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永子の窓

趣味の世界

源氏物語を読んできて(女房の日常 桶殿)

2008年06月17日 | Weblog
桶殿(ひどの)

便所のこと。

 平安期、民間では辻などを便所と定めて(建物はおろか、穴も仕切りも無い・・)、チュウ木と高下駄(たかげた:歯を高くした下駄)を置いておく。
 もよおしたらそこへ行き、下駄を履いて(くっつかないようにするため)用を済ませ、チュウ木でぬぐう。

 貴族ではオマルを用いる。これを、清筥(しのはこ)・桶筥(ひばこ)・虎子(おおつぼ)・マリ筥(オマルの語源?)などと呼ぶ。豪華な漆器製。

 桶殿(ひどの)といっても、特定の建物があるわけではなく、屋敷内の任意の場所(渡殿(わたどの)などが多い)にオマルを置き、周りを几帳(きちょう)・壁代(かべしろ)などで覆う。

 もよおしたさいは、桶殿(ひどの)へ行き、帳(とばり)の前でまず上着・袴を脱ぐ。女性は髪を邪魔にならないようにまとめる。中に入ってオマルにまたがり、後のT字型の木(後のキンカクシ)に装束の裾を掛けて用を済ます。チュウ木でぬぐった後、専用の盥(たらい)でお尻を洗う。

 オマルに溜まったら、桶清童(ひすましのわらわ)という掃除係の女童(めのわらわ)がそれを遣水(やりみず)へ捨てに行く。

 住み込みで仕えに出ている女房(にょうぼう)などは、夜、局(つぼね)で休むときには枕元にオマルを持ち込むとか。

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