心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

デイケアでのワークショップ その2

2013-09-23 | つれづれ
                     作品と一緒に記念写真


三連休、あっという間に終わっちゃいました~。
とりとめもなく寝たり、掃除や猫とまったり、体力回復に励んどりました。

ようやくパソコンに向かう気力も出たところで、今日のブログは長々と、ですが 


7月に、世田谷区のクリニック内にあるデイケアで
「笑」の文字を書くワークショップをやらせて頂いて。

楽しく充実したひと時のことを、インテリアの書のお仲間に話していたら
一緒に行ってみたいということになり、今回は4人で18日にお邪魔をば。

この日は「楽」の文字をということで、メンバーそれぞれに「楽」の作品を持参してご紹介。
「楽」の文字は、古くは白の両脇に幺を書く「樂」もあり、
その字源は、木に鈴をつけた、祭礼用の楽器の象形(白川静)と説明をば。

でもね、書き始めたらそんな話はどこかへ吹っ飛んで 
それぞれに「楽」を書きあげてくださいました。



この日は十五夜、折り紙でお団子を折って来られた右の方が、こんなのどう?と。
お隣の方にも差し上げて。
丸い「月」の字をイメージしたんですけどね、点がね、縦に2つ並べたら
豚の鼻みたいになっちゃったわね~って、ご愛嬌 



白い紙に、初めの一筆を入れるまでが、ちょっとした勇気がいるようで
手を添えたり、声をかけることで、緊張が笑顔に変わる瞬間。

右は、前回もお名前の一字「山」を一緒に書いた○山さん、
今回はお一人で書かれたきれいな楷書。

ほんとはそれぞれのお名前の消しゴムハンコを作りたいところだけど
人数が多いので、こんなの作って行きまして↓ 中に自分の名前を書いて頂き。




お一人お一人の声に耳を傾け、会話をしつつ、できること、できないことを
探りながらの作業は、ほんのちょっとの根気と、一緒に楽しむ好奇心が大事って思うある

私自身が嬉しかったことは、前回お話ができなくて、
今回もなかなか意思疎通ができずにいたFさんが、力強い線で「月」を書いて下さったこと。





右手がご不自由で、左手でじっくり紙に食い込ませながら書く線に、
Fさんの何か強い思いみたいなのが、ビンビン伝わってきて
私だけじゃなく、周りにいた人も息を飲んで見守っていたのでした。

「素敵ですね」とお声をかけたら、私の顔を見ながら「素敵ですね」と 

右は、車椅子に乗ったまま、リハビリを終えたゆきえさんの作品。
もうこれは、「楽」による抽象作品なのだ。


文字はきっかけに過ぎないわけで、その時その瞬間に
湧き出るもの、導かれるもの、滲み出るもの、それを形に残す作業の
お手伝いができたらと思うのでして 


私は、前衛書という世界に身を置いていた時期があって、
初めは何がなんだか、いいんだかもわからなかったけれど、
今この時のための巡り合わせだったのかなと、思うなり。

「自分の力を低く見過ぎていると伸ばせる能力も伸ばせなくなる。」

高校時代の担任の先生がよくそう言って、背中を押してくれてたっけ。


誰かの、本人もまだまだ知らない、どこかに潜んでいる不思議な力を
一緒に探してみたいと、日々思うなり 


でね、今月、父が介護認定申請をしたことで、思うところも増えたり
父にも、そんな私の気持ちが少しでも届きますようにと、ふと


今回をきっかけに、インテリアの書のメンバーも、作品制作だけではなく、
ワークショップという活動もしていく?ってことになり。

でもね、今三人しかいないのに、お一人がご主人の転勤で四国へ行くことになり
でもね、今はネットの時代、これからもご縁は続くと信じて
小さな夢ではありますが、一歩一歩、形にしていけたらなぁと思っています 


こちらも2ヶ月ぶりに更新したので、よろしければ~   インテリアの書
コメント (4)
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