何年か前まで定期購読していた『週刊文春』に連載をもっていたので、益田ミリさんの漫画には接していました。
シンプルなタッチでほのぼのとしたテーマをゆっくりとしたリズムで描く作家さんです。
彼女のエッセイも何冊か読みました。
『このミウラさんの友達』は漫画デビュー20周年記念作品。描き下ろし漫画です。
ミウラさん、不動産屋から斡旋された新居にアート作品もすすめられます。
選んだのは「トモダチ」というロボット。人間にしか見えないリアルなロボットです。
ミウラさんにとって、決してお安い価格ではありません。
でも、ミウラさん購入を決めます。
トモダチはあらかじめ決められた4語と購入者が選ぶ1語だけしゃべります。
ミウラさん、不動産屋さん、ロボット開発者(2人は知らないけど、ミウラさんの同僚でもある)さんはそのロボットを慈しんでいます。
いろいろあって、ロボットは不動産屋さん経由で開発者の下に帰ります。
漫画の最終コマはまだロボットの開発者が同僚とは知らないミウラさんがランチの席で2人同じメニューを選んだことが分かります。2人別々に入店したのに・・・。
バーガーショップの窓から雨上がりの虹が見えます。
「きれい」ミウラさんがつぶやきます。「きれい」はミウラさんがロボットに選んだ5番目の言葉でもありました。
昨日私が見た虹は今日の新聞の朝刊の社会面にも載ってました。
さすが、プロの撮った虹は「きれい」でした。