湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

個の詩パート4

2017-10-21 02:00:35 | オリジナル
共通テーマ「個」でSが書いた詩を投稿します。



少し大き目の
地味な色彩の
蝶がわたしにむかって
突進してきた

わたしはわたしという
個の箱をすばやく
閉じた
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演じるの詩パート2

2017-10-20 00:46:07 | オリジナル
共通テーマ「演じる」でTが書いた詩を投稿します。

女優M

あなたはいつも女優M
日常もMでおおいつくされる

舞台で主役を演じるM
けれど
束ねた髪をかき上げる手の甲に
小走りに歩く足の裏の白さに
Mではないあなた自身が
息を殺して隠れていること
あなたは自覚していない
それは濃縮され 発光して
舞台をあなた色に染め上げる

独りの夜も
あなたは
仮面をはずすことができない
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小笠原学園文芸講座

2017-10-19 17:44:40 | 文学
またも一日中の中、今日は小笠原学園の文芸講座無料体験DAYでした。
お足元の悪い中来てくださった皆さん、ありがとうございました。
Aは午前中文章の講師をして、午後は生徒に早変わり。俳句・詩・文章の3講座を連続受講した熱心な参加者もいて、好評のうちに無事終了しました。下の写真は柴田先生の俳句入門講座の様子です。

3講座は11月9日(木)からスタートし、毎月第2木曜日の開催です。初回に出られなくても、いつからでも受講できます。
10:30~12:00が文章の書き方
13:00~14:30が俳句入門
14:45~16:15が詩の鑑賞と創作 です。
興味がある逗子・葉山の方ぜひどうぞ!
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秋雨や読書記録を認めり

2017-10-17 08:16:04 | 文学
本当によく降りますね~ この間までは「秋暑」でひねってたけれど、こんな日々には「秋雨」でもっと俳句を作らなきゃ。
そういえば先日読み終わった仁平勝著「俳句を作ろう」に、大雨の中を吟行した体験談が載っていました。
そして昨日読んだこの本にも、角川源義邸での雨中吟行の様子がことこまかく記されていましたよ。

著者はNHK俳句の司会をしているエッセイストの岸本葉子さん。奥付を見たら鎌倉のご出身なんですね。

句会に参加するようになってから1年間、どんなふうに作句してきたかが詳細に書かれています。
後半に吟行や席題投句に挑戦した模様も。初心者集団の我々にはとても参考になる内容でした。
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秋の雨

2017-10-15 16:45:41 | 文学
よく降りますね~。秋の雨で二句ひねってみました。
拾われて乗り込む車秋の雨
亡母来てなにか言いたげ秋の雨

昨日アップした写真は、ZAF開催中の逗子会館で今日まで展示のin the rainでした。

招待作品「向こうのうらがわ」は、来週末・再来週末も見られます。
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個の詩パート3

2017-10-14 15:56:59 | オリジナル
共通テーマ「個」でAが書いた詩を投稿します。
 
密やかな撥条あるいは死の頁

わたしたちが共にもつ内臓
みたいに濃厚になりたくて
君の匂いがするバスタオルで
全身をくまなく拭く

君は交差点の手前で
向き直って言う
――僕はまっすぐ行くけれど

わたしは信号で止まり
君は信号で進み
お互い 寂しいバネ
みたいな歩みで離れていく
わたしはなぜ信号で
止まったのだろう

道に迷って古本屋に入る
本棚の間でまた迷う
欲しい本が
泣きたいほど見つからない
だって詩集が一冊もないのだ
詩は死の領域にある

紙魚がバネみたいにはしゃぐ
かさついた頁をめくる
君のねじれた螺旋が透けて見える
詰め込まれたわたしの詩が瞬発しそびれ
読まれぬまま浮かんでいる
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プレバト紅葉俳句

