アグリコ日記

岩手の山里で自給自足的な暮らしをしています。

BLOGでの自己分析

2005-02-28 09:28:40 | 思い
いろんな人がいろいろなBLOGの使い方をしてるのを見て思うんだけれど、 BLOGをまったくの楽しいコミュニケーションの場として使う人もいれば「創作発表の場」ということに比重を置いて使う人もいる。もちろんみんなそれ以外にもたくさんの動機でBLOGに取り組んでいる。そしてそれぞれなりに、人を寄せることが主眼になったり良い作品を書いてたくさんの人に読んでもらおうと思ったり、多くの関心ある情報を得ようと . . . 本文を読む
コメント (22)

山上の半袖シャツ

2005-02-26 09:51:45 | 思い出
君は、「あの山に登りたい」と思ったことがあるだろう? それはどこの山とも言えない。ある時は仕事に疲れてふと見上げる窓に映る山だったり、または初めて歩く街角から見えた山だったりする。時には高速道路を車で走っていてふと目に入った山だったりもする。 あぁ、あの山の上に立ったらどんなにか気持ちがいいだろう、風と、空と一体になってゆうゆうとした気分で周りの景色を見回してみたい。なんとなくそんな風に思うことが . . . 本文を読む
コメント (4)

100ドルと一杯の食事

2005-02-24 11:13:25 | 思い出
僕は決心した。 もう、この町を離れよう。 あの100ドルのことは諦めるんだ。 これから車を拾って、真っ直ぐコルドバに帰る。 そして何かを食べてぐっすり寝よう。 既に力の無くなった体をベンチから引き剥がすようにして、僕は街道に向かった。          *       *       * 国境を越えるためにこの町を通ったのはもう半月以上前のこと、これからアンデスを越えてチリに入るという時だっ . . . 本文を読む
コメント (4)

南の突端

2005-02-22 10:31:46 | 思い出
地を這う霧は心までを濡らす。視界を埋め尽くす乳色の霧が静かに静かに海からのそよ風に掃われると、そこにはお花畑があった。白、黄色、細かい花の群落が緑のキャンバスに太毛で刷いたように流れる。白い蝶が舞う。紅色の花がさわと首を揺する。そのなだらかな原は視界の縁で急に姿を失う。そしてその崖の先には紺青の海が広がる。 桃源郷というのはこのようなところなのだろうか。ここは、今まで僕が目にした世界の中で最も美し . . . 本文を読む
コメント (8)

ベリー・パックの女たち

2005-02-20 10:24:31 | 思い出
1台の乗用車が目の前に停まる。 金ピカに輝くアメ車だ。ひと目で高級車とわかる。車は広い道路の道幅を我が物顔に占有している。まるで大国が自己主張をしている感じだ。停車すると同時に電動ウインドウがスルスルと降りた。 運転席からがっしりした体格の男が顔を出す。僕はてっきり道でも尋ねられるのかと思った。ここはサンティアゴ郊外の街道沿い。しかしこんな所で東洋人の顔をした僕に道を尋ねる人などいるものだろうか。 . . . 本文を読む
コメント (14)

奇跡

2005-02-18 18:00:00 | 思い出
タルカの郊外で、僕は街路樹を見上げていた。 小学校のグランドがそのまますっぽりと入りそうな幅広の道。両側には両手で抱えきれない太い木が閲兵式の兵隊のように並んでいる。背中を真っ直ぐに伸ばしたその枝先は見上げても見上げても空に霞んで先が見えない。もしかしたら梢は本当に天まで届いているのかもしれないな。そんな巨木が街道に沿って見る限りずうっと立ち並び、四方に張り出した枝の隙間から午後の日差しが燦然と零 . . . 本文を読む
コメント (12)

交番の一夜

2005-02-16 10:50:23 | 思い出
君も知っての通り、僕は今でこそ巷では品行方正で通ってるんだけどね、でもかつてたった一度だけだけど交番に泊まったことがある。 それも日本でじゃない。遠い南米のチリという国で。 泊まったといっても実際は大したことではないんだけど、今日はその話をしてみようか。 アルゼンティンの町メンドーサからアンデスを越えるのに、僕は乗り合いバスに乗った。 山の向こうは隣国チリだ。当然国境には検問所が設けられている . . . 本文を読む
コメント (6)

パンパス

2005-02-15 08:48:25 | 思い出
振り返れば来た道が埃に霞み また振り向けばいつ果てるともない草の海 窓から顔を叩く熱風、日は高く まるでフライパンの上にいるようだった その昔 コーヒー園での労働は過酷を極め 夜逃げ同然にして彼らはペルーを逃げ出した あるは山を越えてチチカカからボリビアに あるはアリカを通ってアタカマ砂漠を南下する 果てない砂漠の旅、着の身着のままの2000km そうしてサンティアゴに そしてそこからアンデス . . . 本文を読む
コメント (8)

