言語化作業

2015-05-31 10:35:59 | 司法試験関連

予備試験の論文ラウンドを見据えている人たちは特にですが、本試験組にも重要な作業があります。それは知識の「言語化作業」です。

自説・規範・制度趣旨・問題提起などを,「何も見ないで口に出して言う」,というだけです。大事なことは,「言語化する」という作業です。頭の中で「ああ,分かる分かる」というのは,気をつけないと色んな勘違いを惹き起こしやすいのです。読みながら「分かる分かる」,「そうそう」,なんていうのはこの時期むしろ当たり前で,一読して分からないこと,つっかかるところがあるようでは困ります。

上記の作業の際,実は「単にテキスト読んで確認しているだけ」で終わっていると,「記憶できない」という例の悩みの元になります。しかし実情は「記憶できない」んじゃなくて,そもそも「記憶していない」だけです。やっているのはテキストを「読む」ことであって,「覚える」ことではないからです。「中々覚えられない」という悩みを持つ人は,この「勘違い」をしている人が大半です。これは本当に危険な勘違いです。

また,実際に記憶はしていても,いざ答案に,と言うときにスラスラ出てこない,書けない,ということがあります。それは頭の中で「何となく」わかっている状態止まりなので,まだ言語化されていないのです。「答案を書く」という作業は,「思考を言語化する」という作業に他なりません。ですので,この言語化のプロセスが普段の勉強の中に組み込まれていないといけません。冒頭の「口に出してみる」というのは正にこの言語化のプロセスの実践と言うことになるのです。日常生活でも,自分の考えを上手く伝えられない人は,考えそのものがまとまっていない(自分でも良く分かっていないということ)か,思考を言語化する作業ができていないかだと思います。但し,この口に出して言う作業,人がいないところでやりましょう。

Comments (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

事実関係が複雑な事例の処理例

2015-05-29 10:34:02 | 司法試験関連

受験生が苦手とする問題の特徴は,「時系列」系の問題です。要は,時の流れに応じて事情・当事者が変遷していくパターンのもの。刑法だと総論メインの問題に多いですね。第5回,第6回が特に顕著でした。いわゆる難問の部類になることも多いパターンです。間接正犯と放火の時も難儀でした。

この手の問題は,事実関係を時系列に沿って的確に整理することが何よりも肝心です。民法であれば,最新の当事者関係だけを見ていては落としてしまう法的主張がたくさん出てきます。特に当事者の入れ替わりがあるケースでは,その時々の当事者間において,「どのような権利関係が生じているか」を先ず確認します。その後,「その権利関係が後続の登場人物に承継されているのか」,「承継されているとして,対抗できるものなのか」を確認します。この作業を踏むことで,論点落しをかなり減らす事ができると思います。

憲法では時々「なんだかよう分からん」という問題が出るときがあります。この「なんだかよう分からん」となる理由は色々あると思いますが,その中の一つが,「実は因果関係が鮮明ではない」という事例です。何らの不利益の発生と問題となる行政等の行為との間にちょっと開きがあるような(もしくは一見無関係)事例です。実はこのケースは「制約があるのか」という部分がハッキリしない問題でもあります。ですから,具体的な不利益と行政等の行為を「どう連関させるか」を考えると,書くべきターゲットが明確になってくると思います。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

連絡事項

2015-05-28 19:47:18 | 雑感

ちょいとコメントのレスが遅れますが、気にしないでくださいさい。あとでまとめてお返事致しますです。

Comment (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

入門生フォロー講義

2015-05-27 00:54:17 | 予備試験関連

入門生も2月から開始している人は、そろそろ勉強期間も4ヶ月になりますね。憲法、民法あたりが聴き終わる頃合いでしょうか。このような時期柄か、入門生の論文対策講義受講者が急に増えてきています。一方でシンドさを感じてきている人達も出てくる頃でもありますが。

そこで、入門生向けに、本試験合格までの勉強法ロードマップ講義をします。30分から1時間程度なので気軽に聞いてください。えっと、今日収録します。笑 そろそろ勉強方法の悩みも出てくると思うのでフォローの意味合いを込めて行います。お楽しみに!

論文対策講義の無料公開講義も実施予定です!こちらは決まり次第、報告致します!大好きな夏も来たし燃えまくります。

Comments (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

予備試験論文ラウンドへ向けて!

