急がば回れ

2016-09-11 16:58:28 | 司法試験関連

しつこくて恐縮ですが、「敗因分析」を急いではいけません。むしろ、時間をかけて慎重に行わないといけません。そうしないと何度も同じ轍を踏むことになります。

毎年いっていることですが、残念なことに言葉が届かない人のほうが圧倒的に多数です。意外に受験生は情報に疎い人が多いな、というのが最近感じていることです。まぁ、このブログを既に見ている人たちに書いても仕方がないのですが 笑

しかしながら、冒頭の話は真剣に受け止めて、かつ、実行してください。L1やL2に関してあまり問題がない人は、再起動を特に急ぐ必要もないし、むしろ繊細な修正を強いられるところでもあるので、各科目、敗因の可能性となりうる要素を上げまくり、そして排除していく、という方法を取って欲しいと思います。あとL3といってもいくつかのスキルがあります。L3のどのスキルに問題があるのかで対応策も変わってきます。これが繊細さが要求されるゆえんです。

事実の割り振りや評価に難があるのか、事案の特殊性に気づけないのか、判例射程問題が苦手なのか、現場思考型が苦手なのか、誘導に乗るのが下手なのか。問いに答えるという形式面がクリアーできていないのか(意外に多いと思われる)、主張反論の形式が苦手なのか。などなど色々あります。問題点の種類が異なる以上、対応策も異なるものになります。

秋以降の答練などは、以上の作業から炙り出した自分の問題点の「修正を実践していく場」になります。ですから、この分析作業がいい加減だと、答練の受講自体にも意味がなくなります。それこそ、「とりあえず受けているだけ」という時間とお金の無駄になってしまいます。

「処方箋」を間違えないように注意しなければいけません。

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自分の立ち位置

2016-09-11 13:39:37 | 司法試験関連

不合格者と言っても、その属性はかなり異なります。ざっくりわけても、以下のようなカテゴリーに分かれるように思います。

①1600~2500番程度

②2500~3500番程度

③3500番以下

④短答不合格者

①は基本的に、L3対策が主眼になる人が多いかと思います。来年合格する可能性は非常に高い層です。「知識不足」というよりは「知識の使い方」などに難点を抱える層です。ただ以前述べたように、原因分析を誤ると同じような順位で沈む危険性があります(順位が下がることも普通にあります)。

②は、①に比べ、そもそも答案作成能力自体に難がある層です。L2に問題がある人が多いと思います。イメージとして、予備試験向けの答練で点を取れないような人です。「変なプライド」が邪魔すると同じ轍を踏むことになります。

③は、ごく例外的に知識はあってもその使い方に問題がある人がいます(未修者などに多いです)が、それ以外は基礎力不足が懸念される層です。L1から叩き直す必要があります。

旧司法試験のように、何番から何番はAとかバンド付してもらえるといいと思うのですが。A~Gまでありましたが、FとかGとかつくと自分の立ち位置をどうしても強く意識するものです。現行体制は順位を出しているからいいではないか、ということなのでしょうが、かえって受験生が自分の置かれた状況を認識しにくくなっているかもしれません。

同じ「不合格者」と言っても、①と③④はかなり実力差があると言えます。③以下の層はそのような状況を踏まえ、来年合格を目指すのであれば、気合入れた勉強の持続が絶対条件となります。まずは年内に基礎固めです。

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L1・L2の復習の仕方

2016-09-11 11:15:23 | 司法試験関連

入門テキスト、論文問題集、完択、論証集などのテキストは、それこそもう、数え切れないほど何度も何度も読み返すことになる。では何のために何百何千回と読み返すのかといえば、それは内容を「暗記」するためです。あえて「暗記」と書いたが、理解しているのは当然の前提だからです。

これらのテキストを試験前日に1時間程度で一気に内容を確認できるレベルまで仕上げるのが、本作業の到達点です。

「ただ読み返す」だけでは、「合格」というゴールから見た場合、なんの意味もありません。つまり、試験対策としては「ノーカウント」であるという意味です。勉強時間は稼げますが、試験対策としての積み上げは「0」なのです。「0」は何倍にしても「0」です。

この作業の唯一の目的は、「テキスト内容を記憶すること」であり、「何も見ないで」「内容を再現できるようにすること」にあります(もちろん一言一句、という意味ではない)。再現というのは「何も見ないで」内容を「言語化できる」ということを意味します。

日々の勉強時間の大半はこの作業に費やされると言って良いくらいです。1日の勉強時間の半分はこのような超単純作業であって、それが受験勉強なのです。だからこそ、受験勉強は「つまらない」し「苦しい」のです。調査官解説を読んで唸ったりするのは趣味であって、受験勉強ではありません。また、記憶しないで読みっぱなしも受験勉強ではありません。

L1L2対策とは、結局はこのような作業のことなのです。「やりきり力」が問題になるのは実はこの点についてなんです。

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