2017-10-13 14:13:16 | 文学
夕べオンエアのプレバトスペシャル秋の俳句タイトル戦-金秋戦-は、名人・特待生8人の競演で見応えがありましたね。
その結果をまとめてみました(敬称略)。
 お題は紅葉
第1位 紅葉燃ゆ石見銀山処刑場東国原英夫 
直しなし
第2位 千年の樹海の風と枯葉の香キスマイ横尾 
後半、風・枯葉・香と韻を踏んでいます 直しなし
第3位 空をひっかく葉先から枯るるノンスタイル石田 
自由律俳句 
添削 空ひっかく葉先より枯る/空をひっかく葉先から枯れる
第4位 東天の池の底まで紅葉降る中田喜子 
添削 東天の水の底まで紅葉降る/東天の水の底まで降る紅葉
第5位 星月夜廃墟の煙突銀に照りキスマイ千賀 
添削 銀色の廃墟星月夜の煙突/銀色の廃墟星月夜のチムニー
第6位 龍よりも緋い紅葉を探す子らフルーツポンチ村上 
添削 緋の紅葉探す龍の鱗を探すかに
第7位 ぬうぬうと秋かき混ぜる観覧車FUJIWARA藤本 
添削 ぬうぬうと秋を混ぜゆく観覧車
第8位 色づくは小路も頬もうそ寒しミッツ・マングローブ 
添削 うそ寒し小路も頬も色づける
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演じるの詩パート1

2017-10-12 13:04:44 | オリジナル
今日も写真はZAF参加作品。逗子ヤーンボンバーズの秋感が凄いヤーン自転車です。

では、共通テーマ「演じる」でAが書いた詩を投稿します。

地味な舞台

執務室の窓は海の方を向いている
それを背に
グレーの衣装をつけた部長が
半透明になっている
そんな様子
観察する意味はないのだ
話すこともないし
聞くこともないし
視線を落とし
光の変遷を冷たい頬に感じて
わたしも薄くなっていく
ああ
素晴らしい夕焼け 

観客めいた演者に手を出せなくて
振られた役から降りられなくて
なにかに硬くぶつかる
深くした溝に落ちる
ガチゴチの笑顔で
役割のない役目の演技を続ける
スポットライトはもう
水平線の向こうだ
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逗子会館ZAF&個の詩パート2

2017-10-10 19:13:01 | オリジナル
共通テーマ「個」でAが書いた詩を投稿します。

ヘヴンズドア

透明になびく壁
ガスが作る冷酷な自然
その内側で
時に抗い
時に震える
私たち

粒子の震えは突然
脳梁からうずくように始まって
刺激の形式を変更しながら
アキレス腱まで降りてくる
私たちは崩折れる
救急箱まで這って
鎮痛薬を一錠飲めば
いとも簡単に治まるが
いやらしい震動は
忘れた頃に再開する
のたうち笑うほど
内壁が痛い

反復する振戦を
消す手立てはひとつ
ガスでできた透明な
決して開かぬ
向こう側のない
ヘヴンズドアに
偶然衝突すること
一瞬のチャンス
上手に激しくぶつかれば
雲散霧消する
私たちもガスだから

こうして待ち時間は終わる


上の写真は、10月29日までの土日に逗子会館の階段で鑑賞できる空間アート「透覚」。
他にも楽しいアートが満載のZAF(逗子アートフェスティバル)中の逗子会館は、外壁に掲げられた本間亮次さんによるウォールバナーが目印ですよ。
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光のナイトイベント&湘南句会

2017-10-09 09:35:25 | 日記
夕べは亀岡八幡宮で逗子アートフェスティバル2017企画MIRRORBOWLERを鑑賞。境内が楽しく幻想的な雰囲気になってました。

次に同じく逗子アートフェスティバル2017企画NIGHT WAVEの賑わいの中へ突入。

逗子海岸に通じる地下道も青く照らされています。

西浜では逗子葉山青年会議所によるBeach Candleも。

NIGHT WAVE光の波プロジェクトは、今日も17:30~20:00に開催されますよ。

では、食をお題にした10月6日の句会で複数の点が入った作品をご紹介します。
雑炊のこげのところを争いき
古里の光を蜜のリンゴかな
初秋やよく洗うのが麺のコツ

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