やはり強敵だった民法

2014-09-26 14:28:26 | 司法試験関連

コメント欄にもありましたが、やはり今年は民法が強敵だったみたいですね。

設問1に関してはある意味「サプライズ系」の問題なので、次回以降は出題意図が読めると思うので、そうビビる必要もないと思っています。要は、問題文で最終的な「効果部分」だけを述べているので、その「効果」を導く法律構成はなんだろうか、と遡っていけばいいだけの話です。

今までも、「この話はもうなかったことにしたい」という「生の事実」を、例えば、契約の解除、取消、無効などが言えないだろうか、と言う法的な構成ができるかどうかを試されてきたわけで、ちょいとそれが複雑になっただけの話だと思います。

今年の民法は設問2が配点も高いので、ここでどこまで取り切れたかで差が付いた可能性があるのと、設問1で上手く書けた人の答案は、民法固有の採点基準により、他の設問も高めの評価を得た可能性が否定できませんね。また時間配分のミスをした人は、設問3が荒くなるので、というのは毎度の傾向でしょう。これは民法に限りませんが。

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実践力完成講義 民訴法 予習課題その2

2014-09-25 14:47:43 | 司法試験関連

第27問、第28問、第29問、第31問、第33問、第34問、第36問、第38問、第39問、第40問、第42問、第47問

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恐怖の民事系

2014-09-24 22:04:31 | 司法試験関連

今日もカウンセリングを2時間半ほどこなしました。今日に限らず、今年の傾向としては、民事系で激しく凹んだ、という相談が非常に多いです。過去最高かもしれません。そして共通しているのが「民法設問1」トラップです。

再現答案を見た感じ、「やってしまった」という人の多くは、題意を捉えきれずに形式面で問いに答えていない、というミスを犯しています。確かに分かりにくい問題ではあると思うのですが、題意を外すとこうなる、という怖さが露骨に出た感じです。

会社法についても難しさを感じているようで、民法・商法の「2凶」にやられたと言う感じでしょうか。特に民法は独特の採点をしているようなので、これがマイナス方向に大きくぶれることもありえるのかもしれません。また、2日目は先頭打者の民法で出鼻をくじかれると、民事系3科目を乗り切るのは精神的にもしんどいかもしれません。

あと今年もというか、本当に非常に惜しい成績で不合格となった方とお話する機会が多いのです。本当に無念だと思うのですが、来年「上位で受かるチャンスを得た」という前向きな姿勢の方が多くてこちらが勇気づけられます。辛いはずなのに素晴らしい気持ちの持ちようです。応援していきます!

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上位答案の目指し方

2014-09-21 14:04:59 | 司法試験関連

上位合格の為にどのような勉強をするべきなのか。

他人に差をつける、というよりは、他人に差をつけられないようにしつつ、そのような部分が増えれば増えるほど上位に行く、というイメージの方が正しいような気がします。問題が非常に難しいので、文字通り抜きん出た答案を書くのは至難の業です。結果的に抜きん出るような感じを狙うべきです。

まずは、典型論点で書き負けないようにすること。答案は流れが出るような答案を目指すこと。例えば、趣旨・理由付けと規範部分が対応しているかどうかという点まで詰める必要があります。例えば、理由①と規範①部分が、理由②と規範②部分が対応しているのに、理由は①しか書かない、というのはやりがちな間違った「端折り方」です。メイン論点でこれをやるのはやはり良くないです。

問題提起も的確にできるようにしたいです。やはり印象が全然違います。問題提起や規範部分の論証はコンパクトかつ正確に、当てはめ部分は重厚に、というバランスが最高です。上位合格する人の答案は悪い意味での饒舌さがありません。同じようなことを重ねて書くようなこともしていません。また論理が行ったり来たりしていないのでテンポ良く読めます。流れの悪い答案は、そもそも作成者自身が論点なり事案の特殊性なりを理解できていないからそうなるのです。日頃からコンパクトに説明する癖をつけましょう。

