21日付けで第154回(平成27年下半期)の芥川賞、直木賞候補作が発表されました。
半年はアッという間。意外に賞味期限は短かかったんですね~。
第153回の芥川賞受賞者、又吉直樹さん、羽田圭介さんの注目度が高くて、私も読んでおこうと文藝春秋の9月号を買いました。
その文藝春秋、いつでも買えると思って書店に行った時には完売で、増刷中というではありませんか。
単行本は買ってしまうと、積んだままで読まないのが常なので、図書館を利用しますが、「火花」は2・3年は待つだろうという報道でした。
そこで、芥川賞受賞の2作が全文読める「文藝春秋」というわけです。
一体全体「火花」どれくらい売れたんでしょうね。
初出の「文學界」が異例の増刷、単行本が10月現在で239万部、私が手にした文藝春秋が100万部越えです。
加えて電子版も売れ行き好調と聞きます。
ところで「火花」、花火大会の会場に歩く人たちに向けたアトラクションの漫才場面から物語は始まります。
実際に又吉さんが所属している世界です。
知っている世界だから書けたということもあるかもしれませんが、この世界を題材にいくらでも書けそうな余裕を感じます。
もちろん、全く関係ない分野のことだって書けそうな筆力があります。
羽田さんの「スクラップ・アンド・ビルド」の主人公は28歳のフリーター。
87歳の祖父の面倒をみています。
いく分かご自身が投影されていそうです。
羽田さんは高校在学中に作家デビュー。
芥川賞候補4回目にしての受賞です。
賞取りの傾向と対策^^を考えて執筆できる、文章書きのベテランです。
20日のTBS「情熱大陸」は羽田さんでした。
その中でのナレーションで、「スクラップ・アンド・ビルド」は売上げ20万部を達成したと。
どれだけ「火花」すごいんでしょうね。
「芥川賞もらってテレビに出まくっているなんて、大御所の作家さんとかはいい顔しない」なんて言ってたけど、本はたくさん読まれたほうが勝ち。
この半年のテレビ出演の台本を取り出して、
「ヒンシュクをかった自分だから書ける小説は新鮮なうちに書きたい」と、次回作のアイデア出してました。
ヒンシュクかったなんて思わなくていいのにね~。