eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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3kV.190kW高圧電動機

2017年06月17日 | eつれづれ

3kV.190kWの三相誘導電動機(巻線形)の予備品(2009年製造)だが今回、交換する話で電動機、高圧スイッチ盤、高圧ケーブルの交流耐圧試験を実施予定する。



現場で稼働している電動機だが予備品の大きさはコンパクトになり架台、プーリーは新規となるがプーリー価格は180万円の見積...チョットした車が買える値段。
二次抵抗方式で起動と同時に電動モーターで抵抗を順次抜いていく。

金属抵抗器群。



巻線形誘導電動機
巻線形誘導電動機はスリップリングを通して二次巻線に抵抗を接続できるので図のように始動抵抗器を接続して始動時はハンドルを始動位置として最大抵抗からスタートし回転数の上昇に合わせてハンドルを右に回して抵抗を減少させ、最後は0として二次巻線を短絡状態にする。
これは二次抵抗始動法ともいわれ比例推移の特性に基づき始動抵抗Rをr2のm倍にして始動トルクを大きくし定格電流に近い始動電流で始動させることができる。

写真があったのでUP...30年前に撮影した6トン天井クレーンの電動機メンテでクレーンを使い電動機を下に下ろす。

クレーン巻き上げ装置。

アルミ押出機3200トン(3kV.6P260kW油圧ポンプ用電動機2機)のダック油煙でクレーン電動機も蓋を開けたスリップリングもベタベタ状態。
クレーン電動機は走行、横行、巻き上げが有るが運転席には抵抗を制御するコントローラが3台有り、これで操作していたが下に玉掛けと運転の2人で作業。
それも全部無線化としてコントローラの動きはマグネットスイッチに代替して(きめ細かい制御は無理だったが多分2段程度の変速だったか)玉掛けと運転を人件費削減の1人でやる体制となった。

オーバーホールを終えて塗装もされ再度、横行架台に設置する。
左リード引出が回転子、右本体引出リードが固定子より...ブレーキはドラム式。
ドラムパッドが規定値より減り放置していると巻き上げ固定ならずズルズルと下降し重大事故発生となる...もっとも法定検査があるので心配は無い。

ベタベタついでに3kV.6P190kW油圧ポンプ用高圧電動機のオーバーホール、本体はもちろん回転子も油でベタベタ状態...エンドレスリングも一部飛び出ている始末。
起動は直入れで気中コンタクタ(ACS)200A.50MVAで一気にグォーン、グォーンと数回インチングして回転数を上げる...66kV特高変電所もカッコン.カッコンと音の変化で判る。