過去問題の分析を行い、試験委員が望んでいる答案像を各科目具体的に持つことも大事です。これが持てていないと普段の勉強でズレが出てきてしまいます。「問題文の読み方スキル」を身につける必要があります。

問題文を読んでいなくてもその人の答案だけ読んで、何となくどんな事件なのか想像つくような答案というのは、事実関係が的確に盛り込まれている答案です。答案だけ読んでもまるでイメージが持てないような答案は、抽象論をだらだら書いた旧司法試験的な答案です。

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答案を見て貰った場合

2014-09-20 15:01:02 | 司法試験関連

コメントに対するお答えです。

時期的に、合格者に答案を見てもらうことは多いと思います。その際、返ってくるコメントは2つに分けられると思います。一つは、「基礎力不足系」、もう一つは「書き方が上手くない系」です。前者はL1L2レベルに難があり、後者は私の言う「5ツール」のうち「答案作成能力」を中有心としたL3レベルには難がある場合、と大別出来ると思います。

後者の場合は、答練を中心にある意味テクニカルな部分を修正していく必要があります。よく聞く「最後の一年はゼミを中心に取り組んだら合格できた」というのはこの部類に難のあった人達のものです。前者のコメントの場合は基礎力に難があるので、「とりあえず答練受けて」的な勉強をしても正直得るものは少ないです。軸にすべきは基礎固めということになります。特に短答で7割ベースを取れない人は、そもそも答案云々の前の問題だと自覚すべきです。

来季合格の為には年内100日、年明け4ヶ月というように2タームに分けて合理的な計画を練るべきです。答案は、なるべく沢山の人に見てもらうといいと思います。合格者といえども全系統のレベルが高いというわけではないからです。その際、自分なりに分析した結果に基づく悪い点などを言ってからコメントを貰う、という「自主的な姿勢」が必要です。相手に丸投げで「コメント頂戴」はないなと思います。

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下四法の短答式試験過去問題

2014-09-19 12:38:30 | 司法試験関連

以下はコメント欄のお答えとして書いたのですが、コメント欄を逐一チェックする人はそう多くはないと思うので掲載します。ちょいと補充アリ。

今後下四法の短答式試験過去問題は、「論点集」としての価値はあります。事例的な問題は論文対策としても有益です。肢を正確に切るためには必要な細かい知識部分を覚える必要はありませんが、条文なら大体のあたりがつくようにはしておきたいです。行政法のように住民訴訟について論文で出る(前年に短答で聞かれたような内容)こともあるからです。

判例問題は、その判例は「重要判例」である、と試験委員が言っているようなものです。特に問題に掛からしめた部分は、その判例のポイント部分ということになります(あくまでも目安ですが)。

もっとも来年受ける人の場合は、時間的な負担の問題もあるので、とりあえず事例的な問題だけ潰すのが効率よいかと思います。3科目の模試は時間配分の経験を積むという意味で必要でしょう。短答は3科目ばらばらでやるのか、2時間55分で3科目なのかで大分様子が違ってきますので注意です(科目別の時間が出ているのでバラバラなのでしょうが)。

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東京湾クルージング

2014-09-19 01:40:23 | 司法試験関連

日付かわり本日は合格祝賀クルージング東京編です。合格者として乗船してから今年で7年目です。早いですなぁ。今年は個人的にも感慨深いクルージングになりそうです。天気も良さそうなので(毎年夏日のような陽気になります)、夜風も心地よい思い出に残るクルーズになるのではないでしょうか。

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司法試験も同じ「試験」である

2014-09-18 14:41:54 | 司法試験関連

東京も含めて全国的に言えることですが、合格する人としない人の大きな違いは、やはり「試験対策」をしているかどうか、一般的な「勉強の仕方」を知っているか、という点にあるなというのを強く感じています。特に意外と「勉強の仕方一般論」が分かっていない、忘れてしまった、司法試験だけ特別な試験だと思っている、という人が多い気がします。司法「試験」も高校入試、大学入試などと同じ「試験」です。「勝ち方の一般論」そのものは何も変わりません。自己の過去の成功体験を思い出してみるのもいいかと思います。

