私たちが人生で、社会で向き合っている問題の多くが「食」と結び付いている・・・
始めは小さな発見だった。野菜作りにとりつかれて週末は郊外の畑に通う日々。持ち帰る野菜の美味しさに、いつの間にかご飯よりも肉や魚よりも、野菜中心の食事になっていた。それまでの肉食生活からすれば大転換だった。
朝は明るくなる頃に起きて布団の上で座禅を組む。
当時私は仙台で会社勤めをしていた。今から10年以上前のことだ。
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外見は同じ卵なんだけど
実はかなり違うんだよ。
片方は黄身がプリンと盛り上がってて
食べると「たまご」の味がねっとりと口の中に。
ところがもう片方は
見た目も味もなんだか水みたいだ。
この卵の違いはどこにあるのだろう。
わが家の鶏は配合飼料を食べてない。
配合飼料って、読んで字のごとくいろんな栄養がバランスよく配合された、まあ一種の「高カロリー・バランス栄養食」のようなものだ。濃厚肥料で育てた . . . 本文を読む
日常私たちが食べている米やパン、それに野菜や果物、
それらの植物(または植物由来の食べ物)たちが何から作られてるか、わかるだろうか?
お日様の光、水、土の養分・・・
そしてもうひとつ、欠かすことのできないものがある。
それは、化成肥料。
・・・
あれ?そんなことないぞ。化成肥料なんかなくたって、植物は自然の恵みの中で充分育つんじゃないか?
と思う人ももちろんいるだろう。確かにその通りだよ。 . . . 本文を読む
私の住む江刺は日本一のりんごの産地だ。
何が日本一かって、もちろんその品質と価格である。
元々岩手はりんご栽培の質の高さで知られている。生産量こそ青森に及ばないけれど、毎年全国の品評会で選ばれるのはほとんどが岩手産だ。寒すぎもせずそれほど暑くもない、この気候がりんご栽培に好適なのだろう。
毎年初競りでは飛び切り高値がつけられる。去年はふじに一箱(10kg・28ヶ)55万円がついた。一個約2万円! . . . 本文を読む
去年の暮れ、7日間の断食をした。
やってみれば意外とできるものだ。昔まだ人類が狩猟採取の生活をしていた時代に、季節や天候などの具合によっては一週間くらい食べずに過ごす、なんてこともままあったのだろう。私たちの体はそのようなものにも充分適応している、ということか。
出土した縄文人の骨格を見れば、がっしりとしてとても健康だったことが伺える。病気や栄養の偏りは骨にも履歴として刻まれるそうで、それを見る . . . 本文を読む
キャンプ地に向かうバスの中で子どもの声が響いた。
「あ、見て見て!雪が降ってるみたい。
ねえ、リーダー。どうしてここだけ白いの?」
今バスはなだらかな畑の続く赤城山麓を走っている。
窓を見た私は本当に雪が降り積もったような光景に一瞬驚いた。季節は春から初夏へと変わっている。もちろん遅霜など降りようはずがない。
「ああ、あれはコンニャク畑だよ。今ちょうど、農薬を撒いたばかりなんだね。」
種芋を植え付 . . . 本文を読む
昼寝をしていたら近所のおばあさんがやってきて、「あんだあ、ヘビいらねか~」と言う。私が食べると知ってのことだ。「あ、今行きます」と答えて慌てて玄関を出た。
マムシのようでいてそうでもなさそう。もちろんシマヘビじゃない。でも随分大きなヘビだ。差し渡し1m20cmはある。
モアで草を刈っていて殺してしまったそうだ。見たところ外傷は深くはないが確かに死んでいる。
ヤマカガシ
隣りのジッちゃんに訊い . . . 本文を読む
ほんにまあ、この齢になってまだ
こんなこわい思いするとはなぁ・・・
土手に立った僕の顔を撫でていく
風は新緑 水を含んで
肌にとても心地よい。
おばあさんの手は深く刻まれて
隅々まで土の色が濃く
そりゃそうだもの朝に夕べに
この人を田のへり畑の中で見ない日はないのだから。
じいさんはもうできねえって言うし
息子はあのとおり会社が忙しく
嫁はやっぱり勤めに出ててとても時間なんてないっつう
だっ . . . 本文を読む