湘南文芸TAK

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高村光太郎最後の彫像

2016-11-10 12:08:51 | 旅行
青森に行きました。旅の最後に十和田湖畔に着いたら雨が降ってきてしまいました。

乙女の像の除幕式が行われた昭和28年10月21日も雨でした。式典に出た作者の高村光太郎は清めの雨だと言ったそうです。
雨に洗われて紅葉も一層きれいです 詩碑も雨で清められて読みやすくなっているような。

十和田湖畔の裸像に与ふ   高村光太郎

銅とスズとの合金が立ってゐる。
どんな造型が行はれようと
無機質の図形にはちがひない。
はらわたや粘液や脂や汗や生きものの
きたならしさはここにない。
すさまじい十和田湖の円錐空間にはまりこんで
天然四元の平手打をまともにうける
銅とスズとの合金で出来た
女の裸像が二人
影と形のように立ってゐる
いさぎよい非情の金属が青くさびて
地上に割れてくづれるまで
この原始林の圧力に堪えて
立つなら幾千年でも黙って立ってろ。


彫刻家として完成させた最後の彫像になったこの作品の制作に、光太郎は強く厳しい集中力をもって臨んだのですね。
奥入瀬源流水とアップルラガーを飲みながら新幹線で帰ってきました。

※投稿時「最後の彫刻」としたところ、お読み頂いた方からその後記念メダルを彫ったこと、未完の彫像があることをお知らせいただきました。ご丁寧にありがとうございました。乙女の像は高村光太郎が最後に完成させた彫像であるという内容に変更させていただきました。
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1 コメント

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「最後の」 (通りすがりの者ですが……)
2016-11-10 18:18:20
厳密に言うと、乙女の像は光太郎最後の彫刻作品ではありません。

像の完成後、除幕式の際に関係者に贈られたメダルが完成した物としては最後の彫刻です。
http://keigetsu1869.la.coocan.jp/syoukai/medaru.html

さらに絶作は未完のまま終わった「倉田雲平像」です。

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