演習不足という敗因

2016-09-07 22:30:12 | 司法試験関連

残念だった人の話を聞くと、やはり多いのが「演習不足だった」という敗因に関してです。これは予備組もロー組も大きな違いはありません。しかしながらいつも述べている通り、普段の勉強は、本番当日にやらされることの準備になっていなければいけません。

皆さんが本番でやらされるのは、「事例問題を解くこと」です。したがって、普段の勉強の中に「演習」という要素が欠如することはありえません。高校受験や大学受験時代を思い出してみてください。問題集を沢山解いたりしていませんでしたか?司法試験も所詮「試験」なのです。本質は今までの受験勉強と変わりません

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

再現答案?

2016-09-07 14:57:16 | 司法試験関連

毎年この時期になると、馬鹿の一つ覚えのように、「再現答案を作りましょう」という事を言い出す人が出てきます。結論から言うと、この時期に「答案」という形で作成すること自体にあんまり意味はないと思います。単に疲れるだけでしょう。

そもそも、試験後1週間以内であればまだ分からんでもないですが、4ヶ月近くも経って、1科目8ページ×7科目分の文章の再現なんて出来るわけありません。更に夏のあいだにいろいろな情報が入ってしまっています。「答案」という形でわざわざ労力をかけても得るものは少ないという話です。

かといって、「何も振り返らなくて良い」、という話ではありません。どのような論点を書いたか、書いた順番、問題提起の仕方、規範・理由付け・当てはめ部分の分量比、問題文から引用した事実関係、資料から何を引用したか、どう評価したか、などをできるだけ思い出すようにしましょう。

それからいわゆる「優秀答案」を検討するよりは、評価の低い答案を検討し、何が悪いのか、何をすると低評価をくらうのか、を分析したほうが得るものは大きいと思います。ヤッちゃいけないことは「やらなければいい」だけなのですぐに実践しやすいのです。

そもそも、上位合格者の答案はそれなりに「いい」に決まっているのですが、具体的に何がどう良いのか理解できないでしょうし、どうすればそう書けるようになるのかもわからないでしょう(すぐできるくらいなら、とっくにできているはずです)。読んでみて「ああ、さすが優秀答案は読みやすい」くらいの分析しかできないのであれば、時間の無駄です。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

基礎力不足という難題

2016-09-07 12:56:34 | 司法試験関連

何回か、「合格率」に関するコメントをしました(例年通りです)。司法試験の「合格率」ほど当てにならないものはありません。つまり、「全体平均」というのがかなり曲者というか、幻想みたいなもので、一部の上位ロー+予備組が合格率を超強烈に押し上げている結果の「平均」なのです。旧帝大クラスでも平均程度の合格率になってしまうのはそれが原因なのです。

ですから、上位ローではない場合には、自校の合格率と真正面から向き合う必要がある、ということです。注意したいのは何となく大学名のブランドに流されないようにすべきという点です。大学の教授はたまに変なプライドを自校に持っているときがあるので、その辺の言動は右から左へ受け流す必要があります。

そもそも100名前後受けて、数名しか受からないローの場合、根本的に何か問題があるとしかいいようがありません。しかもそれはローそのものじゃなくて「受験生」にです。自分のレベルをまず再確認しましょう。一番わかりやすいのは、短答の点数です。次に、答練などでの点数です。その点数が受験生全体の中での自分の位置を表していると思ってください。相当厳しいですが、それが現実です。

ロー内で「司法試験の話はタブー」という雰囲気の学校も少なくないと聞きます。正直訳がわかりません。何のために自分は時間とお金を犠牲にしてまでローに通っているのか。改めて自問自答すべきでしょう。そうしないと、大切な人生を棒に振ってしまうリスクがあります。まぁ、わざわざ本ブログを検索して読んでいるであろう皆さんにこんな話をしても仕方がなく、本来ならば届いて欲しい層にメッセージが届かない、というジレンマを毎年感じている次第です。

長年多くの受験生を見ているので言わせて頂きますと、今更かもしれませんが、一から入門講座を受けるくらいの「英断」が必要な人が多いと思います。現時点で「来年ではなく再来年合格作戦」が現実的だ、という人も少なくありません。これには時間もお金もかかりますが、無駄に5年過ごして結果が出ないまま終わる場合と比べると、長い目で見ればプラスに働きます。かなり苦しく辛いですが、合格するためには「急がば回れ」が必要なときもあるのは否定できないのです。

