心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
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求めて~ by 沙於里

ダンボールを使って書く

2009-08-21 | 書の話
                    敏子さんの作品 「洗心」 (半紙)
           


昨日は書道教室。
個々に学んでいる古典臨書の添削のあと、毎回、山頭火と漢詩等の宿題の鑑賞会。

それぞれに工夫したり、苦心して。
最近は名前が書いていなくても、線質、構図などから大体どなたが書かれたかわかる。

そこにちゃんと個性が見えるから 

どれもいとおしや。

今日一番驚いたのは、昨年、趙子昴の千字文 を全臨された敏子さんが
ダンボールの端を切って、その断面を使って書かれたという「洗心」。
なんか生き物がうごめいている様な存在感。


そして、この春頃から入会された賢子さんの山頭火。
封筒の裏(右)や、メモ用紙のようなものにさらっと書かれた作品。
文人の書のようで、ステキ。





みなしゃんの作品(一部) どれも顔が浮かんでくるのだ~


今日つくづく感じたのは、墨の色で作品の印象がかなり違うということ。
磨った墨と墨液で書いたものとが隣り合わせになると、よくわかる 

普段つい便利な墨液だけで書いていると、本当の墨の色の美しさに気づかないまま・・
磨った墨で書くのと、墨液で書くのとでは、書き味も全然違う。
つまり墨液でばかり書いていると、筆遣いや筆圧、筆勢も墨液仕様になっちゃう様な。

たとえば料理も、見た目が美しいとより美味しく食べられるのと似ていて
墨の色の良し悪しで、第一印象が全然違ってくるわけで。

これからは、もっと墨の色を大事にしませう!ってことで。
そして、墨を磨る時間・・心のゆとりも大事にしたいなぁって。

書を学ぶとは、いろんなものを大事にすることでもあるような。



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6 コメント

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摺った墨の色 (nisibundo)
2009-08-21 10:22:31
そう、そう、そうなんですよ。
天然膠の墨汁を水で薄めて固形墨を摺りこんで、使っていますが、一から墨を摺った時とは、全然、違うんです。今のところ、質より量と、半ば諦めております。
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Unknown (あ~るん)
2009-08-21 11:01:43
私が子供の頃の書道の時間は、まず墨をする所から時間を結構とっていましたが今の授業では(学校の)そこにはあまり重点を置いてないような・・・。多分時間がないのでしょうね。背筋を伸ばして口をつぐんで・・・書道の時間は静かなものでした。今はメールやパソコン。息子なんてキーボードを打つのは早いですが、いざ文章や文字を書くとなると手が止まっています(嘆かわしい・・・)決して綺麗な字でなくていいから丁寧な字を書きなさい・・・中二の子供にまだそんな事をお説教しなくちゃいけないのは幼い頃にちゃんと教えてなかった親の責任か?!と反省しきりです。*幼稚園の時2年間硬筆を習いに行かせてたんですけど・・・身にならなかったようです(残念)
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nisibundoさん (沙於里)
2009-08-21 18:18:40
普段のお稽古でもたくさん書くとなると、やはり手で磨るのはかなり大変ですよね。。
私も母も、父が作った墨磨り機にお世話になってます♪
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あ~るんさん (沙於里)
2009-08-21 18:21:02
昔と今では、脳の使い方も違ってきているような気がします。
昭和の時代の私など、パソコンは苦手ですが、甥っ子などは教わらなくてもどんどんできちゃうようで。。
だんだん進化というか、人も変化しているんでしょうね。
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Unknown (mimi)
2009-08-21 21:02:01
書を始めた頃は、墨を摺って心を落ち着けて。なんともいえない墨のあの香り・・・・ゆとりの時間でした。
最近は墨液だけで書いていることが多い。筆遣いや筆圧、筆勢、完全に墨液仕様になってますそういえば、最近は書くことだけに追われているな~と反省書を学ぶということは・・ほんとにおくが深い 忘れていたな~このところ
千字文 すごいですね。感激です。
また皆さんの作品も素敵
今日のブログはまたまた私に力を与えてくれました。
沙於里さんに感謝


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mimiさん (沙於里)
2009-08-22 00:21:17
そうなんですよね・・つい、便利さに負けて。
でも、磨った墨で書くとほんと全然書きやすいです。
それに墨色が品よく、心地よくて。
私も最近大きな作品を書くとき以外は、つい墨液を使ってしまいますが、ちょっと反省。
夏は腐りやすいから、涼しくなったら磨った墨でお稽古しようと思います。
こちらこそ、いつもお越し下さりありがとうございます♪
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