心の免疫力~書とことばから

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求めて~ by 沙於里

書展レポート~玄同社展から

2011-10-25 | 書展・展覧会情報

                    「為」 稲村雲洞氏

 

 

昨日お邪魔した、玄同社展の模様をば。まずは主宰者、稲村雲洞氏の前衛書から。

(玄同社展関連記事は ここから←ずずいと下まで) 

 

氏の、旬刊「新美術新聞」の21日付「すみの広場」に寄せられたことばをお借りして。

 

『「為」・・なす、つくる、ために、まなぶ、ならう・・など、意味は広く深い。要は実行力、

目的に即応して心身共に実践する行者的表現といえよう。 これをテーマとして文字構築の解体、

再構成、間合、余白など、動中静、静中動の気脈貫通によりそれぞれの時代の書体、書風の

経緯格調を深層にして、よりオリジナルな現代的志向性を意図した作品。』と。

 

そしてもう1点は、半切よりやや幅の狭い作品。行草の七言律詩。

本当は白の美しい世界だったのに、カメラの腕が悪くて・・

 

 

 

 

息の長い典雅、そして気迫と緊張感のある作品に、しばし見入る。

久々に稲村先生の作品を拝見して、やはり心が帰るところは、ここなのかなと 

 

更に、特別展示されていた龍門蓮華洞般若心経の拓本の脇に書かれていた、

細字の般若心経も、もう何度も拝見してきたのに、一字一字の気脈に集中してしまう 

 

 

 

 

11月末から銀座セントラル美術館で開催予定の米寿記念展では、

右手の不調がありながらも、3年間毎日欠かさず書かれたという般若心経  1000点も

出品されるとのこと。そのご案内はまた後日。

 

 

そして、約40点の作品群の中から、ほんの数点ご紹介させて頂きます。

本当は、それぞれに白が美しかったのに・・申し訳ありませんです。。

 

 

 

左上:掘吉光氏  右上:田岡楚香氏

左中:小椋紫仙氏 右中:鈴木曄水氏

左下:高島霽龍氏 右下:河本佳泉氏

 

書は人なり、とは言いまするが、師の気配というのはどこかに感じるもので 

はてさて、私はどんな気配があるのやら 

 

 

このあと、いざ鎌倉へということで、沙音さんの個展会場の円覚寺へ。

 

 

 

 

会場の円覚寺境内の如意庵は、普段は開放されていないそうなので、

それもあわせて魅力ではないでせうか

  

玄関には、秋明菊が一輪、静かに待っていてくれました。

作品は沙音さんの作品。有名な李白の詩。

 

 

今月30日まで開催中の沙音さん個展のご案内はこちらから→書展情報

今日はこの辺で。続きはまた明日。


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6 コメント

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Unknown (ゼロヨン)
2011-10-26 11:41:28
稲村先生の七言律詩、心に沁みます。
上手く言えませんが線と余白が響きあっていて、何とも言えず美しいです

>3年間毎日欠かさず書かれたという般若心経
あぁ、自分が恥ずかしい限りです。この機会にもっと稽古に身を入れねば!です

沙音さんの作品も素敵です
沙於里さんレポートの続きも楽しみです
返信する
Unknown (面影)
2011-10-26 13:53:48
稲村先生お元気なのですね。

今回は行きそびれてしまいましたが11月は必ず行かせていただきます。

稲村先生の名刺大の般若心境を拡大して何度臨書させていただいたことか・・・。

拡大しても一点の狂いもなく恣意的なくずしもなく立派なものでした。
今も大事にとってあります。

離れても私のただ一人の師と言う弟子を育てた稲村先生も、心でついて行かれる沙於里さんも素晴らしい。

アア、いいお話だ!!

ここ数日、沙於里ブログで感動の連続です。
返信する
ゼロヨンさんへ (沙於里)
2011-10-26 23:58:21
稲村先生は前衛作家だと思いきや、書の作品も素敵なんです
般若心経は、亡くなられた奥様へのご供養にと始められたそうです。
書も絵も、きっと料理や音楽も、誰かの喜ぶ顔だったりびっくりする顔のために、は作り手に力をくれますね

あ、沙音さんのレポートは明日こそ
いつもありがとうございます♪


返信する
面影さん (沙於里)
2011-10-27 00:04:45
はい♪ 少し痩せられたかなと思いましたが、お元気でした。
米寿展のご案内は、近々できるかと思いますので是非~

あの小さいな心経は、眼で見て書いていない、指先の微妙な感覚だけで書いていたり彫っていたりするそうです。
すごいですね。私には一生かかっても無理ですわん。

あ、いえ。先日、先生にも作品にもお目にかかることができて、改めてやっぱり素晴らしいなぁ・・と
このブログで感動していただけるなんて、こちらこそ感動です♪
いつもありがとうございます




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Unknown (大福うさぎ)
2011-10-27 15:30:31
直に作品を拝見したことは無いのですが、雑誌などで見かけると、自然目が留まることが多かったと思います。
前衛書の先生ってイメージでしたが、七言律詩もホント素晴らしい、白い紙でなくても充分伝わりますよ~!気高く美しい高い山を見てる感じに似てるかな~上手く言えなくてスミマセン^^:

昨日からココに何度見に来た事かf(^v^:)その度に言葉に出来ない感動を頂いていますよ!

心が帰るところ・・いいな~。

沙於里さんの心の中心には先生の書が鎮座してるんでしょうね~
全く部外者ですが・・拝見するたびに書の何たるかを体感できるように思います。

ありがとうございます。また来ますね~!
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大福うさぎさん (沙於里)
2011-10-28 01:36:13
作家の顔としては前衛作家ですが、甲骨、金文、篆書、造像、木簡・・何を書かれても、
格調高く余白の美を感じます。

今は会からは離れているので、ここのところ先生の作品も拝見していなかったのですが、
やはり居心地がいいなぁ・・と改めて。

書に部外者も何もありませぬ。
いつでも何なりと、ご叱正、ご教示くださいませ。
こちらこそ、いつもありがとうございます♪
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