湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

演じるの詩パート4

2017-10-26 02:11:54 | オリジナル
共通テーマ「演じる」でSが書いた詩を投稿します。

女優のように

 「どん底なんて
  安易に言ってもらいたくない」
客席から
あなた方はかわいた大声を出した
わたしは泣いた
ほんとうによく誤解する人たちだ
どん底を演じなければならない その
眼には階段が
うつくしくまぶしかった
ああ 大きかったが数は少なかった
わたしの希望
ぶれたくなかったわたし
舞台のわたしはみずみずしかった
母だか父だか神だかわからないが
かれらのこしらえた芝居を演じるわたし
一口サイズに切った不幸を
喰べつくせ カーテンがおりるまでに
目ざめるとすぐわたしの五体はきょうも
演技をはじめる
コメント
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