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地方の状況

2014-09-18 14:19:55 | 司法試験関連

旧帝大他の結果です。

対出願者ベースで、東大45%、京大48.1%、一橋45.7%、北大23%、東北大23.7%、名大20%、阪大35.5%、神戸28.8%、九大19%といった感じです。

地域トップローの北大、九大、東北大、名大といったところが20%強ですからやはり厳しい状況です。個人的な感想ですが、内向的な雰囲気の強いローは実績を挙げられていないイメージが強くあります。もっと外部に目を向けて「試験対策」を「早期に」始めれば、結果が出せるような気がします。 

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関西の状況

2014-09-18 13:39:19 | 司法試験関連

関西勢の不振は前々から指摘されてきたことですが、主要校の今年の結果は以下のとおり(出願者ベース)

京大48.1% 阪大35.5% 神大28.8% 大阪市立15.8%

同大12.2% 立命11.1% 関西大9.1% 関西学院7.6% 

京大・阪大以外の不振に歯止めがかかっていない状況です。特に学部では関西私立の雄であるはずの「関関同立」が壊滅状態です。4校平均で丁度合格率10%です。因みに関東の中堅私立ローで、明治14.6%、上智16%、法政10.1%、日大9.3%、立教10.3%といった感じです。

既修者合格率も、対受験者ベースで、同大16%、立命14.4%、関西大11.4%、関西学院8.3%です。対出願者ベースならばもっと下がることになります。これは上位ローの「未修者合格率」にも遠く及びません。ということは、上位ローの未修でさえ長年「基礎力不足」・「演習不足」が強く指摘されているわけなので、「既修」といえども関西ローの状況はそれ以上に悪い、ということを意味します。ここから来季に向けて逆転ドライブを決めるには何が必要かが明らかになってくると思われます。

しかし神戸の不振が気になります。一時期は「合格率の神戸」というイメージが強くありましたが、文部科学省の査察が入ったあたりから急に率が落ちてきているのが気になるところです。

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実践力完成講義 民訴法 予習課題その1

2014-09-17 10:44:47 | 司法試験関連

第5問、第6問、第12問、第13問、第17問、第18問、第20問、第21問、第22問、第23問、第25問

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成績表を見る前に

2014-09-15 11:47:35 | 司法試験関連

そろそろ成績が返ってきます。これも毎年書いていることですが、成績の活かし方についてです。

まず成績を見る前に自分なりの「あたり」をつけておくことです。この科目の出来はいい・悪い、結果その系統はこんな感じなのではないか、というあたりです。もちろん、そう考える理由も検討しておきます。前回紹介した再現答案も合わせて活用できますね。これらの事前の自己評価と成績評価をと照らし合わせることで、何が評価され、されていないのか、わかってきます。大きなズレがあるときは(特に実際は悪かった、というズレの場合)、危険です。この点を最優先で修正しなければいけませんね。

系統別の点数(民事系は1.5倍)は、90を切った場合、黄色信号です。80を切ると赤信号です。そんなざっくりしたイメージで構いません。先に成績表を見てしまうとバイアスがどうしてもかかるので、客観的な分析がしにくくなります。この時期にこそやっておくべき作業なのです。

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受験生のレベル問題

2014-09-13 14:26:35 | 司法試験関連

ちょいちょい受験生のレベルが下がっているのかというご質問を受けます。特に今年は、1810人合格に対して最低点が過去3番目に低いという事実が指摘されます。1割以上減らしたわけなので、最低点はむしろ上がるはずなのに、という素朴な感覚です。