もしそれが嫌だというのならば、合格に必要な質と量は一定の数値で決まっています。この数値と自己の数値の差が合格するために詰めるべき「差」になります。その「差」をどれだけの期間で詰めるのかという話になります。「来年合格」にこだわれば残り8ヶ月です。この期間は不変期間であり、誰も延ばすことはできないのです。この場合、単位当たりの勉強の負荷は当然大きくなります。最初はみな「やります!絶対来年受かりたいんです!」と言います。しかし、年明けくらいには「無理です」と音を上げる始めるのが普通です。基礎力がない人はそれだけ厳しい状況にいます。5年かけてできなかったことを8ヶ月でやるわけですから、その人にとってキツイに決まっています。

それだけやることがてんこ盛りなのです。やりきる覚悟を強く持ってください。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

法科大学院別合格率雑感

2016-09-07 10:23:40 | 司法試験関連

旧帝大はどうでしょう。

北大 30名(20.7%)

東北大 23名(21.7%)

名古屋 34名(22.4%)

大阪 42名(25%)

九大 36名(26.9%)

昨年は、北大25.14%、東北大22.9%、名大22.4%、阪大26.7%、九大23.2%です。北大、東北大が調子悪いですね。東北大は震災以降の低迷傾向から抜け出せていません。全体平均が20.7%なので、旧帝大ブランドは司法試験ではあまり強さを発揮できていないのは例年通りです。

その他の有力校を見てみると、上智大10.1%、明大10.9%、法政10.8%、首都大18.2%といった感じです。ローのバンドとしては、①上位校(30%~50%)、②旧帝大(20~25%)、③岡大、広島大、首都大(15~18%)、④関東関西有名私大(10%前後)、というのがひとつの目安になりそうです。ロー選びの参考にしてみてください。

今回、合格者0のローが7校、合格者1名が11校、合格者2名が8校、合格者3名が6校もあります。統廃合の流れは文科省の思惑通り進んでいきそうです。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

因果関係

2016-09-07 09:56:27 | 司法試験関連

来年に向けて、時間のあるこの時期は、色々厳しいことを書きますが。

要は、「結果」が出ないのは、自分の「行動」(=試験対策)に問題があるだけの話で、「結果」を変えるには「行動」を変えるしかないし、「行動」を変えれば「結果」も変わるのだ、という単純な話なのです。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「敗因分析」とは

2016-09-07 08:34:07 | 司法試験関連

今年残念だった人は、まずは敗因分析をしなければなりません。この「敗因分析」の意味が分かっていない人が多いので注意を喚起しておきます。ここで間違えると来年も同じことの繰り返しになりますから要注意です。

ここはじっくり時間をかけて情報収集を怠らず、しっかり敗因を見極める必要があります。各科目ごとに拙かった点と「そうなってしまった原因」を詰めるようにしてください。「そうなってしまった原因」まで落とし込む、と言う点が何よりも大切です。これこそが試験対策に問題があった場合の真の原因だからです。

「今回の問題で何ができなかったか」という表層レベルで分析が留まっていては、殆ど意味がありません。この点を留意です。ましてや「とにかく勉強再開だ!」なんてのは論外です。気持ちは分かりますが、鼻息荒く勉強すればいいというものではありません。

なぜ「そのようなパフォーマンス」を当日してしまったのか。その「原因」をえぐり出すこと、それが「敗因分析」なのです。日々の勉強の方向性の誤りをえぐり出すのです。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第一にやるべきこと

2016-09-07 01:03:56 | 司法試験関連

毎年書いていることですが、不合格者がまずもってやるべきこととして、以下のものがあります。

成績表を見る前にやっておくべきことがあります。各科目・各系統で大体でいいので「成績のあたり」をつけておくというものです。

系統別なら何点くらいかを予想します。その予想と実際の数字が近ければ、「感覚にズレがない」ということになります。ちなみに実際に80点を下回った場合は相当まずいことをやっているので敗因分析が急務となります。

成績は良い点と悪い点が両方あると便利です。両者の差異を追求すれば、評価されることとされないことのあたりがなんとなくつきます。成績を見てからだと、「それに合わせた理由」を考えようとしてしまうので、どうしても変なバイアスがかかってしまいます。ですから、見る前にやる必要があります。なので、時間はあまりありません。

勉強を再開する前にやることは一杯あります。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする