ふろむ播州山麓

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エボラ熱に勝利したナイジェリア

2014-11-02 | Weblog
 エボラ出血熱の拡散はこれからどうなるのでしょう。いまだに感染が終息しないのはリベリア、ギニア、シエラレオネ。隣接する西アフリカの3カ国です。
 ナイジェリアでは20名が感染し、半数近くが死亡しました。しかし10月20日にはWHOが終息を宣言。いかにエボラに勝ったのか? ナイジェリアではまず国内の患者全員について感染経路をたどることに成功したそうです。最初の感染源が、リベリアから入国してウイルスを持ち込んだ男性であることを突き止めた。病院側は男性と押し問答になったが外出を許可せず、これが感染拡大を防ぐうえで大いに役立ったといいます。その後、ナイジェリアでは感染者と接触があった約900人すべてをモニターし、経過観察を行って感染が拡大していないことを確認した。

 Slashdot「ナイジェリアはどうやってエボラの感染拡大を阻止したか」記事を紹介します。若干編集していますが、全文は文末のhttp.からご覧ください。


 ナイジェリアではリベリアから入国した1名のエボラ出血熱患者から感染が広がり、計20名の感染者のうち8名が死亡する事態となった。ただし、最後に感染者が確認された9月8日以降は新たな感染者が出ておらず、10月20日にはエボラウイルスの最大潜伏期間の2倍にあたる42日間が経過。世界保健機関(WHO)は20日に終息宣言を出した。
 ナイジェリアに最初のエボラウイルス感染者、Patrick Sawyer氏が入国したのは7月。ラゴスに到着したSawyer氏は空港の到着ロビーで気を失い、病院に運ばれた。報道によれば、感染者との接触はなかったとの申告によりマラリアとして治療を行ったが、効果がなかったため医師がエボラウイルスの検査を行ったところ陽性と判明したという。Sawyer氏は到着してから5日後に死亡したが、治療に当たった病院スタッフのほか、同じ旅客機に搭乗していた72名の乗客や空港の利用者、病院の患者などに感染の可能性があった。
 ラゴスは人口2,100万人と推計される大都会で人の出入りも多く、感染拡大が懸念されたが、保健当局では「Contact tracing(PDF)」という方法を用いて阻止に努める。この方法では、感染者が接触した人を全員特定して経過観察を21日間行い、症状が現れなければ感染リスクなしとみなす。経過観察中には隔離を行わず、保健当局への定期的な状況報告を義務付け、報告がない場合は地域の人々や保健スタッフによる確認が行われる。症状が現れた接触者は検査結果を待つことなく治療施設に隔離し、さらに接触者を特定。新たな接触者も同様に21日間の経過観察を行う。
 この方法では接触者全員を特定できるかどうかが重要となる。ナイジェリアでは大統領が非常事態宣言を出したことから、患者の通話記録などへのアクセスや、警察による接触者の捜索も可能となり、900名近い接触者が特定できたという。
 なお、セネガルでは8月に1名の患者が確認されたが9月5日には治癒しており、接触者に感染が拡大することもなかったとのことで、9月17日にWHOが終息宣言を出している。

参考
http://slashdot.jp/story/14/10/17/2035224/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%82%A8%E3%83%9C%E3%83%A9%E3%81%AE%E6%84%9F%E6%9F%93%E6%8B%A1%E5%A4%A7%E3%82%92%E9%98%BB%E6%AD%A2%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%8B
<2014年11月2日>

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