正直何とも言えないんですが、法務省が今年の合格者数を減らすと決めて、では当初から何人減らすつもりだったのか、という問題があります。採点してみたら「ちょいとひどいな」ということで一気に減らしたのか、最初から1800人前提で採点オファーを試験委員に出していたのかで大分違ってくる気もします。そもそも昨年まで比べて最低点が跳ね上がるというのも「じゃぁ、去年まではなんだったんだ」という話にもなります。そういう意味で意図的に穏当な数字に落とし込んできたのではないかと思います。論文は素点ではなくスコアですし。

それを前提にしても、受験生のレベルは全体的には落ちてきている傾向はあるような気がします。もちろん、いつの時代も上位層のレベルはそう変わらないと思いますが、それ以下の層は全体的に論述力が落ちてきているかもしれません。これはL2レベルの演習不足が主な要因のような気がします。1科目につき100問解いたことのある人は少ないのではないでしょうか。

もちろん既修者試験の競争水準(競争率)の低下が、「上位ローに受かっちゃった」現象をもたらしているのも大きな要因でしょう。ローに入学するとL3に目を奪われがちで、地道なL2対策がおなざりになる傾向があります。そのため実力的には未熟なまま、「もう大丈夫」と過信してしまうリスクが大きいのです。そこで、ロー1年目は基礎固めの延長と本試験分析を、2年目からL3対策を、という二段階構成が良いと思っています。

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2001.9.11

2014-09-12 17:08:22 | 雑感

9.11から13年。建国以来、初めて本土への攻撃を受けたアメリカ。あの時、友達とカラオケを夜中していた。その時、友人の携帯に親からメールで連絡があった。「今アメリカが攻撃を受けている」という内容だったと思う。

「アメリカが攻撃を受けている?」しかも、「世界貿易センタービルが崩落している」との情報も続々入ってきた。あの時「第3次世界大戦が始まる」と思った。

従来型の世界大戦は起きなかったが、新たな世界大戦が起きたのは周知の通りだ。そして「終わりなき戦争」になりそうだということも。多くの日本人も世界貿易センタービルの崩落と同時にその尊い命を落とした。その意味で日本もあの日「アタック」を受けたのだ

対テロ戦争の終着点が見えないまま、キープレイヤーだったビンラディンもフセインもこの世からいなくなった。その意味で、次の世代との戦争にアメリカは突入していると言える。終わりなき旅が始まって13年。亡くなられた方々のご冥福を祈るとともに、新世界大戦の終結を望んでやまない。

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自分をリブート

2014-09-12 13:47:45 | 司法試験関連

来季に向けて自分をリブートしなければいけません。既に再現答案が出来上がっている人はそれを使えばいいのですが、問題はまだ作成していない人です。

正直なところ、今更作成しても「再現」ではもはやないので、再現答案「作成そのもの」にこだわる必要はありません。しかし、大まかな構成と、問題文の事情(資料含む)で引用した部分などの確認は全力ですべきです。できれば各論点の書いた分量的なものも思い出せるといいです。論点そのものは「書いた・書いていない」レベルでは分析としての意味がほとんどありません。制度趣旨・理由付けであれば何を書いたのか書いていないのか、事案の問題提起はどのようにしたのかなどが重要です。具体的レベルで検討するようにしましょう。

合格者の再現答案は若干「盛っている」部分があるので鵜呑みにはできませんが、それでも、何を書いていて何を書いていないのか、分量的な配分はどうか、どのような事実をどこでどう使っているか、などは参考になります。

翌年リベンジに成功した人の共通点は、「自分の問題を正確に把握」→「その課題をこなすためのベストな勉強方法の確定」→「やりきる」ということをきちんとできているということです。「路線変更」に成功した人たちですね。その意味でこれからの1ヶ月ほどは本当に重要です。腰を据えて自己分析=自分における合格するための障害事由たる「反規範的人格態度」がなんなのか、をとことん突き詰めるようにしてください。ここがお座なりだと来年も結果は同じになります。

「行動」を変えなければ「結果」も変わりません。

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