粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

朝日新聞が恐れる宿敵

2014-08-12 19:41:33 | 反原発反日メディア

もう気づいている人は多いかもしれない。なぜ朝日新聞は例の慰安婦検証報道をこんなクソ暑い8月5日6日にしたのか。週の始め4日ではないところがミソだ。正解は「週刊新潮と週刊文春にこの検証記事についてリアルタイムの批判特集をつくらせない」ためだ。

先週の新潮と文春は毎年恒例の夏期合併号で発行日は通常の木曜日でなく、水曜日の変則だ。書店などの配本の関係で編集は月曜日に終了しておかなければならない。つまり今回は、朝日の例の検証に対するホットなリアクションを反映させることはできない。しかも合併号なので朝日の「衝撃」の余韻がまだ生々しく残っている今週でも記事にすることはできない。来週になってやっと次の号がでることになるが、もはや2週間も過ぎては新潮、文春とて関連記事を出したとしてもその「鮮度」の低下は如何ともしがたい。これを考えても、朝日がいかに両週刊誌のリアクションを恐れていたかがわかる。

朝日の検証記事に対して読売と産経を除けば、他の新聞はほとんど黙りを決め込んでいる。むしろ、石破自民党幹事長がこの件で、朝日新聞の関係者を事情を聞くために国会招致する可能性に言及したことを、毎日と中日・東京新聞が、「言論弾圧だ」と批判し朝日を援護射撃している。

在京のテレビ局もほとんどこの検証報道をスルーしており、わずか一部の関西の局が手厳しい朝日非難をする程度だった。日本の既成の大手メディアが朝日に遠慮している実態が露呈した。あるいは慰安婦問題をいかにタブー視しているかも浮き彫りになった。

それに引き換え、これまで週刊誌は慰安婦報道に関して元気である。それも過去の朝日の報道を「捏造」と決めつけ、しばしば辛辣な特集を組んでいる。その急先鋒こそが新潮と文春である。またその「勲章」といえるものが、朝日新聞の週刊誌広告の「伏せ字」である。記事タイトルに「捏造」という言葉が入るものなら朝日はそれを「伏せ字」にして、心ならずも防御措置をとる。しかし、読売などの他紙にはしっかり載る。それによって却って朝日新聞の狼狽ぶりが露呈されることになる。

おそらく、新潮と文春が朝日の検証記事を先週あるいは今週の特集で反映できれば、それこそ朝日の両週刊誌の広告は「伏せ字」が躍っていたことだろう。もしかしたら一つの広告に複数の「伏せ字」もありかもしれない。毎週両週刊誌の発売を楽しみにしていた自分にとっては残念至極である。それだけ朝日新聞は新潮と文春の反撃を恐れていたことがわかる。

朝日にとってこれで一安心かもしれないが、油断は禁物、結局その場しのぎであることをしるべきだ。来週はきっと両週刊誌が朝日の姑息な思惑に反発して、倍返しの反撃をするだろう。自身も期待したい。朝日VS週刊誌夏の陣は例年になく熱い。甲子園の比ではない?

 

追記:認識不足だった。実は週刊文春は先週の合併号で朝日の慰安婦報道をスポット記事として取り上げている。

「慰安婦火付け役」朝日新聞記者はお嬢様女子大クビで北の大地へ

タイトルにこそなかったが、記事中、「捏造」の文字がしっかり入っている。

これには早速朝日新聞が猛抗議、「捏造は一切ない」と。例によって「訂正と謝罪」を求める文書を文春側に送ったようだ。失礼しました。文春の編集部には「予知能力」に長けた人間がいるのかも?