いすゞ・ベレットGT。

いすゞが初のスポーツモデルとして作った「ベレットGT」ですよ。

当時はまだまだ自動車というものがどうあるべきか模索していた時代で、

まずは、エンジンとシャージをどう設計すれば優れた走りをするのか？

これを見極める為に設計されたクルマとも言われています。

今ではよく付けられる「GT」（グランツーリスモ）というネーミングも、

この「ベレット」が始めてでした。

登場は63年、東京オリンピックの1年前の年ですよ、随分と昔ですねぇ。（笑）

「ベレットGT」の設計見本としたのは当時のアルファロメオです。

軽量で低排気量ながら軽い車体でグングン走るクルマを目指して作られました。

当時、まだ国内で始まったばかりの日本グランプリの出場も視野に入れて作られたので、

1800ccのSOHCエンジンを搭載したモデルがフラッグシップとなります。

1.600cc～2.000ccクラスでハコスカ・スカイラインGT-Rが強かった時代も、

唯一それを脅かすクルマとして注目されました。

しかし、一般販売に関しては長期間、あまりリファインせずに販売されていた為、

その人気はどんどん下がってしまいます。

結局、「ベレットGT」は73年にジェミニに引き継がれるカタチで生産終了してしまいます。

今では、一部のエンスー好きに好まれて乗られていますが、

さすがに普段、普通に街で見かけることは、もうありませんね。

素性を考えると素晴らしいクルマだったと思いますが、

今から「ベレットGT」に乗りたいって言う方がいるとしたら、

バッチリ、レストアされたものを探すべきでしょうね！