ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

5月3日は憲法記念日です  憲法は理想だから守りたい

2009年05月03日 | 時事問題
朝日新聞 2009年5月3日5時3分
憲法記念日 各党の談話
 自民党は「国際社会から尊敬され、国民だれもが誇りに思う品格ある国家を目指し、新憲法の制定に取り組んでいく決意だ」
 民主党は「現行憲法に足らざる点があれば補い、改めるべき点があれば改めることを責任を持って提案していく」
 共産党は「(生存権など)憲法が定める国民の暮らしと権利の保障に政治が全力を尽くすことが切実に求められている
 社民党は「平和国家を目指し、豊かな福祉社会を築く。憲法の目標の実現に邁進(まいしん)する」
 国民新党は「十分な国民的議論をふまえ、党利党略を排し、所要の見直しを自主的かつ冷静に行うべきだ」

朝日新聞 2009年5月3日11時32分
益川さん「とにかく戦争は嫌いです」 憲法集会で訴え
 憲法記念日を前に2日、京都府東山区の円山音楽堂で、憲法9条や平和について考える「5・2憲法集会in京都」が開かれた。昨秋にノーベル物理学賞を受賞した益川敏英・京都産業大学教授が約4600人(主催者発表)を前に平和への思いを訴えた。
 憲法改正を目指す人たちの狙いは交戦権の獲得にあると指摘した益川さんは、「実際に9条を改定するという政治的な動きがあれば、きっと強い反対の声がわき起こると信じている」と強調した。

現実と理想が違う二重構造は日本的政治構造の最大特徴 理想の変節は許されない

インフルエンザウイルスのルーツ   豚インフルエンザは風聞被害

2009年05月03日 | 時事問題
2009年5月3日3時3分
新型ウイルス、由来は「人鳥豚豚」 10年かけ4種混合
 新型の豚インフルエンザウイルスは人と鳥、2種類の豚が持っていた計4種類のウイルスが複雑に混じりあってできたことが、米国や日本の研究チームの解析でわかった。
 米コロンビア大などのチームは、今回のウイルスと過去の研究でわかっている豚のウイルスの遺伝子情報を照らし合わせた。この結果、ウイルスに8本あるリボ核酸(RNA)のうち、6本が北米の豚に感染するウイルスから受け継がれたもので、2本が欧州やアジア由来のユーラシア型の豚ウイルスから受け継がれたことを見つけた。前者の6本には、人、鳥のそれぞれに感染するウイルスに由来するRNAも混ざっていた。
生物資源研究所(沖縄県名護市)の根路銘(ねろめ)国昭所長たちは、北米の豚ウイルスから受け継がれた6本のRNAのうち、1本が人、2本が鳥、3本が豚(北米)由来であることを示した。

人、豚、鳥のインフルエンザウイルスの混血雑種だそうだ。遺伝子は世界を駆け巡る。グローバル金融資本と同じか? 今回の新型インフルエンザウイルスは毒性も高くはない。まるで悪性新生物のような騒ぎは過剰反応。

読書ノート 五木寛之・香山リカ対談 「鬱の力」 幻冬舎新書

2009年05月03日 | 書評
日本の21世紀は出口の見えない欝の時代である 第1回
 序(1)

 五木寛之氏はいうまでもなく著名な小説家である。私は五木寛之氏の初期の作品よりは、最近の作品、とくに線香臭い話ばかりを読んできたようだ。「百寺巡礼」 講談社や私訳「歎異抄」 東京書籍などである。この読書ノートコーナーにおいて五木寛之著 私訳「歎異抄」を紹介したことがある。五木氏の簡単な紹介をしておこう。福岡県生まれ、雑誌編集者・作詞家・ルポライターを経て、1966年「さらばモスクワ愚連隊」で小説現代新人賞、67年「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞、76年「青春の門」で吉川英治文学賞を受賞した。代表作に「朱鷺の墓」、「戒厳令の夜」、「蓮如」、「大河の一滴」、「他力」、「不安の力」がある。2002年菊池寛章、2004年仏教伝道文化賞を受賞した。宗教的作家を宗派別にいえば、水上勉氏が禅宗妙心寺派とすれば、五木寛之氏は浄土真宗本願寺派であろうか。五木寛之氏の優しさは親鸞に由来するようである。今回五木寛之氏は今時代の流行病である「鬱」を文明論的に解釈して、「鬱的気持ち」の処方箋を書いた。それを精神科医である香山リカ氏と補完し合おうと云う企画である。

香山リカ氏は精神科医で立教大学心理学部教授である。この読書ノートコーナーにおいて、香山リカ著 「悩みの正体」 岩波新書を紹介した。著者香山 リカの紹介をしておこう。香山 リカ氏は、北海道札幌市生まれ、小樽市出身の精神科医。本名非公開。評論家、文筆家としても知られ、エッセイなど数多くの著書を世に送り出している。東京学芸大学附属高等学校から東京医科大学卒業。小樽市立小樽第二病院への勤務、神戸芸術工科大学・帝塚山学院大学などを経て、現在は立教大学の教授を務めている。また「九条の会・医療者の会」に参加しており、「マガジン9条」発起人である。また靖国神社に代わる新たな追悼施設に関しては、戦争責任がうやむやにされるため反対と発言するなどの、政治活動を活発に行っている。「悩みの正体」 岩波新書において、「悩みの正体は社会が作っている、悩みの責任はあなたにあるのではない。自分を追い込んで本当の「鬱」にしてしまう前に、目を開こう、人に相談しよう。そもそもそれを悩まなくてもいい社会にすることが最良の解決策なのだが、悩みが打開の社会的行動に変る事もある。」と悩みを評価する
(続く)