粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

菅長官の的確な反論

2014-07-05 11:03:35 | 厄介な隣国

菅義偉官房長官が訪韓中の習近平中国国家主席による日本批判に対して昨日反論した。

中国の習近平国家主席が訪問先の韓国での講演で「中国と韓国はともに日本の野蛮な侵略戦争の被害者だ」などと述べたことについて、菅官房長官は「過去の歴史をいたずらに取り上げて国際問題化しようという試みは、地域の平和と協力の構築に役に立たない」と批判しました。
「中国が韓国と連携して、過去の歴史をいたずらに取り上げて国際問題化しようというその試みは、この地域の平和と協力の構築に役に立たないと考えます」(菅義偉官房長官)
菅官房長官はこのように述べたうえで、「わが国は戦後一貫して平和国家として歩み、国際社会の平和と発展に対する貢献については多くの国際社会から高く評価されている。現在、アジア太平洋地域や国際社会が直面している共通の課題に対して、未来志向の協力関係を発展させる姿勢こそが、国家の指導者として求められる姿勢ではないか」と強調し、中国の習近平国家主席の姿勢を批判しました。(TBSテレビ7月4日17:02)

さすが安部首相の懐刀といわれる名参謀、菅長官らしい的確なコメントである。過去のことをほじくりだして嫌みたらしく執拗に攻撃する中国の国家主席に対し明快かつストレートに応答する姿勢にはほれぼれする。すでに世界第2位の経済大国になった矜持などさらさらなく、被害者面を演出する隣国に「もっと大人になれよ」と諭しているようでもある。

こんなねちっこい国に世界の尊敬など決して得られないことを菅長官は皮肉ってもいる。尊敬どころか、いまや中国は世界の厄介者なりつつある。過去の日本を侵略国家として攻撃できるような立場にない。それを棚に上げて中国が現在周辺国に対して高圧的態度をとり続けている。菅長官が「地域の平和と協力の構築に役立たない」と歴史認識を国際問題化する中国を批判しているが、言外に「盗人猛々しい」と揶揄しているようにも見える。

極めつけは菅長官の「未来志向の協力関係を発展させる姿勢こそが、国家の指導者として求められる姿勢」とした発言だ。これまた言外に「過去にこだわり他国を攻撃する習近平主席、あなたは国家指導者として失格だ」といわんばかりだ。これまた痛烈な皮肉に思える。

習主席は菅長官のこの反論をどう受け止めていることだろう。もしかして内心は同意しているかもしれない。ただ、国家の指導者としてそんな本音おくびにもだせない。ただ心の内ではこうつぶやいているかもしれない。

「俺の国は今経済が行き詰まって破綻寸前なんだ。経済大国なんて名ばかりだ。国土が汚染されているどころか、国民の心も病んでいて暴発が恐い。でも軍部だけが偉い顔をしているので、少しは彼らに対してリーダーらしく勇ましいポーズをとらないといけない。俺の首が飛んでしまうくらい立場は微妙なのだ。周辺の国にも敢えて脅すくらいの強硬さをみせないと面子がたたないんだよ。」

こんな孤立感に苛まされている習近平主席が唯一話を聞いてくれるのが韓国だ。韓国も旅客船沈没事故以来、国内が騒然としていて朴槿恵大統領の求心力が急速に落ちてきている。韓国も今や経済的な行き詰まりが顕著になってきている。弱り目の国同士が傷をなめ合うような腐れ縁の関係を続けている。双方にとって不満のはけ口となるのが、虚構ともいえる歴史認識を使った日本叩きだ。菅長官の反論が仲間由紀恵の決め台詞のように聞こえてくる。「おまえのやったことは全てお見通しだ」

 



コメントを投稿