アグリコ日記

岩手の山里で自給自足的な暮らしをしています。

炎のおとこ!

2005-07-29 17:44:14 | マルダヌキ物語
オレはクーマ・フトリスギッチ。 全ネコヘビー級チャンプだ。 オレの前に道は無い。オレの後ろに道はできる。 . . . 本文を読む
コメント (2)

切り傷 その後

2005-07-26 16:23:19 | 暮らし
半月前に「思い出と血」で書いたように左指を切ってしまったのだけれど、 今日に至るまでなんとか快方に向かってくれたようだ。まだ左手人差し指は通常の半分しかそれぞれの関節が曲がらないとはいえ、やっとこの頃水仕事もできるようになった。 今更ながら言うけれど、かなり深い傷だった。もし神経がやられていたら即病院に行こうと思っていた。そうでなくても病院に行った方がいいのはわかっていたけれど、縫ったり抜糸したり . . . 本文を読む
コメント (10)

親指タヌキ

2005-07-25 20:22:40 | マルダヌキ物語
親指タヌキはチューリップの花びらの中がお気に入りです。 くすぐったい花粉の香りも素敵ですし ふわふわのおしべを布団代わりに、眠ることもできます。 今日も親指タヌキが花の中でくつろいでいますと ミツバチさんが飛んできました。 それを片目を開けて見ていた親指タヌキは さっ、と「ただ今満員」と書いた看板を持ち上げます。 花びらの中に少しの空きも無いことを見て取ったミツバチさんは、 ちょっと残念そうに旋回 . . . 本文を読む
コメント (2)

巴里のマルダヌキ

2005-07-23 20:11:10 | マルダヌキ物語
セーヌの流れは淀みなく ひと時の幸せも輝きも、何ひとつ残すことなく運び去ってしまう そしてここにはただ 涙で濡れた追憶だけが残される モンパルナスの古い町並み、シャンゼリゼの淡いガス灯・・・世界中から若さと熱情を吸い取って燃焼し尽くした、あの頃のパリは名実ともに私の第二の故郷だった。私は日夜カフェで若き画家たちと芸術論を戦わし、気の利いたサロンで貴婦人方と美貌を競い、ま . . . 本文を読む
コメント (2)

迷い猫

2005-07-21 16:46:50 | 
昨夜から我が家に猫が1匹迷い込んでいます。 クマ猫とトラ猫の雑種。ほっぺたが半分色つき。 人懐こい。オス。いっぱしの大人。 お心当たりの方は、猫家(メールアドレスhttp://agrico1@mail.goo.ne.jp)まで至急ご連絡ください。 ・・・というわけで今我が家は少し騒がしい。 始めは発情の猫が迷い込んだか、と思ったけれどどうも違うようだ。 今までこの界隈で私が目にしたことが無い猫 . . . 本文を読む
コメント (4)

月のゴンドラ

2005-07-20 10:47:42 | マルダヌキ物語
「ねえ、マルダヌキ。月がとてもきれいだね。」 ロッキーは杉の梢の上のまんまるいお月様を見ていいました。 昼間の暑さも遠のいて、今は爽やかな風がふたりの頬を撫でていきます。 「ねえ、タヌキって、魔法を使えるんだろう? ボク、もっともっとあの満月に近づいてみたいんだけど、できるかな。」 マルダヌキは少しの間腕組みをして考えていましたが、ようやく思い切ったように言いました。 「いいワ。じゃ、とっておき . . . 本文を読む
コメント (6)

クマ、帰る

2005-07-19 07:28:32 | マルダヌキ物語
クマは猫家の居候です。そして、この界隈の猫のボスでもあります。 なんたって、強いのです。 しかしボスというのは大変です。たくさんのことをしなければならないので、いつも大忙し。 それにとてもモテたりします。 そういうわけで、クマはいつもはお気に入りのシロちゃんの家にいることが多いのでした。 しかし今日は猫家に帰るところです。 「3日ぶりだな・・・」 「おぉい、帰ったよ。」 「あら . . . 本文を読む
コメント (2)

今日のそば ○○のだし入り

2005-07-16 10:27:00 | 暮らし
今朝も天気がいい。草刈から帰って来てさて、と朝ごはん何を食べようか。・・・ そばがいいかな。冷たいそば。ちょうど昨日の汁もある。 茹で上がったそばを冷たい汁の丼に入れ、さあ、食べるぞと箸でひと掬い。 見たら、麺の間に虫がいた。 丸くて小さい昆虫。ハムシだろうか。多分コンフリーの葉の陰に隠れてるうちに一緒に野菜鍋で茹でられたんだろう。お腹が異様に膨れているから、ちょうど産卵するところだったのかもしれ . . . 本文を読む
コメント (2)

