膚が顔を覗かせている。 丸太のようだった腕も赤ちゃんの手のようだった手も、今朝起きたら元に戻っていた。顔のむくみもない。腋の下のリンパ節もも . . . 本文を読む
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