田舎の農地や休耕田、広い空き地や荒地など、それらの土地は都会と違って不動産価値はべらぼうに低い。生産性はほとんどないかゼロなのだが、維持管理にはつとめねばなりません。いちばんの課題が除草。いろいろの雑草がいくら除いても、それこそジャングルのごとくにまた生えてくる。エンジン式の草刈り機でなぎ倒すのは結構な重労働。年に3回くらいは刈らねばならない。有害な除草剤の使用などとんでもない。足腰は作業のたびに悲鳴をあげる…
前からヤギに雑草を食べさせるのが楽かもしれないと思っていた。ただ相手はデリケートな生きもの。粗末に飼育するわけにもいきません。しかしわたしは助かるだろうな。草地のまわりにはフェンスなど構えずに、杭を1本打って長いロープをヤギの首に結ぶ。そうしておけば広い円形状に草を食べてくれる。数日後に杭の位置を変更してまた打ちこむ。飼い主のわたしはその近くの日陰でビールを飲んでいる、というイメージです。
そんなことをずいぶん前から考えていたのですが、なんと米アマゾンが山羊による除草の事業化を開始したという。ニューズウィーク掲載「ニュービジネス アマゾンが開始、ヤギのレンタル・サービス -機械や人間による草取りよりも低コストでエコなところが魅力」2015年4月7日
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2015/04/post-3604.php
米アマゾン・ドットコムが山羊(ヤギ)のレンタル・サービスを、つい先日から開始した。除草をさせるためだ。アマゾンは流し台の設置からヨガのレッスンまであらゆるサービスを提供する「アマゾン・ホーム・サービシズ」を新たに米国で始めたが、その中で「ヤギの放牧」も試験的に展開。
ヤギは羊よりも草取りに向いている。農業情報サイトのモダン・ファーマーによれば、4650平方メートルの土地を草取りするのに羊なら83頭必要だが、ヤギなら38頭だ。ヤギもヒツジも4つの胃を持つ反すう動物だが、ヤギは草だけでなく、ほかの動物には害になるような植物や物質も消化できる。
日本でもアマゾンはヤギと親しい間柄を結んでいる。アマゾンジャパンの岐阜県多治見市にある物流拠点で、昨年から30〜40頭のヤギを使って除草を始めた。日本ではすべてのヤギはレンタル用ではなく、アマゾンの物流センター敷地内の草を食む。彼らはアマゾンの従業員証を着用している。
ヤギとアマゾンは自然な組み合わせと言っていい。というのも、同社の本拠地であるワシントン州シアトルは、州の補助金を得てヤギを放牧し、公共の場の下草取りをしていることで有名だ。農業機械が入れない場所にも、ヤギなら入ることができる。人間が草取りをするより低コストだし、二酸化炭素排出量は少なくて済む。
アマゾン・ホーム・サービシズがレンタルするヤギは、近くのバション島にあるレント・ア・ルミナント社のタミー・ダナキンが所有している。彼女はヤギを使った除草サービス業界の有名人で、風刺報道番組コルバート・リポートの「アメリカを駄目にする人々」コーナーにも出演。司会のスティーブン・コルバートは、ダナキンの活動が人間の庭師の仕事を奪っているとからかうと、「ヤギがこの国のすべての庭仕事をやってしまうまで、私は満足しない」と返した。
アメリカでは野草喰いに、ヤギを古くから活用して来た。労働力不足に悩んだ第1次大戦中のアメリカ本土で、ウッドロー・ウィルソン大統領はホワイトハウスの芝を刈るのにヤギの力を借りた。地球上の各地で激しい戦争が続くなか、ワシントンDCではヤギが庭師をつとめていた。
1920年代には米大リーグのフィラデルフィア・フィリーズが、本拠地の球場ベイカー・ボウルの天然芝を維持するために2頭の雌羊と1頭の雄羊を飼っている。ヒツジもヤギも、大活躍していたそうだ。
<2015年4月8日>
前からヤギに雑草を食べさせるのが楽かもしれないと思っていた。ただ相手はデリケートな生きもの。粗末に飼育するわけにもいきません。しかしわたしは助かるだろうな。草地のまわりにはフェンスなど構えずに、杭を1本打って長いロープをヤギの首に結ぶ。そうしておけば広い円形状に草を食べてくれる。数日後に杭の位置を変更してまた打ちこむ。飼い主のわたしはその近くの日陰でビールを飲んでいる、というイメージです。
そんなことをずいぶん前から考えていたのですが、なんと米アマゾンが山羊による除草の事業化を開始したという。ニューズウィーク掲載「ニュービジネス アマゾンが開始、ヤギのレンタル・サービス -機械や人間による草取りよりも低コストでエコなところが魅力」2015年4月7日
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2015/04/post-3604.php
米アマゾン・ドットコムが山羊(ヤギ)のレンタル・サービスを、つい先日から開始した。除草をさせるためだ。アマゾンは流し台の設置からヨガのレッスンまであらゆるサービスを提供する「アマゾン・ホーム・サービシズ」を新たに米国で始めたが、その中で「ヤギの放牧」も試験的に展開。
ヤギは羊よりも草取りに向いている。農業情報サイトのモダン・ファーマーによれば、4650平方メートルの土地を草取りするのに羊なら83頭必要だが、ヤギなら38頭だ。ヤギもヒツジも4つの胃を持つ反すう動物だが、ヤギは草だけでなく、ほかの動物には害になるような植物や物質も消化できる。
日本でもアマゾンはヤギと親しい間柄を結んでいる。アマゾンジャパンの岐阜県多治見市にある物流拠点で、昨年から30〜40頭のヤギを使って除草を始めた。日本ではすべてのヤギはレンタル用ではなく、アマゾンの物流センター敷地内の草を食む。彼らはアマゾンの従業員証を着用している。
ヤギとアマゾンは自然な組み合わせと言っていい。というのも、同社の本拠地であるワシントン州シアトルは、州の補助金を得てヤギを放牧し、公共の場の下草取りをしていることで有名だ。農業機械が入れない場所にも、ヤギなら入ることができる。人間が草取りをするより低コストだし、二酸化炭素排出量は少なくて済む。
アマゾン・ホーム・サービシズがレンタルするヤギは、近くのバション島にあるレント・ア・ルミナント社のタミー・ダナキンが所有している。彼女はヤギを使った除草サービス業界の有名人で、風刺報道番組コルバート・リポートの「アメリカを駄目にする人々」コーナーにも出演。司会のスティーブン・コルバートは、ダナキンの活動が人間の庭師の仕事を奪っているとからかうと、「ヤギがこの国のすべての庭仕事をやってしまうまで、私は満足しない」と返した。
アメリカでは野草喰いに、ヤギを古くから活用して来た。労働力不足に悩んだ第1次大戦中のアメリカ本土で、ウッドロー・ウィルソン大統領はホワイトハウスの芝を刈るのにヤギの力を借りた。地球上の各地で激しい戦争が続くなか、ワシントンDCではヤギが庭師をつとめていた。
1920年代には米大リーグのフィラデルフィア・フィリーズが、本拠地の球場ベイカー・ボウルの天然芝を維持するために2頭の雌羊と1頭の雄羊を飼っている。ヒツジもヤギも、大活躍していたそうだ。
<2015年4月8日>
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