民族の経歴

2005-02-13 10:45:21 | 思い出
或る日私は、学校の同級生たちのパーティーに招かれた。 アルゼンティンは食べ物の豊かな国だ。国民の主食は肉と言ってもいいかもしれない。ワインと牛肉、今でこそ健康志向で魚や野菜を食べるようになったと聞いてはいるけれど、当時私の住んだ地方都市では、誰もが日本人が米を食べるように牛肉を食べ、水代わりにワインを飲んでいた。この国には飢えて死ぬ人がいない。たとえ働かなくても、食堂の裏口に行けば分厚い肉の食べ . . . 本文を読む
コメント (12)

僕の旅立ち

2005-02-11 09:56:24 | 思い出
ここで君に言っておかなきゃと思うんだけど、 ・・・いや、僕がアルゼンティンに行けた訳のことをさ。 知ってのとおり、東京にいた時僕は貧乏学生だった。それも当時珍しいくらいに筋金入りの。 親父には大学の学費と当座の生活費を一時期払ってもらったよ。私立大学だったから授業料が高かった。その大学だって、実は僕にとっては何ほどのものでもなくて、ただ一浪した末受験した悉くに落っこちて、結果的にたったひとつ滑り . . . 本文を読む
コメント (6)

遠い約束

2005-02-09 09:05:03 | 思い出
大阪の町はその辺りは空襲で焼け野原になった所で、地番も昔とはだいぶ異なっている。随分足を棒にしてやっと見つけたんだ。昔の住所を記した紙切れひとつで、よく辿り着けたと思ったよ。 他でもない数少ないここでの友達の頼みだから、すぐに諦めることはできなかったのさ。 俺が17年ぶりに日本に帰ると言った時に、あいつはこの住所と名前をくれた。 「どうかここに行って、俺は元気でやってると伝えて欲しい。昔とてもお世 . . . 本文を読む
コメント (7)

我が心のアルヘンティーナ

2005-02-07 09:09:05 | 思い出
それは私にとってもう遥か昔のことのように思えたし、そうかと思うと何かの拍子に記憶の断片がまるで真新しい出来事のように脳裏に浮かぶ時もある。 アルゼンティン、その国は私の心に深く根を張った忘れようとしても忘れられない国。 だけど当時積み上げた大量の思い出のほとんどは、とうの昔に心の本棚の奥底に埃を被って埋もれてしまっている。 昨夜、俄かに思いついて奥の部屋の箪笥の上に積み重ねたダンボール箱をひと . . . 本文を読む
コメント (8)

冷え込みの朝

2005-02-06 09:25:38 | 暮らし
冷え込みの朝 鉈で木を割く 震える手先 夜中に目一杯薪を入れたストーブも、朝にはしんと静まり返っていた。 おきを掻き出して焚き付け直す。 ムロ部屋で0度、戸外でマイナス10度。 こんな日はどんなにか布団の中にい続けたいと思うけれど、 我が家では猫たちも鶏も、私をそっとしておいてはくれない。 次第に激しさを増す猫の声  目覚まし替わりに 重い腰上げる ストーブはすぐに熱くはならない。 体の震え . . . 本文を読む
コメント (4)

マルちゃんからの手紙

2005-02-03 11:07:25 | マルちゃん
手紙ありがとう。 久しぶりにみんなの言葉を聞いたら、とても懐しかった。 オーブは今まさに大切な時だし、 今回みんなに心配かけて ちょこっと心苦しい。 でもおらちょっと疲れてしまってて、 あのままいてもみんなに迷惑かけてしまうと思ったし、 へたに相談するとみんなの士気にも影響してしまいそうで、 置手紙だけで帰って来てしまった。 虎ケン指令、怒ってるべな。 今までたくさんの相手と戦ってきたけど、 . . . 本文を読む
コメント (10)

成長と老化

2005-02-01 07:31:30 | 思い
猫を見ていて思うのだけれど、 彼らはとても食べたがる。 しかしやればやるだけ食べ、そして太り、 太ると余計食べたがる。 そして体が大きくなる反面、なぜか病気に罹りやすくなるのである。 その反対にあまり食べさせないと、滅多に病気をしないようだ。 だから彼らの体型をみながらの適宜の断食が、真冬でも無闇に家に入れないこととともに我が家での猫のための健康管理になっている。 動物を飼う秘訣は、食べさせ過ぎな . . . 本文を読む
コメント (2)