心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

伝統と革新のバランス

2010-11-18 | 書の話
                         (はがき)

「憑高眺遠」 高きに憑(よ)り遠きを眺むる  (蘇軾の句)
高い山に登って眺望を欲しいままにする、とな。

11月15日のnisibundoさんのブログ 西分堂日記 に興味深いお話が 
日展での解説で、「書も方向転換が必要」とのお話があったとか。

時代も人のニーズも、変化するものだとして。
けれど本質の部分で「いいものはいい」ってものは、時代に潰されることはないような。

伝統の世界と新しい世界、どちらが正しいというものではなくて
どちらもなくてはならないものであるような 

私の師が以前、こんなお話を。

 最近の人は漢詩が読めない、行草も知らない、だからと言って書家が万人に読める書を
 書いていては、文化はなくなってしまう。

 書家が迎合するのではなく、作品を通して人々に知識や文化を継承していくことも
 書家の役割のひとつではないだろうか、と。

変わっていく時代と変わらないもの、この2つのバランスは難しいけれど、
それを模索していくのが、書家だったりモノを創る人の真骨頂でもあり
役割であるような気がする。 (なんて偉そうに・・ )

秋の句を・・と探していて目に止まったこの句を書きながら、ふとそんなことを 
コメント (4)
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