足こぎ車椅子の御蔭

今朝は、清々しい朝でした。

９月に入って朝晩が涼しくなり、とても過ごしやすくなっています。
作業所に行く前に足こぎ車椅子に乗っているゆうやにとっても、とてもいい季節になりました。

さて、ゆうやは昨夜、寝苦しい様子で、何度も目を覚ましました。
一度は怖い夢でも見たのか、恐怖の声をあげ、身体が硬くなりました。

パッと目を開け、目の前に私の顔を見て、ゆうやは安心したのか、ほっとした表情をしていました。
そして笑顔になりました。
私がゆうやの頬に手を当てると、とても嬉しそうでした。

朝からヘルパーさんが来てくださり、ゆうやの世話をしてくださいました。
私も気になっていたのですが、ヘルパーさんも心配そうにおっしゃいました。

「ゆうやくん、今日は足がもつれますね。」
朝１番に、ベッドから椅子に移乗する際も、足が硬くなっていて、交差していました。

ヘルパーさんも、そのことを感じておられたようです。
私は足こぎ車椅子に全てを託しました。
「足こぎ車椅子に乗ったら、治るかもしれないー。」

作業所に行く仕度を終え、ゆうやは足こぎ車椅子のペダルを回しました。
いつもより速度が遅く、ゆっくりゆっくり進みました。

朝日を浴び、爽やかな朝の風を感じながら、ゆうやは少しずつ進みました。
足こぎ車椅子から普段乗っている車椅子に移乗する際、ヘルパーさんとゆうやの足について確認しました。

「もう大丈夫ですね。元に戻りましたね。」
さすが足こぎ車椅子です。

ゆうやの硬くなった足は、２０分近く足こぎ車椅子に乗ったことで緩みました。
私は足こぎ車椅子の御蔭をつくづく思いました。

明日も頑張って乗ろうね。


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