湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

逗子で途中下車&底の詩パート1

2019-02-23 16:41:56 | オリジナル
今朝オンエアの「ぶらり途中下車の旅・横須賀線」に逗子が登場。

テロップに付いているマークが!?からに変わってる~!!
では、共通テーマ「底」でTが書いた詩を投稿します。

穴の底

南風に向かって走っていた
一面のしろつめくさ
あの子達はもういない

突然
暗くなった
穴 落とし穴だ
枯草が厚くしかれていた
ムッとした土のにおい
見上げると
空のふた
一人では上がれない
穴の底でひざをかかえた
家に帰れない
不安でいっぱいになった穴
泣かないと決めた

あの子達が戻って来た
「だいじょ~ぶ?」
誰かの声がして
はしごが下ろされた
右手をぶらんとして
ゆっくり上がっていく
「腕が折れた」
あの子達はびっくりして
後ろに下がった
わたしの小さな復讐

今では
わたししか知らない
5月のできごと

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