2015-05-26 12:16:24 | 予備試験関連

予備試験の論文試験を見据えている人は、とにかく答練をガンガン受けてください。実践訓練あるのみです。答練をペースメーカーにインプット作業(答案集の読み込み+記憶作業)を日々ガシガシ詰め込む感じです。幸い、知識面は7科目やらされているので、この作業は全科目進めやすいと思います。

逆を言えば、短答後の1ヶ月強で一気に答案集を見直せるだけの準備が短答の時期までにできていないと合格は厳しいということです。

今年残念だった人も7月に論文を受けるつもりで、「1ヶ月強でどこまで仕上げられるか」体験してみるといいと思います。これは「実感」できますよ、「合格直前のレベル」がどんなレベルか。

というか、そうしないと駄目です。何故なら、今年論文を受ける人はこの作業を全員やります。そしてその8割以上が来年戻ってきます。皆さんは来年、その鍛え上げられた「彼ら・彼女ら」と戦うことになります。既に短答に受かる力のある人が集中して読み込み作業+実践訓練を今しています。この1500人は強敵です。では、短答にすら受からない自分がしなくていいのかどうか、自問自答してみましょう。答えは明らかですよね。

既に来年の戦いはリアルに現実化しているのです。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水無月のイベント予定

2015-05-25 14:09:53 | 司法試験関連

水無月の予定を備忘録的にあげておきます。

13日 首都大学東京法科大学院向け

18日 十八人会・律法会有志飲み会

19日 慶應日吉 予備試験論文憲法過去問検討会 

20日 首都大法学部向け

24日 上智大学 定期試験対策

27日 ベクサ企画  明治学院大

28日 資格スクエア企画 本試験・予備試験短答分析会 大阪(会場はまだ未定です)

  

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

発表まで

2015-05-25 12:55:06 | 司法試験関連

夏の間何をすればいいですかね、という質問をこの時期はよくうけます。理想は、まだ試験前の気持ちで9月までやれ!ですが、まぁ、中々できるわけないわけです 笑

かといって何もしないのは大変危険です。落ちた時のリスクがでかすぎる。そこで、試験前にやりたかったけどやれなかったことをやればいいのではないか、とアドバイスしています。重判、重点講義、事例研究とかそんなあたり。あとは論文の問題をやるのがいいかもしれません。

ただし、短答でダメだった人は、今から試験モードでいかないと駄目です。受かるまで手を抜くことはできません。短答で駄目だった人は、要は単純な知識不足なのです。基礎力に問題があるということです。このままだと秋以降の勉強にも差し障りが出てきて、また同じ轍を踏むことになります。L1L2対策をこの夏の間にどこまでできるかどうかで、来年の合否が決まると思ってください。正念場です。

Comments (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

論文対策講義リリース迫る!

2015-05-23 17:42:48 | 司法試験関連

新規立ち上げの入門講座をリリースして2ヶ月半ですが、なんと未だに毎日お申し込みが続いています。本当に感謝感激です!更に、この5月25日に、いよいよ第2弾論文対策講座がいよいよリリースされます。https://www.shikaku-square.com/yobishiken/ronbun.html

収録問題は旧司法試験の問題がメインですが(基本的にはこれ)、予備試験過去問題(第1回~第4回まで)も収録してあります!予備試験合格を最初の目標とする以上、「論文対策講座」には、「当然」予備試験過去問題が含まれていないといけないと考えています。なのでこの点はご安心ください。

講義内での取り扱い方法としては、講座の最後にまとめて4年分扱う感じにします(憲法だけ1問先に扱いますが)。これは最後に形式面を含め、予備試験モードを体感してもらうためです。やはり旧司法試験と予備試験は違いますから、最後に修正する感じですね。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大盛況!!!

2015-05-23 17:41:24 | 予備試験関連

昨日は初夏の日吉キャンパスで、講演会をしてきました。たくさんの方が聞きに来てくれてとても嬉しかったです。懇親会も行い(2次会までお付き合いいただき感謝)、大変有意義な時間が過ごせました。「飲み会」とは言うものの、7割が未成年なのでソフトドリンク中心の飲み会になり、おじさんにはかなり新鮮な光景でした 笑 ちょっとあまりに評判がよく!?おまけに楽しいので、慶應で色々やることになりそうです。

6月は、13日首都大学東京法科大学院、20日首都大学東京学部、27日明治学院大学、に続いて、24日に上智大学でイベントをやります。上記の慶應シリーズ第1弾は6月中を予定しています。

