かぶとむし ころころ

この間ぁ　堆肥の山を切り返してたら
土の中から　かぶとむしの幼虫が

ころころ　ころころ

転がり出して来たわいな

もう枯れかけた草っぱの上に
真ん丸い姿のままで
なんかのお菓子のように

ころころ　ころころ

後から後から出て来たわいな

機械で切り替えしてたから
あわや潰しちゃいかんと思い
何度も　何度も　降りて行っちゃあ
かぶとむしの拾い集め

ひょいひょい　ひょいひょい

何十となく拾ったよ
拾う片端から　堆肥の山の上へ
ぽんぽん放ったよ
寒くちゃ大変だと思って　その上に
薄く土を覆せてあげた



あのかぶとむしたち　今ごろ
どうしているだろうか
今日は台風のような大風だから
寒くなっているんじゃないか
もう少し厚く　土をかけてやったら
よかったかな

来年の夏にはみんなして
出て来るだろうな

ころころ　ころころ

おおかぶと　こかぶと
雌かぶと　牡かぶと　
みんな揃って　出て来るだろな

ころころ　ころころ


今からとても　楽しみじゃわい





【写真は猫家に至る道。稲架の後ろに堆肥山があるが、残念ながら隠れて見えない。】