引きこもり、摂食障害、ネット恋愛・・・、女性の半年を追ったドキュメンタリー映画
私をみつめて無料上映。という記事を新聞紙上で見かけて、迷わず出かけてきました。
ドキュメンタリーの主人公
河合由美子さんは1968年生まれ。20歳の時、父親から
デブと言われたことをきっかけに、以来14年間同じ家に住む父親と顔を合わせることも口をきくこともなくなります。
映画ではその父親と顔を合わせる場面も出てきます。
彼女は引きこもっていた間に読んだり見たりした本や映画の感性の合う、ネットを通して知り合った恋愛相手に本当の自分は太っていると告白して、ここでも、「やせてから会いに来い」と言われます。罪なことばです。
ここから、行動力のある彼女は尊敬する
原一男監督に
自分を撮ってほしいと企画を持ち込みます。当時、日本映画学校の教官をしていた原さんは教え子の学生の卒業制作作品として、フィルムを回し始めます。
この作品を作り上げた
木村茂之さんは河合さんが好きになってしまうほど素敵な男性。河合さんはほれっぽい女性なんですねぇ。
内容はテーマがテーマだけに、きれいごとでは済まないのですが、いい出会いだったんだなぁという人も登場します。まぁ、すぐ隣りにあって、関心もある世界なんだけれど、私が入り込むことはない世界での出来事でした。
この日、お母さんと会場に来ていた河合さんは80kg以上あった体重をすっきり落とし、かわいらしい、意地悪な目で見れば、幼い印象の残る女性でした。
娘と和解できなかったお父ちゃんと違って、自分の生活を犠牲にすることなく、娘と関わってきた
羽曳野のお母ちゃんがいたからこそ、現在の河合さんは存在できるのだと思いました。
今、河合さんはスーパーで働きながら、大阪西成の釜ケ崎(あいりん地区)でフィルムを回しているそうです。ちゃんとした作品に仕上げて一人でも生きていける自信を持ってほしいな。