アグリコ日記

岩手の山里で自給自足的な暮らしをしています。

亡国の化学

2007-04-22 12:16:00 | 思い
1929年に実用化されたPCB(ポリ塩化ビフェニール)は、2個のベンゼン環から構成される分子(ビフェニール)と塩素とを結合させることによって生じる、209種類の化合物の総称である。1881年ドイツの科学者によって初めて合成された。化学的に極めて安定した構造を持ちかつ不可燃。高温にも低温にも強く、絶縁性で電気を通さない。また金属を腐食せず、水に溶けにくく油によく溶けるという性質を持つ。因みに当時の検 . . . 本文を読む
コメント

虫たちの季節

2007-04-19 08:23:52 | 暮らし
食後に香り高いコーヒーを・・・と今朝もコロンビア100%の豆を取り出して、コーヒー・ミルに入れた。 蓋を閉めようとして、手を止めた。ふと、何かがそこに「あった」ような気がしたのだ。どうも気になる。念のためミルを持って窓辺に移り、じっと中を覗いてみた。 そこにはやはり、あった。いや「いた」! 可愛らしい8つの目玉をつけたタランチュラの子どもが手足を縮めてミルの軸にへばりついている。色も形も大きさもコ . . . 本文を読む
コメント (4)

冬越しの花

2007-04-14 08:20:50 | 思い
炭焼かまどのはす向かいに 秋の暮れから佇むアブラナ、ポツリと一株。 木枯らし抜ける枯れ野にささやかな青葉をつけて 今年の冬はあったかいからなあと、僕はそこを通るたびに思ってた。 秋深まって霜が突き刺さる白い朝 見ればそれはきりんのように達者なトウを立てて 木漏れ日のように暖かくて控え目な花を咲かせた。 やがて粉雪が舞い土凍り、幾度も幾度も木枯らし鳴いて 地面に伏せた葉はもうぺったりと凍りつき、きり . . . 本文を読む
コメント

私が捨てた

2007-04-06 22:04:21 | アテンション!
草むらで冷たい雨にうたれているあの猫は、いつか私がーー昔箒で掃き出すように心なく捨ててしまった、いのちだったかもしれない 世の中にはすごい人がいるものだなと思った。現代、山にも町にもそこら中に「捨てられたいのち」が溢れている。罪の無い動物たちは追いやられ虫たちは人の目の敵にされて殺し尽くされ、道端に佇む草にも悉く毒薬が振り掛けられている。そして猫や犬たちの多くは、人の玩具やなぐさみものとして扱 . . . 本文を読む
コメント (2)

春のいのち

2007-04-05 08:52:04 | 暮らし
いきなり目の前を茶色い物体が横切った。それはまるで大リーグの直球投手の抛った球のように、バックホーの車体の下から真一文字に裏庭へと駆け抜ける。それはトラベルモータの潤滑油を抜こうとして六角レンチを回していた私の、寝ぼけまなこの動体視力の端に辛うじて引っかかった。鳥だった。丸こい胴体にぴょこりと首を突き出し尾がすらりと長い。雉かもしれない。続いてそれを目がけて猫のミーコが脱兎のごとく飛び出してくる。 . . . 本文を読む
コメント