しかしあれだな、「イベント・講演会」とはいうものの、資格スクエアとか司法試験道場の宣伝は全くせず、当然パンフも配らず講座の宣伝もせず、という謎な行脚を続けております 笑 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

再現答案

2015-05-22 13:56:49 | 司法試験関連

再現答案ですが、できれば今月中に作りましょう。受かれば予備校に売れますし、万が一不合格でも来年の再起動に大変役立ちます。つまり損はありません。まぁ、傷口に塩を塗りこむような苦痛は伴いますが。

再現答案まではいかなくても、問題文中の事実で引用したものにはマークしたり、論点的には何をどう書いたのかくらいは資料として残しておきましょう。詳しめの答案構成ですね。できれば大まかな分量的なものも分かれば残しておくと良いです。

9月の合格発表後に再現をする人がいますが、もはや再現でも何でもありません。あまり役たたない可能性が高いです。リスクヘッジという観点からも「念のため」来年に向けての資料を作成しておくべきでしょう。

Comment (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初夏の京都へ

2015-05-21 16:29:59 | 雑感

19日に合同で行った同志社大学でのイベントは、講演会自体もそのあとの懇親会も大変有意義なものとなり、とても楽しかったです!30分の話のために、往復5時間かけた甲斐がありました 笑 拙著のプレゼントじゃんけん大会などもあり。

意外だった!?のが京都大学法科大学院の学生さんが結構いらしていたこと。京大は、予備校イベントにはあまり関心がない傾向が顕著だったので意外でしたし、嬉しかったです。是非京大イベントやりたいですね、なんて話も出て。いや、本当にやりたいんですよ。笑

話が盛り上がりすぎ、なんとのぞみ最終に間に合うかどうか、タクシーの中でガチでハラハラするというアクシデントにも見舞われましたが、5分前にホームに滑り込めました。あのタクシーの運ちゃん、やり手でしたわ 笑

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明日は慶應日吉キャンパス!

2015-05-21 14:57:20 | 雑感

明日は、慶應義塾大学日吉キャンパスにて、十八人会主催のイベントに参加してきます。レジュメは14ページ程度で、入門段階・予備段階・本試験段階それぞれにおける学習方法と、本試験過去問題を使用した判例学習法の仕方、採点実感等の読み込みなど盛りだくさんの予定です。実際問題、各予備校を見渡してもこういう話をする機会はほぼないと思われますので、お時間あれば是非。1630開始予定です。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最低でも1500人=政府が司法試験合格者案

2015-05-21 14:19:10 | 司法試験関連

http://jp.wsj.com/articles/JJ10503390557438343464919881183243948763330

だそうです。毎年の法科大学院入学者数が2200名で推移しているので(予備が+300名)、さすがに2000人合格は維持できないと思われます。昨年この時期に「法務省的な心理的抵抗ライン」である2000人を1度下回れば減員傾向が強まる、とブログに書きましたが、昨年1800人と遂にその抵抗ラインを割りました。

1500人体制維持は、旧司法試験の末期に1500人体制(しかもローは既に始まっていた)だったので、そのラインは割り込めない、という「だけ」だとは思いますが、この「それだけ」といいうのがお役所的にはでかいので(笑)、当面1500人で推移するのではないかと思います。

問題は今年ですが、受験生数は昨年と全く同じなので、基本的には昨年を基準に考えるとは思いますが、当局が1800番ラインの「出来が悪い」と判断した場合、1600~1700名もありうるかもしれません。これは今年の出来次第の問題だと思います。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コメント返し

2015-05-19 14:27:07 | 司法試験関連

試験に関するコメントのお返事は早急に致しますね。以前のものも含めて 笑

今日は京都へ行くので、明日かな。

Comments (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

同志社大学へ!

2015-05-19 11:23:49 | 雑感

今日は同志社大学で講演をしてきます。登壇予定時刻は1715頃です。お時間のある方は是非いらしてください。

日 時 2015年5月19日(火)午後4時40分~午後6時30分

場 所 同志社大学新町キャンパス 学生会館540教室

参加費 無料! 学外の方も参加可能!

※ 終了後に、同志社大学寒梅館1階にて、懇親会(会費3000円)を予定しております。講師の先生方と直接お話をすることができる貴重な機会ですので、ふるってご参加ください。

とのこと。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする