湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

葉山霧原&合評内容

2016-05-08 22:06:23 | 
ブレドール葉山本店隣のかき氷屋さん 霧原。黄金週間と共に今年の営業が始まっています。
 細長いイートスペース
屋外に近い環境なので、雨や風の影響で営業時間やメニューが縮小されることも。
 〝生"いちごミルク
おいしそうな写真をアップしておいてナンですが、今日までの期間限定メニューでした

では、昨日の合評会で下記の作品について話し合ったことを投稿します。

いろ(仮)

飲んだ薬の殻を右置く
また飲んでは今度は左

一日おきに水平になる天秤

ずっと古ぼけたこいつがいいんだと
始終にらめっこをしていた

今は右に肩を落としたままにいる

傾きは色のない時間の始まり
時は色を持たなかった

真っ白な春は水平とは程遠い

三度目になる東風は窓を越え縦横無尽

私は飲んだ薬の殻をそっと置く
古ぼけたやつは不機嫌そうに肩を揺らしたけれど
まだ少し右に傾いたまま

はらはらと舞い降りる花びらは
古ぼけたこいつにとうとう水平を与えた

時と水平は薄紅色に変わる


第9~10連で盛り上がるいい構成。ラストがきれい。
第2連で「水平になる」と書いているのと「とうとう水平を与えた」が矛盾しちゃってるので残念ですけど。
第7連の「三度目」が意味深。この連の「縦横無尽」は尻切れとんぼ。
細かい部分で踏ん張り不足はありますが、非凡な表現で希望の詩に仕上げている点がすばらしいと思います。
コメント
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