湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

山下亀三郎別荘跡

2019-10-01 23:15:36 | 文学

この本に、石原慎太郎が父の転勤によって小樽から逗子に移り住んだ時、最初に住んだ家の詳細が書かれています。
父の勤務先である山下汽船社長の別荘だそうです。
別荘は、明治二十九年の頃逗子へ二百圓ばかりで建てた小家が始まりで、それを三十九年頃に家らしいものに建てかへ、今でも現存しているが、その間の浮沈みを極めた際、なかなかに役に立った家である。或は自分等が住み、或は家族の一部を住はせ、或は子供等だけを住はせて置き其処で生まれた子供もあったと記憶して居る。(山下亀三郎「沈みつ浮きつ」より)
桜山8丁目のその場所に行ってみました。

逗子での住まいは社長の別荘をそのまま借りるという贅沢なものだったが、なによりも、徳冨蘆花が「自然と人生」に描いた湘南の、北海道に比べればなんとも優しく雅な風物に目を見張る思いだった。中学に通いだしてから知らされたが、家のすぐ近くに蘆花の逗留した「柳屋」という小さな宿があり、教科書にも載っていた文章にある通り、その庭先には西風の折には天を魔して鳴る大きな樅の木もあった。(石原慎太郎「弟」より)
その後石原一家は桜山9丁目に移り住みました。

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