哀しき出穂

2005-07-15 11:27:39 | 暮らし
とうとう我が家の田で出穂が始まった。 気の早い読者の一部はここですかさず心のこもった「おめでとう」のひと言を贈ってくれるかもしれないし、またこの分野の事情に少し明るい方々は「岩手の山間部にしては随分早いな。本当か?」と多少の疑問を持たれるかもしれない。 しかしその疑問はもっともでありまた遠くネットを通じて祝辞を述べてくださった方たちの好意を無にして申し訳なく思うのだけれど、 出穂は今日、私が確か . . . 本文を読む
コメント (4)

思い出と血

2005-07-11 20:59:35 | 思い出
土手で鎌を振るっていた時に指を切った。 ざっくり割れた傷口から薄桃色の肉が見える。深い。 なんとも無い場所なのにどうしてこんなヘマをするのかわからなかった。 すぐに鎌を置いて軽トラに向かう。指を傷口ごと口に咥えながら。 帰る道々血はハンドルにギアレバーに流れ落ちる。 脱いだ帽子で血の滴りを受け留めながら家に駆け込み手洗い場に立つ。 消毒し絆創膏を貼る間水垢の付いた洗面台は真っ赤に染まる。 こんな . . . 本文を読む
コメント (14)

田んぼの虫たち

2005-07-10 16:48:54 | 暮らし
このところ、田んぼでよくトンボが羽化しているところに出会う。 こんな小さな殻からよく・・・と思われるほど抜け出たトンボの体は大きい。羽は白く小さいのだけれど、多分これから大きく広がっていくのだろう。自身の抜け殻に掴まりながらトンボはじっと変身の完成を待つ。この瞬間は動けないだろうしとても弱い姿なのだろうけれど、まるで世界中が自分の味方であることを知っているみたいに、じっと状況に身を委ねる。 私もこ . . . 本文を読む
コメント (4)

カツオの刺身

2005-07-09 20:40:51 | 暮らし
昼近く、隣りのジッちゃんがバイクに乗ってやって来た。 「おう! 何してだれ?」 その時私はちょうど朝ごはんが済んだところだった。猫家は家族全員一日二食である。人間としての私の朝ごはんはいつも9時から11時までの間だ。 「今しがたほれ、あの北上の安売りの店に行って来てな、カッツォ(カツオ)安かったから、オメの分も買ってきたぞ。」 差し出された袋にはカツオの半身がアイスパックと一緒に入っていた。 「こ . . . 本文を読む
コメント

桑の道 こみち

2005-07-08 11:20:01 | 暮らし
青草かぶる 桑の道 こみち 滴が垂れる手 光る長靴 木陰に犬の 黒い眼差し 踏み締める足 クローバーに埋まり 濡れまいとして そんなにひと足 草をまたいで飛び越す ひと足 遅れまいと ついて来る 猫を抱き上げ ぎゅっと 抱き締め 今日はコーヒーじゃないの 紅茶にするの バナナの香りの 紅茶にするの そして宝をもう一度  引き出しにしまって . . . 本文を読む
コメント

山のタヌキ 3

2005-07-07 10:31:45 | マルダヌキ物語
山が・・・アタシの山が無くなっていく。 人間たちは恐ろしい速さで木を片端から切り倒していった。 アタシはそれを隠れてそっと見ていた。 けれど、なぜか見つかってしまった。 アタシは追われて・・・ とうとうここまで来てしまったのヨ!! ヨヨ・・・ うっ!・・・そうかい、マルダヌキ・・・ グスン・・・ そういえば、今裏山からパルプが伐り出されてるよなあ・・・ そ . . . 本文を読む
コメント (2)

山のタヌキ 2

2005-07-06 10:50:31 | マルダヌキ物語
人間たちは1週間のうちに隣り山の木をみんな伐ってしまった。 丸裸になった山には後で杉の苗木が植えられたけど、 だけどそこにはもう誰も住めない。鳥も獣も、虫たちも、杉だけの山には住むことができない。 その山にいた動物たちはアタシの山の方に避難して来て・・・アタシたちはなんとか食べ物を分け合って生きようとしたけど・・・ でもふたつの山の生き物たちが住むためには、この山の食べ物は絶対的に足りなか . . . 本文を読む
コメント (2)