粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

韓国政府の外向きと内向き

2013-10-02 15:02:14 | 厄介な隣国

日本の漁業団体が9月30日、韓国大使館に出向き、韓国政府による東日本の水産物輸入禁止措置を解除するよう要請した。韓国大使は「現在、日本政府から提出されている水産物のデータを分析し、科学的に問題がなければ禁輸措置は早期に解除できるだろう」という見通しを示したという。(TBSニュース)

ところが、同じ日、韓国の水産大臣が「日本が汚染水を(海に)流すとは思わなかった。非道徳的だ」と原発事故汚染水問題での日本政府の対応を激しく批判している。また汚染水漏れを韓国政府に通知しなかったことに「あきれてしまう」と不満を吐露し「このままでは漁民が皆死んでしまうと思い、強力に対応した」と輸入禁止措置を正当化した。さらには2020年東京五輪招致に関して「五輪も国民をなだめようとするもの。日本政府は国民をごまかしているようだ」と主張した。(夕刊フジ)

同じ韓国政府要人でも発言に天と地の差がある。おそらく夕刊フジの記事にもある通り、水産大臣の発言は国内向けであり、それほど大袈裟に考えない方がよいのだろう。ただ東京五輪誘致に関して「日本政府が国民をごまかしているようだ」と語っているところに韓国政府及び国民の本音があるようだ。「五輪潰しのための突然の禁輸」を正当化したいのだろうと思う。

ただ日本駐在の韓国大使は、日本の世論が五輪誘致での韓国の対応に憤慨していることは肌身で感じているのだろう。日本の漁業団体に対しても低姿勢で協力的だ。下手をすると日本政府によってWTOに訴えられれば韓国側が不利であり、世界の恥さらしになると危惧してはずだ。

それでなくとも、韓国経済はかなり深刻な状況にある。韓国が頼みとする中国経済が失速しその影響は大きい。経済再生を進めて来ている日本との経済関係強化が不可欠となってきている。韓国政府としてもこれ以上日韓関係を悪化させたくはないというのが本音ではないか。つい先日も、韓国の文化体育観光大臣が対馬の仏像の返還に前向きな発言をしたのも、その流れといえる。

しかし、こんな水産大臣の露骨な反日発言が幅を利かすようではその前途は厳しい。背後に韓国国民の異常と思える反日感情がある。仏像返還にしても、相変わらず大臣の発言に反発する動きが出ている。朴槿恵大統領も米国国防長官に日本政府の歴史年式問題を持ち出して日韓首脳会談の早期実現を否定している。

困った隣国、日韓関係の劇的改善は望めそうもない。キムチの食べ過ぎでカッカしている国民が落ち着くのを待つしかない?キムチの唐辛子と違い、日本のワサビは、激情を鎮める効能があるというが、韓国ではどうなんだろう。


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